年末人助け?

ひとちが

2013年12月24日 19:20

2013/12/22

今シーズン最初の雪山ラッセル!
三ツ峠山・本社ヶ丸
(御坂山地エリア)

全山行 396回



三ツ峠山の情報はこちら
本社ヶ丸の情報はこちら


標高 開運山 1785.2M  御巣鷹山 1775M  茶臼山 1513M
大幡山 1531M  清八山 1593M  本社ヶ丸 1630M  
天気 晴れ
山行時間  7時間20分



 ひとちがが歩いたコース 


駐車スペース(9:10)-金ヶ窪沢-開運山(10:40-11:00)-
御巣鷹山-(11:30)-茶臼山(12:30-12:40)-大幡山-大幡八丁峠-
清八山(2:10)-清八峠-本社ヶ丸(2:40-2:50)-清八峠-清八山(3:20)-
大幡八丁峠-清八林道経由・金ヶ窪沢-駐車スペース(4:30)






年末が押し迫ってきた
6年前の夏に登った 三ツ峠山


今日はその奥に位置する 
本社ヶ丸 に向かう予定

が 予定は未定 








車で走っている途中 どうせなら展望のいい
三ツ峠山も経由したい
 と思った


あ゛―
始まっちゃったよ



よくばりな ちがこさんは
地図とにらめっこ


ねぇねぇ ひとしさん
ここに車を停めれば周遊できるじゃん
行こう 行こう 三ツ峠にも



えー 
そんなに歩くんですか?


そう 


天下茶屋までは車で通行可 
とのことなので
手前にある三ツ峠登山口に向かう



道路は雪で凍結気味 


それでもたくさんの車が入口の駐車スペースに
ごちゃまんと並んでいる


車を停める場所がない 


さすが人気の山は違うよね


そうですね
この先は行けるのかな?



駐車スペースの先 橋のたもとに
適当なスペースがあったので
車を勢いよく突っ込んだ


これでよし 



ここなら下山口が天下茶屋の前でも
それほど道路歩きをしなくて済むもんねぇー



大丈夫 ちがこさん?
雪山だよ 時間通りには行かないと思うけど



わかってるって 


西川は雪景色
少しさかのぼれば金ヶ窪沢と合流する



雪の道路を登っていく



まさかこれほど雪が多いんだから
上の駐車場には車は入っていないだろうな

と思った


しかぁ~し
山ヤってのは これしきの雪じゃ
屁とも思わない らしい


トイレのある駐車場には
これまた たくさんの車がずら~り 



みなさん スゴいですね
普通車でも平気で上ってくるんですから


妙に感心する ひとしさん


トイレの横には清八林道のゲート



もし雪で阻まれた場合はエスケープルートとして
この林道を使えば楽勝だね!

なんて ちがこさんは考えている


ちがこさん ゲートの先を見て
林道にトレースないよ



見りゃわかるって
ということは 清八林道を使って本社ヶ丸に
向かっている登山者はいないということだよね



やっぱ人気の三ツ峠一直線か?



おかげさまで三峠の小屋までは
車も通る広くてなだらかな道
(うは うは)


登山口には こんな看板もある



登山者もたくさんいるから
道迷いもない



っていうか 迷いようのない
一本道じゃん



車のわだちと よく踏まれた雪道は
歩きやすくアイゼンもいらない



たいくつなのは ずーっと刺激のない
雪道を延々と登ること
(はぁ。。。)


それでも樹林帯の隙間からは
青空と こんなものが見える



一人抜き また一組
登山者をゴボウ抜きにして
ピッチを上げて登って行く


うが うが うが うが



お正月の餅花のように雪が
枯れ枝にのっかってきれいだ



木無山の展望地に到着



三ツ峠付近は富士山の展望に優れている
ちょっとした違うアングルで富士山を
楽しめる場所がたくさんあるのだ



では お見せしましょう
じゃ~ん



三ツ峠山荘・四季楽園の横を通過して
開運山に向かう



あれは 屏風岩

開運山ってのは 三ツ峠山のピーク
切り立ったピークの斜面には屏風岩があり
ロッククライマーの山としても有名



へぇー
そうなんだぁー
 


東側の景色はこんな
ちょっと前に登った 九鬼山 も見える



そしてこっちは西側
南アルプスが端から端まで見えちゃうわけ



すごいねぇー 


ピークの上には電波塔が並ぶ
ちょっと味気ない気もするけど
これが三ツ峠山なのだ
(あは。)



ピークに到着 



ではまずは南に位置する
富士山から





東西方向には 今通過してきたばかりの
山荘と その後ろには御坂山塊・天子山塊
そして更に後ろには南アルプスが並ぶ



北西方向には これから向かう
御巣鷹山の電波塔がデカイ



のんびりはしていられない 


さっそく電波塔の横から御巣鷹山へ
向かおうとしたものの この状態
(げっ)



開運山までは 登山者は入るものの
先に進む人は少ないらしい
(一人分のトレースです)


それでも トレースはあるんだから問題はない と 
膝丈までウマる壺足で前進


大丈夫なんですか
ホントに?


