2012/12/1
アドレナリン逆流!?
経ヶ岳
(赤石山脈北部前衛エリア)
全山行 327回
経ヶ岳の情報はこちら
標高 大泉山 2252m 経ヶ岳 2296.3m
天気 雪
山行時間 7時間35分
〈コース〉自宅(4:45)-大泉ダム(7:35)-大泉ダムルート-四合目(8:30)-
七合目(9:40-9:50)-八合目(10:30-10:40)-黒沢山分岐(10:55)-九合目-
山頂(11:30-11:40)-九合目-黒沢山分岐(12:10)-下山路分岐(1:10)-
5m岩・林道終点(3:00)-大泉ダム(3:20)
皆さんは中央アルプス前衛の山
経ヶ岳をご存じだろうか?
今回 ひとちがはメインルートの
仲仙寺ルートではなく
マニアックな周遊できるルートを
歩いてきたよ
雪山ファインディング
それは ちがこさんの
山調べから始まった
はぁ。。。 経ヶ岳ってさ
他に登るルートがないわけ?
ピストンで歩く仲仙寺コースは
本格派向けのコース と紹介されている
でもね、往復で8時間10分
展望も八合目だけしかない長い道のり
とても楽しいとは思えなかった
(はぁぁぁ)
しかぁーし、200名山もやろうとしている
ひとちがとしては 一度は登らねばならぬ
(そう! そう!)
う~ん
もっと違うルートは
ないのかなぁー?
調べていくうちに
大泉ダムルート
ってのがあることがわかった
(うは)
でも四合ですぐ仲仙寺ルートと
合流しちゃうわけだから面白みに欠ける・・・
(ぶぅ)
どうしようかな
思い悩んでいた時 偶然ネットで
見つけた
マニアックルート
なんと大泉ダムまで周遊できるのだ
(うは! うは!)
うぉ!
これ! これ!
これしかない
しかぁーし、問題があった
黒沢山へ向かう分岐から 下山するルートの
分岐まで
道がない?
だ、だいじょうぶ?
ちがこさん
なんとかなるっしょ!
*今回 ひとちがが歩いたルートを
張り付けておきます
コースタイムは ちがこさんのペース
通常平均タイムで歩けますが
今回は下りに時間がかかりました
参考になれば嬉しいです
天気は
晴れ時々曇り ってのを信じて
大泉ダムの駐車場に車を停めた
何故だか経ヶ岳だけ 黒い雪雲が
渦巻いている
当然 登山口にもチラチラと雪が舞う
(あららん)
あはは。。。
天気予報ハズレだね
今日は晴れじゃなかったんですか?
口をへの字に曲げて ひとしさんが
じぃーっ と ちがこさんを見る
まぁ、そんな日もあるよ
平気な顔をして ちがこさんは
ズンズン出発準備
雪が降っているけど あんまりサブくないから
冬グローブとゴーグルは置いて行こうっと♪
カッパを着て準備OK
実に身軽?
緩やかに登る広い林道を登っていく
(うりゃ)
すっかり葉を落とした落葉樹は
ひとちがに茶色のフカフカのジュータンを
プレゼント
写真には写っていないけど
かなり雪が降っている
パラパラと細かい雪が切れ目なく
空から落ちてきた
(ひょぇぇぇぇ)
経ヶ岳のコースには立派な標識
マツボックリのキャラクター
まっくん が
コースタイムを表示してくれるのが楽しい
(うん、うん)
二合目を過ぎると林道は終わり
フツーの登山道になった
うが うが うが うが
三合目から 枯葉のジュータンは終わり
白い雪道に変身
(わっ)
まだパウダースノーのサラサラ雪は
アイゼンも必要なし
仲泉寺ルートとの合流に到着
(よし)
先客がいた
カップルの登山者が
じっとこっちを見ている
こんにちわぁー
すかざず ちがこさんが声をかける
雪、降ってきちゃいましたね
そう?
美人さんの彼女はツンとおすまし
まぁ いいや
それ以上会話もなく お茶を一口飲んで
さっそく出発
ひとしさぁーん
ここまでどのくらいかかった?
えぇーと 45分ですね
早かったね、1時間はかかると
思ってたから
ひとちがの声が聞こえたのか
彼女の
文句ブゥブゥが聞こえた
ここまで1時間半もかかってるよ
私たち
彼氏はモグモグ行動食を食べながら
別にいいじゃん って顔
きっと天気もイマイチで 長い道のり
楽しくないのかもね・・・
まぁ いいです
五合目を過ぎ ズンズン登る
なんともカラマツと笹の緊張感のない道のり
ずーっ とカラマツ林が続く
帰りもこのコースだったら眠くなりそうだ
そんなことを考えていたら道幅の狭い
カラマツの斜面にでた
ひとしさんぁーん
今はいいけどさ、もっと雪が積もったら
滑落しそうだね この辺り
今日はいつものストック
ピッケルは持ってこなかなった
道が凍ってたら
アブナイ アブナイ
六合目を通過、林ごしに 伊北の町が見える
あーぁ
なんでこの山だけ雪なんだろ?
