2012年12月27日
低山をなめんなよシリーズ Ⅱ
2012/12/23
正念場!
御在所岳・鎌ヶ岳
(鈴鹿エリア)
全山行 332回
御在所岳の情報はこちら
初日の山歩きはこちら
標高 御在所岳 1209.8m 鎌ヶ岳 1161m 弥一ヶ岳 802.2m
天気 晴れ・曇り
山行時間 8時間
〈コース〉一ノ谷御在所山の家駐車場(7:30)-中道-さんじょう公園(10:00)-
御在所岳(10:30-12:00)-武兵峠-鎌ヶ岳(1:00-1:30)-
長石尾根-弥一ヶ岳-一ノ谷御在所山の家駐車場(3:30)
*さんじょう公園を散策していたので時間がかかってマス。
あなたには この恐怖が
どれくらい伝わるだろうか?
朝だぁーっ
前日は 道の駅菰野に車泊
隣を走る始発電車の音で目が覚めた
(うぉ?)
次々とトイレに立ち寄る登山者を横目に
ひとちがも大急ぎで出発準備
なんかすごく
慌ただしい気がする
お天気快晴
昨日とはじぇんじぇん違う鈴鹿山域
(あはは。。。)
湯の山温泉を通過、更に進んでいくと
国道477号と交わるゲートの前に駐車場がある
もちろ~んゲートは閉じられているので
国道に出ることはできない
すでに満車?
ラスト一台、ギリギリセーフで
車を停めることができた
(ラッキー)
さっそく中道登山口から出発
本日わぁ
昨日雨で山靴が びちょびちょになったんで
なんと 冬靴
最 悪 ぅー
なんで?
重いしぃ
硬いしぃ
歩きにくいしぃ
ブツブツ言ってないで早く登ったら?
そ、そうでした
登り初めから 花崗岩の風化した白砂が
掘りこまれた急な道が続く
鈴鹿山域の中でも 藤原岳あたりまでの北部は
石灰岩地質、どの山も平頂峰なのだ
対して中部の御在所あたりの山はアルペン的で
花崗岩の露岩、ガレ場を随所に点在させている
ということは?
冬靴は固くて登りにくいし
今日はたぶん雪もないから役立たず
(あららん)
仕方ないでしょ
いつも使ってる靴は履けないんだから
ふぁ~い
負けちゃいられない
昨日の足の疲れが更に冬靴の重さを憂鬱に
させるけど がんば
嬉しいのは展望地が随所にあること
(うん、うん)
御在所ロープウェイの白い大きな鉄塔が
山頂に続いているいい眺め
(この鉄塔は日本一の6号鉄塔なんだって)
三合を過ぎた
ともかく登るっきゃない
うが うが うが うが
そして ちがこさんはいいもん見っけた
なんと ドングリ
それもね、大きめの優等生
すでに時期が終わってしまったかと思って
いたのに ここは今時期がドングリの最盛期?
うひひひひ
また ドングリ工作進みそう♪
動き始めたロープウェイの赤いゴンドラの
音が山に響き渡る
下を見れば 遠く伊勢湾、そして本日下る予定の
長石尾根上の弥一ヶ岳の姿
四合を通過
これは有名な負ばれ岩
近くで見ると大迫力
すご!
斜めに支え合うようにして立つ
面白ストーンアートなのだよ
更にうがうが登っていくと五合に到着
きゃぁー
なんていい景色
ここわぁー
このコースの中でも際立って
展望のいいポイントであ~る
御在所岳の山頂はもちろん
今日もうひとつ登ろうと計画している
鎌ヶ岳の鋭く尖った姿もすばらしい
(わく わく)
更に登っていくと 今度は地蔵岩の登場だぁ
このコースはホント面白い
(うん、うん)
角度を変えれば 不思議なバランスで
石が乗っている
落ちないのかな?
七合に到着
階段を登り
また登り
岩を越え キレットを通過する
八合には岩につけられた鎖場を通過
危険なポイントもあり慎重に進んでいく
(あわわ)
そしてその先は見ての通り
凍った登山道
冬靴履いてるから大丈夫でしょ?