後方から ひとしさんが不安そう叫んだ


トレースあるから平気だよ


おかまいなしにズンズン
御巣鷹山へ向かう ちがこさん


あ゛―
行っちゃったよ



ズボ ズボ ズボ ズボ
意外と大変 御巣鷹山



って 壺足でもトレースがあるだけ
よかったじゃん



そう そう!


電波塔の横から清八山のコースを確認


標識もあるし 赤テープも見えてるし
問題なしっと




数歩進んだら ももまでウマった


そうかぁー
ここって北斜面だし急坂だから
雪が溜まってるんだ



のんびり下ろうにも止まるとそもまま
ズブズブと身体がウマり 足が引っこ抜けない
(きゃぁー)


ありゃまぁー
どうしたもんだか
 



見物していた ひとしさんとしては
不安がぬぐいきれない



万が一 ずっとこんな状態なら
本社ヶ丸までなんて到底たどりつけないかも

いくつ山を越えるんだっけ?

あっ 四つ目が本社ヶ丸?
時間どのくらいかかるのかなぁー?




考えてる間に ちがこさんに
置いていかれた
(あは。)



深い雪には罠が仕掛けられている
トップを歩く者には雪の下の罠が見えない


雪を踏み抜き 時に突き出した木の根っこや
角のある岩に足をぶつけたりと気が抜けない
(ふぇ~ん)


そんなの恐れていたら
前には進めん



ズボ ズボ ズボ ズボ
いで 


御巣鷹山からの急坂を過ぎれば
それでも雪は膝下くらいになった
(よっしゃー)


真っ白いトレースない雪山に
自分のトレースをつけるのって最高♪



いくらラッセルが辛くても
ちがこさんは物怖じしないんだよね



いつものことですけど


サラサラに溜まった雪は
山をトラバースすると雪ごと転がり
落ちそうになる
(ひゃぁーっ)



ズボ ズボ ズボ ズボ

先頭を歩くちがこさんには使命がある

安全にトレースをつけていくこと 


いくら ちがこさんが先に歩いていても
後方を歩く ひとしさんだってコワいのだ



ともかく 進むって決めた以上
ラッセルがどんなに辛くてもがんばろ



ない筋肉をフルに使って
大きく足を上げ雪を踏んで進む


ハァ ハァ ハァ



時間が心配だなぁー
まだ一つ目の山にもたどりつけない



山越えといっても 標高は下がる一方
多少のアップダウンは辛抱のしどころ



必死にラッセルしながら
トレースをつけていく ちがこさん


ようやく一つ目の山に到着



少し進んだら嬉しい目印が



やっとエンジンかかってきたみたいだね
ひとち



えへへ そうだね 


行動食をパクついて
再び稜線を進んでいく



ズボ ズボ ズボ



夏道の登山道は広く歩きやすいに違いない
冬道でも随所にある赤テープさえ見落とさなければ
道迷いすることもないはず




二つ目の山も越えていく



あれ?
ひとちは ラッセルしないの?



えっ?
えっ?

今日はしませんよ 私 ブツブツ・・・


下りになれば こんな道



子供たちが使うプラソリなら
すっごく楽しそうだよね



むふふ 



鉄塔が目の前に
そして馴染みある後姿



不安になりかけた頃現れる
心強い味方?




進んで行くと今度は白い山斜面?
ピンクのテープが ひょろっこい木に
いっぱい並んでついている


木に近づくと雪が深く進めないので
コース修正しながら山の上付近をラッセル

ハァ ハァ ハァ



振り返ると こんな景色



稜線を更に進んだ


ポン と出た柵のある峠



ゲートが開いていれば車でアクセス可
本社ヶ丸に登るには一番近い場所なのだ

しかぁ~し
この時期は雪で通行できない
車で上れるのは林道関係者くらい


嬉しいことに トレース復活 
林道を登ってきた登山者がいる


空は青く
雪は白い




東方向は



やっと清八山のピークに到着



どうします?
ここからまだ時間かかりますよ
トレースはあるとはいえ雪道
フツーのコースタイムじゃ
無理じゃないですか?



