雪坊主 Ⅱ

ひとちが

2014年01月14日 15:51

2014/01/12

その後・・・
坊主岳
(中央アルプス前衛エリア)

全山行 400回



坊主岳の情報はこちら

 先週の坊主岳の山歩きはこちら 



標高 坊主岳 1960.6M
天気 晴れ・曇り
山行時間  5時間30分

〈コース〉イノコ沢登山口(11:00)-P1429—捜索現場(2:00-3:00)-
ピストンでイノコ沢登山口(4:30)





捜索時間は限られていた 


下山時間を考慮すれば 
1時間ジャスト


その間に遭難したカメラを救助できなければ
雪解けた無積雪期に探がすしかないのだ






 正月3日目 

運悪く下山時カメラを雪の中に
落としてしまった ちがこさん
(はぁ。。。)


あーぁ
今頃 ちがこさんのカメラ
どうしてるかなぁー



毎日 毎日 雪の中に置き去りにしてきてしまった
カメラのことが忘れられない



一週間後 
再び捜索再開 



今日もお天気は上々だ
午後になれば雲が多くはなりそうだけど
今日は山歩きじゃなくて捜索隊


雪や雨じゃなけりゃいいわけで 



車を停める



先週は 雪の坂道を登れなくなるんじゃないかと
恐れて ダムの道路脇に車は駐車した
(あは。)


今回はちがぁ~う 



ひとちがっち エクストレイルは 
こんな雪道でもへっちゃらなのだ
(実際 ひとしさんビビってましたが)


山の西側の登山口は暗く寒い



これから山に登るんじゃ ちょっと遅い 
とは思いつつ
スタート 



あれ?
いつもと違う装備みたいだけど?



重心が頭上にあるため 
フラフラと歩きにくい
今回は コンパクトなワカンもプラス



週中に寒波のため長野も雪が降ったはず
深くなってる雪をラッセルするには
スノーシューじゃ登りにくいもん



登山道を少し登った場所に 
ほこらが並んでいる


ねぇ ねぇ ちがこさん
背中に背負ってるのなぁ~に?




無事 カメラを救助できますように と
懸命に祈る ちがこさん


カラマツの林を登っていく


先週はサラサラの新雪だった雪は
アイゼンなしでは登りにくい やや固め


あれ?
雪降らなかったのかな?



おかしいですね?
降ったはずなんですけど



長い荷物に振られながら
登りにくそうに登っていく ちがこさん


それにしても頭にくる 



荷物が木の枝にひっかかり
何度も後ろにひっくり返りそうになるのだ


身を縮めて登ろうとすると
ヘルニアの腰が痛くてたまらない
(きゃぁー)


ちっとも前に進まない 


見かねて ひとしさんが後方から声をかけた



これはね
すえたろうさんが準備してくれたもの

きっと捜索の時に役立つ 
って持たせてくれたのだ

なんとしても現場まで上げてやる 


ほー
そーゆーことねぇー



登るにつれて雪は深くなり
明らかに一週間前より雪はがっつり多い



やっぱ 降ってんじゃん


だね だね


トレースはしっかりあるものの
雪はあまり踏まれてはおらず
一歩登るたびにサラサラ崩れていく


ハァ ハァ ハァ
キビシー 



前回は登るのを楽しんでいた
今回は一刻も早く登らなければ
捜索時間は短くなってしまうのだ


ハァ ハァ
うぉりゃぁー 
 

最初のピークを越え
更にピッチを上げながら登る



雪の迷路のように続いている一本道から
外れれば とたんに足は捕られ埋まってしまう
(ぶぉー)



一端は平坦になった道から
再び急登にくらいつく


ハァ ハァ ハァ
まだまだぁ 


あれ?
よ~く考えてみたら 先を歩くより
後ろを歩く方が楽ちんなはず



この場におよんで気づいたが
後の祭り 



それでもカメラが見つかるんなら
どんなに大変だってがんばれるのだ



エライねー
ちがこさん



でしょ! でしょ!