恨めしそうな ちがこさん
どんよりと黒雲がかかり
更に雪が激しく降り出した
(あわわ)
七合目に到着
ここは ちょっとした展望地
行動食をパクついで すぐに登り始める
サブくなってきた
七合目からいったん下り
八合目まで一気に登る
うが うが うが うが
物も言わず 必死に登っていく
ちがこさん 経ヶ岳の山頂の標高
どのくらいですか?
えーと
たぶん1700m位だったかな?
えっ?
もう とっくに1700m越えてますよ
えぇ~っ?
地図を確認すると
山頂は2296.3m
どうりで長いわけだ
ちみたち!
標高も確認しないで登ってたの?
すんません
八合目に到着
ここわ 蔵鹿の頭と呼ばれる場所
望郷と書かれた立派な石塔が立っていた
きゃほぉーっ♪
景色いいじゃん
大手を振って ワイワイ喜びたいのは山々
今日は雪
空はどんより黒い雲
町は見えても その先に見えるはずの
南アルプスの山々も姿はなし
(はぁぁ。。。)
小広い平坦地の八合目は 風がよく通る
って
やたらサブイ
ひとしさんは身を縮め 冷えた指を少しでも
温めようとポケットに手を突っ込む
寒いですね
冬ブローブ持ってくれば
よかったですぅ
そうだよねぇー
車に置いてきちゃったの失敗だったね
そんなもんです
山頂方向の枯れ木には
霧氷♪
天気がよければ 青空にキラキラ光る
美しい光景を見ることができるはず
今日は雪
どんよりと黒い雲の中に白い霧氷
気温は氷点下、サブいわけ
ここからアイゼンの出番であ~る
さぁさぁ 先を急ごう
まるで
冷凍庫のような
霧氷の林に突入
15分程登っていくと標識がある
八合目と九合目の中間地点を示すもの
ここが問題の
黒沢山との分岐
標識の上のポールと すぐ後ろの木に赤テープ
テープに
黒沢山ルート と黒マジックで
書いてある
(これがないとたぶんわかりません)
ちがこさん さっそく黒沢山ルートの様子を
物色することにした
(どれ どれ?)
どうですかぁー?
ひとしさんの声がする
目の前には トレースなし、登山道はおろか
雪の重みで倒れた笹薮があるのみ
(えっ?)
かなり笹が深いみたい
道あんのかな?
仕方がないので なんとなぁーく道かな?
と思われる方向に少し下ってみた
やっぱり道がない?
あるのは深い笹薮のみ
と 古ぼけた赤テープ発見
その先には 白茶けた赤テープ?
あった あった
これじゃ なんとかなるかな
分岐に戻る
どうでしたか?
うん、たぶん行ける と思う
・・・・・
不安そうな ひとしさん
あっと言う間に九合目まで登った
大泉山の山頂であ~る
ここわ 奥ノ院跡だそうだ
益々気温は下がり、
口まで凍る
上手く話ができないくらい
木についた霧氷が芸術的♪
目出し帽 しましょうか?
身体の露出している部分だけが
冷たくなっていた
あるものすべて着込んだから
ふたりとも
まるでダルマ
石仏が雪に埋もれている
ここまで来る間 黒沢山の分岐の先 下りルートを
樹林帯の隙間から カラマツ林の間をジグザグに
雪がついているのを確認することができた
不明瞭な笹薮道を迷うことなくファインディングし
黒沢山と下りルートの分岐に出ることができれば
帰り道に出ることができる
気をつけなきゃいけないのは
笹藪を斜めに下らないこと
下りの分岐は黒沢山を少し登った尾根上にあるから
迷って笹薮を下りすぎると 急な山斜面の谷筋を
下るハメになるからだ
下りルートの確認ができたので
山頂を目指そう
笹は深く頭を下げ登山道を塞ぐ
とはいっても不明瞭ではない
九合目と山頂の中間地点を示す標識を
通過し、最後の坂を登る
うが うが うが うが
山頂に到着
石仏と石塔がお出迎え
三角点は深く雪に埋もれ
頭が出ているのみ
樹林帯の山頂からは景色は望めない
記念撮影を済ませると早々に退散
再び笹が邪魔っけな登山道を下っていく
九合目付近で朝あったカップルとすれ違った
無言で彼女は二番手を歩き
気に入らないオーラを振りまいていた
(あはは。。。)
お気をつけて!
問題の黒沢山ルートの分岐に到着
意を決して ちがこさんが先頭をいく
大丈夫ですか?
不安そうな ひとしさんは
後方で立ちんぼ
うひひひ
大丈夫、石仏たちに よーくお願いしてきたから
きっと道を教えてくれるはず
そんなわけないじゃん!