行こうよ
せっかく来たんだから



下山路を予定のコースとすると
益々時間がかかります
山の中で暗くなっちゃいますよ



いいじゃん
清八林道歩こう エスケープルート
林道ならヘッデン持ってるし
暗くなっても道迷いもないじゃん



時計とにらめっこしながら
言葉を返さない ひとしさん


そうだよねー
いつも ちがこさんってこうだから



わかるでしょー
私の気持ち・・・




トレースのついた本社ヶ丸のピークを目指し
猛烈な勢いで ちがこさんが登って行く


イメージしてたのと違うのは
ピークまでの道が細くアップダウンしている



ハァ ハァ ハァ


ピークを踏んで帰ってきた
数人の登山者とすれ違う


ビリっ尻とはいえ まだ登山者が
いるんだからなんとかなりそうだ



ハァ ハァ ハァ


狭いピークに到着



あまりにも大急ぎで登ってきたので
写真を撮ってる間がなかった
(あはは。)



景色見せてよ


はい! はい!
まずはこっち



振り返るとこんな



大急ぎで登って
今度は大急ぎで下る



でもね 下りは危険 



岩にサラサラの雪
狭い尾根だから慎重にね




うん
ロープ持って来ればよかった




清八峠の分岐を越え 
清八山に登り返す


時間も順調
このまま清八林道を下れば
日暮れまでに下山できる
よかったぁー




あれ おじさんがいるよ?
まだ登山者がいるんだ



清八山のてっぺんで
おじさんは途方に暮れていた


神戸からバスで登山口まで来たんやけど
思いのほか時間がかかってしもーて
ここまで登ってくるだけでエラく大変やった
遅くなるから小屋に連絡入れようとしたんやけど
電波が悪くてつながらないんや



まさか これから御巣鷹山を越えて
行くつもりぢゃないですよね?



ここからなら2時間半くらいで
つくやろ? ワカンもあるし



無理無理!


私達 御巣鷹山から下りですけど
トレースなしのラッセルで
2倍時間かかったんですよ
登りはもっと大変



えー
そうかいな



ひとちが以上に
無謀なおじさん発見
 


見れば おじさん
カメラの三脚を片手に簡易ザック
とりあえずワカンは持っている


山地図がないのか 覗き込むように
ひとちがの地図とにらめっこ


今からだったら
小屋の到着は7時すぎちゃうかも



あ゛―
そうかぁー
 


この先の林道下った方がいいですよ
トレースは確実につけてきましたけど
真っ暗になってサラ雪の急登を這い登るのは
大変すぎますしぃー



そうやねぇ
こんな年末に遭難でもしたら大変だから
そうしようかな
ともかく小屋に連絡するわ



心配だったけど おじさんを置いて
林道に向かう


ねぇー ひとしさん
おじさんちゃんとついてくるかな?



大丈夫です
すぐ後ろを歩いてますよ



あー
よかった
 



1時間ほどで登山口についた
おじさんがこない



まさか おじさん
また戻っちゃったなんてことないよね?



しばしトイレの前で待ってみたものの
一向に おじさんは姿を現さない


ここからなら暗くても
1時間半くらいで小屋につけるはず
今からなら6時前には到着できるのにね



そうですねぇー
おじさん わかってるのかな?



待てど暮らせど ちっとも
おじさんがこないので寒くなってきた



車に戻ろっか


そうですね
おじさんが町に下るようだったら
車で送ってあげましょう



振り返りながら車に戻った



山靴を脱いで出発寸前
おじさんが下ってきた


登山口から小屋に
向かわなかったんですか?



途中で小屋に電話つながったから
キャンセルしてしまってな
下ろうかと思って
おむすび食べてたら遅くなってしもーた



おじさん おじさん
ここから町までどのくらい徒歩でかかるか
わかってんの?



嬉しそうに おじさんは車に乗る


おーきに
車汚しちゃってゴメンな



おじさんはこの辺りによく来るの?


いや 初めて


じゃ 河口湖は?


来たことないよ


へぇー
これからどうするんですか?



町で宿探して明日もう一度
違う登山口から登ってみようかなぁー
帰りのバスまで時間あるし



河口大橋を渡って温泉街で
車を停める


よい旅を 


おーきに
ありがとね



これもまたご縁 


また チャレンジしてね
おじさん



車の中から手を振ってお別れ


三ツ峠からの富士山を楽しみに
おじさんは神戸からやってきた


翌日はあいにくの
富士山隠れ 


幸か不幸か 
おじさんは 無理やり下山をさせられ
残念にも 富士山を写すシャッターチャンスを失った

 
その代り おじさんを引き留めなかったら
本当に遭難してたかもしれない


いいことしたよーな 
お節介だったよーな
 


今シーズン最初の低山雪山ラッセル
楽しく おかしく 思いっきり遊べた


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