あまぁ~い
岩の上を流れる水がツルツルに凍り
油断すれば すっ転ぶ
岩場なのでストックは危険、仕方ないから
ササやら木やらをひっつかんで登っていく
ひょぇぇぇ。。。
もう限界
これさえあれば大丈夫
早くアイゼン出せばよかったですね
うん、安心感が違うよね
みなさん、早めにアイゼンは使いましょう
ポンと出たのは 富士見岩展望台
摩利支天が祀られ菰野の町が一望であ~る
運よければ 220キロ先に富士山を見ることが
できるそうな
朝陽台広場の雨量レーダーを横目に山頂に向かう
(よっしゃ)
さすが観光山、ロープウェイでたくさんの観光客
が次々と軽ザックを背負ってやってくる
整備されたスキー場も人多し
一等三角点のある山頂に立った
まるでどこかの観光ポイントにいるようで
とても山の山頂とは思えない
(はぁ。。。)
ウロウロとさんじょう公園を散策
望湖台・長者池・御嶽大権現なぞを
観光客に交じって見学
(うはは)
そして目指すは 鎌ヶ岳
鎌ヶ岳は御在所岳に並ぶ花崗岩の山
鈴鹿山域の中でも 一際目立つ鋭く尖った姿
とても低山とは思えないような迫力がある
今回 ちがこさんは今回山計画する時に
鎌ヶ岳はどうしても外すことができなかった
鎌ヶ岳には何本ものコースがあるが
どれも一筋縄ではいかない急登
御在所岳から縦走すれば
二度登らなくても済むからさ!
と安易な気持ちで二つの山をつなげたわけだ
(あれま)
峠登山道に入ると突然また山になる
人はいないし、雪もちらほら
武平峠まで下っていく
登りも大変だけど 下りはコワイ
(そう! そう!)
凍った登山道は所々アイスバン
木につかまりながら転ばないようにゆっくりと
東方向には展望のよい場所もあり
静かな山歩き
峠を過ぎると登りに入った
なかなか険しい
たぶん今日のハイライトであろう
鎌ヶ岳直下の白く崩れた山斜面が近づいてきた
おぉぉぉぉ
スゴイ迫力!
下界は穏やかそうなのに これから ひとちがが
進むべき道は甘くはない
こんにちわぁー
三人の山おばさん? や 山ガール?
とすれ違った
三人ともほっぺが真っ赤 いなかっぺ
って ちがこさんもそうだけど
だよね
サブイもん
そういえば雪雲が近づいて
小雪がチラチラ舞い始めている
先頭を歩いてきたお姉さんが
アドバイスしてくれた
この先の山頂直下ですが 旧道は
ガレ場で危険みたいですよ
直下に右方向に巻き道がありますから
そちらの方が危険が少ないかと
一ヶ所 木の階段が凍っていてコワイですが
アイゼンは必要ないと思います
ひゃぁー
天の助けか?
知らなきゃ
危うく危険な道を選択してたかも
ありがとうございます
ありがとうございます
右ですね? 右?
そう 右です
お別れした後 気が付いた
お姉さんが言ってた右は ひとちがが
進む方向で右なのか?
お姉さんが進む方向で右なのか?
?
どうすんの あんたたち
直下に出た
確かに右方向に道がついている
反対側は ザレ場プラス岩の急登?
ひとしさんぁーん
右に行くね
そう言って進むこと数分
道が・・・
山の斜面を巻く崩れそうな細い巻き道
狭い上に凍っている
ねぇ
アイゼンなしじゃコワそうだけど
そうですね 戻りますか
もしかしてこっちじゃなかったのかも
そしておバカな ひとちがは危険と言われた
旧道を登るハメとなった
(親切なお姉さんはちゃんと ひとちがが進む方向で
案内してくれてたんだよね)
そしてこれが最後の写真
これより先は危険すぎてカメラでの撮影は無理
想像しにくいかと思われますが ちがこさんの文章で
イメージしてね
なんか 違わない?
木の階段なんてないしぃ
そうですね
どうします? 登りますか?
それともさっきの道に戻りますか?
登ろうよ
さっきの道もコワそうだったし
じゃ そうしますか
簡単にはいかなかった
登り始めてすぐに気が付いた
足場が悪い
山斜面の砂礫がゴチゴチに凍っている
目の前には大きな岩
これを登らなきゃ上には行けそうもない
意を決して ちがこさんが岩と戦い始めた
岩の間に手と足を使い身体を突っ張らせ
身体を支えながら右手、左足、左手、右手を順に
上部に移動し 身体を押し上げながら ジリジリと
岩の上を目指す
もうちょっとで岩の上に手がかかる
そう思った
見えた岩の上には つかめそうなでっぱりが
何度かつかもうと試みたものの あと一息なのに
どうしても手が届かない
見かねた ひとしさんが声をかけた
お尻をおしあげましょうか?