古ぼけた赤テープと白茶けた赤テープを過ぎると
目印が完全になくなった
(あれま)
どの方向を見ても笹薮ばっかで不明瞭どころか
全く登山道は確認できない
(どうしよう)
もしかすると目印の赤テープがついた木があった
かもしれない
探すより、笹薮を谷筋に下らないよう
なるべく真っ直ぐに進んでいくことにした
(うりゃ)
*夏道は更に笹薮がひどくなっているかと
道はわかるかもしれません
時々立ち止まる ちがこさん
こっちじゃないみたい
どっちに進んだらいいのかな?
迷った時の登山道なんて どこも道の
ように見えるもんです
本当に大丈夫なんですか?
ドキ ドキ ドキ ドキ
後方の ひとしさんは緊張と不安で
アドレナリンが逆流しているようだ
おぇー
がないだけマシか?
もし、先に進めないとしたら 今下った急な笹薮を
再び登り返さなくてはいけないな
時間が気になる ひとしさん
そんな ひとしさんの不安をよそに ちがこさんは
ひとり先に進むことしか考えていなかった
(あはは)
きっと笹は登山道があるとしたら 雪の重みで
こんにちわ するはず
ってことは、笹が重なり合って盛り上がっている
方向は×だよね
と勝手な解釈
なるべく笹が凹んで雪が積もっている
部分を吟味して進む
(うりゃーっ)
とはいえ、笹が倒れ雪が積もり アイゼンをした登山靴は
笹にひっかかり一筋縄では進めない
(たちけて)
時折
ズボっ と
ハマ り
動けなくなる
(きゃぁーっ)
おっ!
カラマツ林と あれは黒沢山への登り?
進むべき方向が見えた
やっぱり石仏たちは ひとちがを守って
くれてるのだ
(うん、うん)
たぶん、分岐の急坂を下り、黒沢山への登りとの間
らしき場所に
ポン とでた
あれ?
道あった
広く笹が刈られ 一人分のトレースもある
目の前には笹薮の谷、伊北の町が一望だ
ひとちがが登ってきた尾根もバッチリ
しかぁーし、ここは下りの分岐じゃない
再びトレースを追って黒沢山方向に登っていく
いったいこのトレースの主は
どこに向かったんだろう?
トレースのついた登山道を追うように登ると
そこには念願の分岐
(きゃほぉーっ)
もっと雪が深くなれば 完全にこの目印の杭は雪に
埋もれわからなくなる
ある意味ラッキーだったかも
(そう!そう)
やったぁー
山頂に立った以上に ふたりで大喜び
不明瞭な道をクリアできたのだ
その先の黒沢山方向は
不明?
登山道は広く笹は刈られ迷うような箇所もなし
下りのジグザグに続く登山道を下る
カラマツ、そして大きな立派なブナ
ブナ?
そう ブナ!
ちがこさんは 見つけてしまった
入っちゃえ
急なジグザグ道は 次第に雪がなくなり枯葉が
積もった道に変わった
本日 ちがこさんが一番コワかったのは
踏み跡のない枯葉が積もった急坂を下ること
(ふぇーん)
踏まれていない枯葉の上には パラパラ雪が
足を置いたとたんに
ツルっ と滑る
枯葉の下の土は湿っていて
ヌルっ と滑る
(げっ)
靴一足分の幅くらいしかない登山道は 枯葉が
積もることにより更に道幅を狭くしていた
(あわわ)
落葉樹林帯のこの辺り、ハンパなく深く積もった
枯葉は登山道を消してしまいそうな勢い
うわぁーっ!!
何度も滑って転びそうになる ちがこさん
枯葉で滑落?
あ゛―
いやだ いやだ
ひとしさんは案外平気な顔でズンズン下る
それに続く へっぴり腰の ちがこさん
(チ~ン)
長い急なジグザグ道を下り ようやく登山口のある
大泉ダムの上流 林道終点にでた
大きな岩の下に小さな看板
(ちょっとわかりにくいかも)
沢沿いの林道を下っていく
今日この山で会ったのは カップルの登山者と帰りの
林道にいたカップルのカモシカだけだった
(あはは)
ゴール
ストックの先端は雪と寒さのため?
氷が三角形の重りになっていた
(びっくり)
経ヶ岳周遊ルート
面白そうでしょ!
経ヶ岳への山計画している人におすすめ!
ハラハラ ドキドキルートだよ
本日の車泊場所はこちら
森と水のアウトドア体験広場
*駒ヶ根、早太郎温泉にあります
駐車スペースはありますが 夜間トイレ、水は使えません
本日の立ち寄り湯はこちら
早太郎温泉 こまゆき荘
*森と水のアウトドア体験広場のすぐ横です。
こじんまりしていますが泉質もよく混んでいないのがいいです