カメラを落としたから悪いんです
何度もこなきゃいけなんですから ブツブツ・・・


わかってますぅー 



見覚えのある展望地
ここまで登れば現場は近い
(よっしゃー)



振り返ると黒い雪雲に山頂付近が
覆われている中央アルプスの姿が寒々しい



ついたぁー 


遭難現場に到着


今日は ここがピーク
山頂までは あとほんの10分足らず


でもね 
先週素晴らしい景色を拝めたから
山頂は踏まなくてもいいのだ



さっそく 捜索開始 


でわ
袋の中身をご覧いただこう




太い針金状の熊手 


雪がサラサラなら これで掻けば
カメラが引っかかってくるばずだぞ



そう言って すえたろうさんが
持たせてくれた


もう一本は熊手の幅が狭く
捜索には不向きみたいだ
使えんものを持ってきてしまった



まぁ いいじゃん


ひとしさんは嬉しかった


最近購入した新兵器のスコップが
こんなに早く役立つとは

やったぁー 


ここぞ思われる場所を
片っ端から掘りまくる



ザク ザク ザク


あったー?
ひとち?



ありませーん 



前回もかなり掘ったけど
今回は捜索範囲を広げ掘り進む



ザク ザク ザク


あったー?
ひとち?



ありませーん 


雪が30CM降ったなら
それ以上掘らないことには話にならん




ザク ザク ザク


そーれ
掘れ! 掘れ!



そこらじゅう 掘りまくる


ちがこさんもマケジと
すえたろうさんの熊手で引っ掻き回す



ガジ ガジ ガジ


そーれ
かじれ! かじれ!



ちがこさーん?
あったー?



ないよー 



掘って掻くこと一時間
二人とも腰が痛くなった


それでも 掘って 掘って
掘りまくる 



ないですねぇー
こんなに探してもないなんて



残念そうに ボソっと ひとしさん


雪の下は笹が多いから
もっと下に落ちちゃったのかな?



ほこらによーくお願いしてきたから
きっと見つかるはず と信じてやまなかった
ちがこさんも がっかり


タイムオーバー 


持参した カメラの捜索願のチラシを
近くに木にとりつけ下山することに
(はぁ。。。)



チラシは風雨や雪に耐えられるよう
完全防水パウチ加工
落とした付近の地図 連絡先を記載


落としたままにしないで
自分達のできる範囲のことをした



自己満足 ってとこかな?


そーゆーこと 



さぁ 下りましょう


後ろ髪引かれる思いで山を下る



あーぁ
カメラにビーコン持たせておけばよかった



これが人の捜索だったら大変でしょうね
まだカメラだからよかったんですよ



うん
そうだね




急登は 前回に増して雪が多くなったため
雪のすべり台も多く 長くなっていた


シャー



楽しいはずの尻セード



ワカンは使うことはなかった
雪坊主はこれから更に無敵の山になるだろう


山の夕暮れ



空しい気持ちのまま登山口に到着



日が落ち 暗くなる直前のダム



最後に淡い期待を込めて
登山口のもチラシを設置
(チラシは無積雪期に入りましたら
必ず回収に行きます)



このチラシを見た方
カメラを見つけたらご一報下さい
 



 報 告 

翌月曜日、塩尻のダム管理所の方からお電話いただきました。
カメラが見つかったわけではありませんが チラシを見つけて
連絡を下さったとのことです。

坊主岳は 登山道の整備をはじめ、新しい石塔のかつぎあげと
ダム管理の方を始め 多くの地元の方が協力して山の管理を
されているそうです。

年に何度も坊主岳に登られるそうで カメラの捜索にも
ご協力いただけるとのこと 大変嬉しく心強く感じました。

この場をお借りしてお礼申し上げます。



 続 奇跡のカメラ発見 



この日の立ち寄り湯はこちら
羽広温泉 みはらしの湯
いいねぇー ひとちがお気に入り




その夜
車中で 残念パーティー が開かれていた
参加者 ひとしさんと ちがこさん



って いつもふたりじゃん


いいじゃん
別に
 


翌日は晴れ渡った伊那谷を眺める



来週も このエリアに出没予定
次回は楽しい家族旅行のブログ

どこに行ったかはお楽しみ


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