ち、ちょっと待って
周囲を見渡しても砂礫と岩の他には何もなく
なんとかして岩の上に這い登るしかなかった
バランスを崩せば転落する
上げて!
覚悟を決めた
強い力で ひとしさんが押し上げる
荷物を背負った ちがこさんは重いはず
一刻も早く岩をつかまなくっちゃ
大丈夫です
どんなことがあっても支えてますから
うん
いつになく危険地帯に入ると出る
ひとしさんの おぇー は聞こえなかった
不安に浸っている暇もなかったのかも
頼もしいよ
マイダーリン
崩れて白い肌をむき出しにした絶壁
転がり落ちれば確実に転落死するだろう
命がかかっている
身体が震えた
岩に張り付くようにして這い登る
目の前には凍り垂れ下がった補助ロープ
砂礫の中に深く埋まり凍りついて使えない
今度は ひとしさんの番だ
足場を確保し腰を低くする ちがこさん
足をふんばらせ ひとしさんが伸ばした手を
しっかりつかむ
いいよ
絶対放さないから!
もしかして ちがこさんが手を放したら
私は転落死?
頼むよ ちがこさん
命がかかっている
どんなことがあっても この手だけは
放しちゃいけない
うがぁー
掛け声と共に ひとしさんの全体重が
ちがこさんにかかる
腰を低くしてふんばる ちがこさん
岩の上の風化した花崗岩の砂礫と靴が摩擦し
ズルズルと引きずられ 一瞬ふたりでこのまま
落ちるんじゃないかと思った
ここで耐えなきゃ
いつ がんばる?
更に腰を低く ひとしさんの重さに耐えた
がんばれ ひとしさん
登れましたぁー
最大の危機を脱出した気分だった
世界最強の無敵夫婦 ひとちが
ということにしよう
やったぁーっ
恐怖と危険を乗り越え 今こうしてふたりで
山頂に立っている
ふたりで見た景色は忘れない
きっと忘れることはないはず
低山をなめんなよ
山がそう言った
黒い雪雲が辺りを暗くしている
帰りは長石尾根を下っていくことに
登りも厳しい 下りも厳しい
木をつかみ慎重に2時間以上延々と下る
(ほぇ~っ)
冬靴で靴擦れができて 何か所もマメがはでた
足が痛いよぉー
朝登った中道から見えた弥一ヶ岳を通過
無事駐車場にゴール
隣はロープウェイで ピュっと登れる観光山
なのにここは別天地
一瞬の油断と判断ミスが事故につながる危険な低山
なめたら あかんぜよ
後ろから山が叫んでいた
*その夜、かなり雪が降りました。
鎌ヶ岳登山を計画している方は十分に注意して下さい。
本日の立ち寄り湯はこちら
湯の山温泉 国民宿舎 湯の山ロッジ
昨日と同じお風呂だよ
本日の車泊場所はこちら
道の駅 伊吹の里
夜はとても静かで快適でした
三日目の山歩きはこちら
正念場!
御在所岳・鎌ヶ岳
(鈴鹿エリア)
全山行 332回
御在所岳の情報はこちら
初日の山歩きはこちら
標高 御在所岳 1209.8m 鎌ヶ岳 1161m 弥一ヶ岳 802.2m
天気 晴れ・曇り
山行時間 8時間
〈コース〉一ノ谷御在所山の家駐車場(7:30)-中道-さんじょう公園(10:00)-
御在所岳(10:30-12:00)-武兵峠-鎌ヶ岳(1:00-1:30)-
長石尾根-弥一ヶ岳-一ノ谷御在所山の家駐車場(3:30)
*さんじょう公園を散策していたので時間がかかってマス。
あなたには この恐怖が
どれくらい伝わるだろうか?
朝だぁーっ
前日は 道の駅菰野に車泊
隣を走る始発電車の音で目が覚めた
(うぉ?)
次々とトイレに立ち寄る登山者を横目に
ひとちがも大急ぎで出発準備
なんかすごく
慌ただしい気がする
お天気快晴
昨日とはじぇんじぇん違う鈴鹿山域
(あはは。。。)
湯の山温泉を通過、更に進んでいくと
国道477号と交わるゲートの前に駐車場がある
もちろ~んゲートは閉じられているので
国道に出ることはできない
すでに満車?
ラスト一台、ギリギリセーフで
車を停めることができた
(ラッキー)
さっそく中道登山口から出発
本日わぁ
昨日雨で山靴が びちょびちょになったんで
なんと 冬靴
最 悪 ぅー
なんで?
重いしぃ
硬いしぃ
歩きにくいしぃ
ブツブツ言ってないで早く登ったら?
そ、そうでした
登り初めから 花崗岩の風化した白砂が
掘りこまれた急な道が続く
鈴鹿山域の中でも 藤原岳あたりまでの北部は
石灰岩地質、どの山も平頂峰なのだ
対して中部の御在所あたりの山はアルペン的で
花崗岩の露岩、ガレ場を随所に点在させている
ということは?
冬靴は固くて登りにくいし
今日はたぶん雪もないから役立たず
(あららん)
仕方ないでしょ
いつも使ってる靴は履けないんだから
ふぁ~い
負けちゃいられない
昨日の足の疲れが更に冬靴の重さを憂鬱に
させるけど がんば
嬉しいのは展望地が随所にあること
(うん、うん)
御在所ロープウェイの白い大きな鉄塔が
山頂に続いているいい眺め
(この鉄塔は日本一の6号鉄塔なんだって)
三合を過ぎた
ともかく登るっきゃない
うが うが うが うが
そして ちがこさんはいいもん見っけた
なんと ドングリ
それもね、大きめの優等生
すでに時期が終わってしまったかと思って
いたのに ここは今時期がドングリの最盛期?
うひひひひ
また ドングリ工作進みそう♪
動き始めたロープウェイの赤いゴンドラの
音が山に響き渡る
下を見れば 遠く伊勢湾、そして本日下る予定の
長石尾根上の弥一ヶ岳の姿
四合を通過
これは有名な負ばれ岩
近くで見ると大迫力
すご!
斜めに支え合うようにして立つ
面白ストーンアートなのだよ
更にうがうが登っていくと五合に到着
きゃぁー
なんていい景色
ここわぁー
このコースの中でも際立って
展望のいいポイントであ~る
御在所岳の山頂はもちろん
今日もうひとつ登ろうと計画している
鎌ヶ岳の鋭く尖った姿もすばらしい
(わく わく)
更に登っていくと 今度は地蔵岩の登場だぁ
このコースはホント面白い
(うん、うん)
角度を変えれば 不思議なバランスで
石が乗っている
落ちないのかな?
七合に到着
階段を登り
また登り
岩を越え キレットを通過する
八合には岩につけられた鎖場を通過
危険なポイントもあり慎重に進んでいく
(あわわ)
そしてその先は見ての通り
凍った登山道
冬靴履いてるから大丈夫でしょ?
あまぁ~い
岩の上を流れる水がツルツルに凍り
油断すれば すっ転ぶ
岩場なのでストックは危険、仕方ないから
ササやら木やらをひっつかんで登っていく
ひょぇぇぇ。。。
もう限界
これさえあれば大丈夫
早くアイゼン出せばよかったですね
うん、安心感が違うよね
みなさん、早めにアイゼンは使いましょう
ポンと出たのは 富士見岩展望台
摩利支天が祀られ菰野の町が一望であ~る
運よければ 220キロ先に富士山を見ることが
できるそうな
朝陽台広場の雨量レーダーを横目に山頂に向かう
(よっしゃ)
さすが観光山、ロープウェイでたくさんの観光客
が次々と軽ザックを背負ってやってくる
整備されたスキー場も人多し
一等三角点のある山頂に立った
まるでどこかの観光ポイントにいるようで
とても山の山頂とは思えない
(はぁ。。。)
ウロウロとさんじょう公園を散策
望湖台・長者池・御嶽大権現なぞを
観光客に交じって見学
(うはは)
そして目指すは 鎌ヶ岳
鎌ヶ岳は御在所岳に並ぶ花崗岩の山
鈴鹿山域の中でも 一際目立つ鋭く尖った姿
とても低山とは思えないような迫力がある
今回 ちがこさんは今回山計画する時に
鎌ヶ岳はどうしても外すことができなかった
鎌ヶ岳には何本ものコースがあるが
どれも一筋縄ではいかない急登
御在所岳から縦走すれば
二度登らなくても済むからさ!
と安易な気持ちで二つの山をつなげたわけだ
(あれま)
峠登山道に入ると突然また山になる
人はいないし、雪もちらほら
武平峠まで下っていく
登りも大変だけど 下りはコワイ
(そう! そう!)
凍った登山道は所々アイスバン
木につかまりながら転ばないようにゆっくりと
東方向には展望のよい場所もあり
静かな山歩き
峠を過ぎると登りに入った
なかなか険しい
たぶん今日のハイライトであろう
鎌ヶ岳直下の白く崩れた山斜面が近づいてきた
おぉぉぉぉ
スゴイ迫力!
下界は穏やかそうなのに これから ひとちがが
進むべき道は甘くはない
こんにちわぁー
三人の山おばさん? や 山ガール?
とすれ違った
三人ともほっぺが真っ赤 いなかっぺ
って ちがこさんもそうだけど
だよね
サブイもん
そういえば雪雲が近づいて
小雪がチラチラ舞い始めている
先頭を歩いてきたお姉さんが
アドバイスしてくれた
この先の山頂直下ですが 旧道は
ガレ場で危険みたいですよ
直下に右方向に巻き道がありますから
そちらの方が危険が少ないかと
一ヶ所 木の階段が凍っていてコワイですが
アイゼンは必要ないと思います
ひゃぁー
天の助けか?
知らなきゃ
危うく危険な道を選択してたかも
ありがとうございます
ありがとうございます
右ですね? 右?
そう 右です
お別れした後 気が付いた
お姉さんが言ってた右は ひとちがが
進む方向で右なのか?
お姉さんが進む方向で右なのか?
?
どうすんの あんたたち
直下に出た
確かに右方向に道がついている
反対側は ザレ場プラス岩の急登?
ひとしさんぁーん
右に行くね
そう言って進むこと数分
道が・・・
山の斜面を巻く崩れそうな細い巻き道
狭い上に凍っている
ねぇ
アイゼンなしじゃコワそうだけど
そうですね 戻りますか
もしかしてこっちじゃなかったのかも
そしておバカな ひとちがは危険と言われた
旧道を登るハメとなった
(親切なお姉さんはちゃんと ひとちがが進む方向で
案内してくれてたんだよね)
そしてこれが最後の写真
これより先は危険すぎてカメラでの撮影は無理
想像しにくいかと思われますが ちがこさんの文章で
イメージしてね
なんか 違わない?
木の階段なんてないしぃ
そうですね
どうします? 登りますか?
それともさっきの道に戻りますか?
登ろうよ
さっきの道もコワそうだったし
じゃ そうしますか
簡単にはいかなかった
登り始めてすぐに気が付いた
足場が悪い
山斜面の砂礫がゴチゴチに凍っている
目の前には大きな岩
これを登らなきゃ上には行けそうもない
意を決して ちがこさんが岩と戦い始めた
岩の間に手と足を使い身体を突っ張らせ
身体を支えながら右手、左足、左手、右手を順に
上部に移動し 身体を押し上げながら ジリジリと
岩の上を目指す
もうちょっとで岩の上に手がかかる
そう思った
見えた岩の上には つかめそうなでっぱりが
何度かつかもうと試みたものの あと一息なのに
どうしても手が届かない
見かねた ひとしさんが声をかけた
お尻をおしあげましょうか?
ち、ちょっと待って
周囲を見渡しても砂礫と岩の他には何もなく
なんとかして岩の上に這い登るしかなかった
バランスを崩せば転落する
上げて!
覚悟を決めた
強い力で ひとしさんが押し上げる
荷物を背負った ちがこさんは重いはず
一刻も早く岩をつかまなくっちゃ
大丈夫です
どんなことがあっても支えてますから
うん
いつになく危険地帯に入ると出る
ひとしさんの おぇー は聞こえなかった
不安に浸っている暇もなかったのかも
頼もしいよ
マイダーリン
崩れて白い肌をむき出しにした絶壁
転がり落ちれば確実に転落死するだろう
命がかかっている
身体が震えた
岩に張り付くようにして這い登る
目の前には凍り垂れ下がった補助ロープ
砂礫の中に深く埋まり凍りついて使えない
今度は ひとしさんの番だ
足場を確保し腰を低くする ちがこさん
足をふんばらせ ひとしさんが伸ばした手を
しっかりつかむ
いいよ
絶対放さないから!
もしかして ちがこさんが手を放したら
私は転落死?
頼むよ ちがこさん
命がかかっている
どんなことがあっても この手だけは
放しちゃいけない
うがぁー
掛け声と共に ひとしさんの全体重が
ちがこさんにかかる
腰を低くしてふんばる ちがこさん
岩の上の風化した花崗岩の砂礫と靴が摩擦し
ズルズルと引きずられ 一瞬ふたりでこのまま
落ちるんじゃないかと思った
ここで耐えなきゃ
いつ がんばる?
更に腰を低く ひとしさんの重さに耐えた
がんばれ ひとしさん
登れましたぁー
最大の危機を脱出した気分だった
世界最強の無敵夫婦 ひとちが
ということにしよう
やったぁーっ
恐怖と危険を乗り越え 今こうしてふたりで
山頂に立っている
ふたりで見た景色は忘れない
きっと忘れることはないはず
低山をなめんなよ
山がそう言った
黒い雪雲が辺りを暗くしている
帰りは長石尾根を下っていくことに
登りも厳しい 下りも厳しい
木をつかみ慎重に2時間以上延々と下る
(ほぇ~っ)
冬靴で靴擦れができて 何か所もマメがはでた
足が痛いよぉー
朝登った中道から見えた弥一ヶ岳を通過
無事駐車場にゴール
隣はロープウェイで ピュっと登れる観光山
なのにここは別天地
一瞬の油断と判断ミスが事故につながる危険な低山
なめたら あかんぜよ
後ろから山が叫んでいた
*その夜、かなり雪が降りました。
鎌ヶ岳登山を計画している方は十分に注意して下さい。
本日の立ち寄り湯はこちら
湯の山温泉 国民宿舎 湯の山ロッジ
昨日と同じお風呂だよ
本日の車泊場所はこちら
道の駅 伊吹の里
夜はとても静かで快適でした
三日目の山歩きはこちら
Posted by ひとちが at 19:42│Comments(5)
│鈴鹿山地エリア
この記事へのコメント
連日の山行に加え、冬靴やら恐怖の登山道やら
ハラハラして読んでましたよ^^;
しっかり夫婦愛も見せ付けられましたが♪
いつも素敵なブログですね^^
私はなかなか遠出ができませんが、いつの日か
参考にさせてもらえる日を夢みて日々頑張ります!
ハラハラして読んでましたよ^^;
しっかり夫婦愛も見せ付けられましたが♪
いつも素敵なブログですね^^
私はなかなか遠出ができませんが、いつの日か
参考にさせてもらえる日を夢みて日々頑張ります!
Posted by ひなた at 2012年12月28日 09:46
またまた「ハラハラドキドキ」の山歩きだったねぇ。
写真がないので文章から想像しましたが・・・かなりビビりましたよ。
それにしても・・・鈴鹿まで遠征っすか!
写真がないので文章から想像しましたが・・・かなりビビりましたよ。
それにしても・・・鈴鹿まで遠征っすか!
Posted by 賢パパ at 2012年12月28日 10:35
ひなたさんへ♪
あはは。。。
ハラハラ恐怖はいつでも隣り合わせ。
たぶんですね、みなさんには怖くないかもしれません。
でも ひとちがにとっては恐怖でして・・・
感じたまま素直に書きますと結果、こんなブログに
なるわけです。
冬靴はキライです。
ひとしさんは冬靴を見るとワクワクするそうですが
ちがこさんはストーブの方がワクワクします。
夫婦愛♪
何年たってもラブラブ大事!
円満?の秘訣???
あはは。。。
賢パパさんへ♪
はい、今回は鈴鹿に遠征しました。
どうせ行くんなら とことん遊ぼうと山を
三日間登り続け・・・
結果 ブログのアップが遊びすぎて間に合わず
年末までに〆の山が完成するのか?
はぁ。。。
コワかったですよぉー
鎌ヶ岳!
あはは。。。
ハラハラ恐怖はいつでも隣り合わせ。
たぶんですね、みなさんには怖くないかもしれません。
でも ひとちがにとっては恐怖でして・・・
感じたまま素直に書きますと結果、こんなブログに
なるわけです。
冬靴はキライです。
ひとしさんは冬靴を見るとワクワクするそうですが
ちがこさんはストーブの方がワクワクします。
夫婦愛♪
何年たってもラブラブ大事!
円満?の秘訣???
あはは。。。
賢パパさんへ♪
はい、今回は鈴鹿に遠征しました。
どうせ行くんなら とことん遊ぼうと山を
三日間登り続け・・・
結果 ブログのアップが遊びすぎて間に合わず
年末までに〆の山が完成するのか?
はぁ。。。
コワかったですよぉー
鎌ヶ岳!
Posted by ひとちが at 2012年12月30日 15:23
2日目は御在所&鎌ですか!王道ですね(よく分かりませんがw)
天気が良かったようで何よりです。
全国の山を登っているひとちがさんから見て中道はどうでしたか?
低山の登山道とは思えないほど、アルペンチックで見所の詰まった道ではありませんでしたか?
鎌の山頂直下の岩場は私も登った事があります。
手元、足場、ロープなど、全てが凍っている状況ではさぞ恐かったのではないでしょうか。
これで強風でも吹いていたら・・・・・おっ恐ろしすぎるぅ。
恐怖に打ち勝ち困難を乗り越え、得るものも大きかったのではないでしょうか。
鈴鹿ではよく道迷いをしてしまうzizouですが、今年も山をなめることなく、登山を楽しみたいと思います。
天気が良かったようで何よりです。
全国の山を登っているひとちがさんから見て中道はどうでしたか?
低山の登山道とは思えないほど、アルペンチックで見所の詰まった道ではありませんでしたか?
鎌の山頂直下の岩場は私も登った事があります。
手元、足場、ロープなど、全てが凍っている状況ではさぞ恐かったのではないでしょうか。
これで強風でも吹いていたら・・・・・おっ恐ろしすぎるぅ。
恐怖に打ち勝ち困難を乗り越え、得るものも大きかったのではないでしょうか。
鈴鹿ではよく道迷いをしてしまうzizouですが、今年も山をなめることなく、登山を楽しみたいと思います。
Posted by zizou at 2013年01月05日 10:56
zizoさんへ♪
はい、御在所、鎌ともに素晴らしい山でした。
なんせ、鈴鹿のことをよく知らない ひとちが、
まず 中道の登り始めからオドロキでした。
花崗岩の岩の登山道なんて見たことなかったし、
高山にしか花崗岩ってないかと思ってました。
あは。
景色もバツグン、面白ストーンアートと見どころ
いっぱいで飽きることなどないですね。
楽しみが凝縮しているお山でした。
あちらこちら出かけますが 鈴鹿の山のようにバリエーション
豊かで同じ山域でも北と南では全く違う山域も少ないのでは?
いやぁー、ひとちがだけじゃもったいないから
全国各地の山屋さんたちに登ってもらいたいです。
鈴鹿の中にも百名山があってもおかしくないし、
御在所が二百名山なのがもったいない。
鎌はホント怖かった・・・
人それぞれ怖さって違うかと思いますが鎌の直下は
キョウーレツな印象でした。
凍ってる時期は特に?
ホント今回すごく楽しませてもらいお山に感謝。
そしてその山に足を向けることのきっかけを作ってくれた
zizouさんとの出会いに感謝です♪
はい、御在所、鎌ともに素晴らしい山でした。
なんせ、鈴鹿のことをよく知らない ひとちが、
まず 中道の登り始めからオドロキでした。
花崗岩の岩の登山道なんて見たことなかったし、
高山にしか花崗岩ってないかと思ってました。
あは。
景色もバツグン、面白ストーンアートと見どころ
いっぱいで飽きることなどないですね。
楽しみが凝縮しているお山でした。
あちらこちら出かけますが 鈴鹿の山のようにバリエーション
豊かで同じ山域でも北と南では全く違う山域も少ないのでは?
いやぁー、ひとちがだけじゃもったいないから
全国各地の山屋さんたちに登ってもらいたいです。
鈴鹿の中にも百名山があってもおかしくないし、
御在所が二百名山なのがもったいない。
鎌はホント怖かった・・・
人それぞれ怖さって違うかと思いますが鎌の直下は
キョウーレツな印象でした。
凍ってる時期は特に?
ホント今回すごく楽しませてもらいお山に感謝。
そしてその山に足を向けることのきっかけを作ってくれた
zizouさんとの出会いに感謝です♪
Posted by ひとちが at 2013年01月05日 14:53
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