明日があるさ!

ひとちが

2013年01月28日 14:50

2013/1/26

雪山は そんなに甘くない!
雨乞岳
(赤石山脈北部前衛エリア)

全山行 340回



雨乞岳の情報はこちら



標高 ホクギノ平 1600m
天気 ブリザード
山行時間 6時間

〈コース〉自宅(4:00)-石尊神社(6:30-6:45)-
ホクギノ平(10:30-10:40)-ピストンで石尊神社(12:45)

神社散策(30分)







前日わぁー 季節はずれの網戸を 
風が吹き荒れるベランダで 
冷たい水と戦いながら大掃除

不覚にもまた風邪をひいた ちがこさん
(あれまぁー)
が、今週も懲りずに山に行くことにする


ヤメといた方が 
いいんじゃないの?



いいの 









どこにしよっかなぁー?

土日、この辺りは 晴れ雲
日本海寄りは 雲雪マークだから
まぁ 山梨なら大丈夫でしょうと 
選んだのは雨乞岳


甲斐駒ヶ岳の北部に位置するこの山は
登山口付近には ウイスキーでも有名な 
サントリー白州工場がある
(ほぉー)


水晶ナギなる白砂の絶景も見ることのできる
 魅力的な山 


いきたい! いきたい!


そうだよねぇー
行ってみたいよねぇー
ついでに車泊して 翌日の山に登れば
もっといいよねぇー



あ゛―
絶対ヤメた方がいいから
風邪ひどくなるよ



いいの 


またしても 無謀な計画が
実行されようとしている
(あちゃぁー)





早朝、まだ日も昇らぬうちから 
石尊神社の前にある駐車場に車を停め 
山にとりついた
(うりゃ)



足跡はあるけど 一人分みたいだよ
迷うことはなさそうだね



上に向かって点々と足跡がついていた


そうですね
あのぉー
山鈴出してもらえます?



ふと見ると 木に看板あり
ツキノワグマ生息地
と書かれている


はははは・・・
こんなに雪多いから大丈夫だとは
思いますが念のためにね


ゴクリ 





日の出ぬ 雑木林の登山道は
雪で意外にも明るい



空がオレンジ色に輝きだした
(わぁ~い)

あっ
日が昇る♪


きれいですねぇー



麓はきっと晴れるのだろうか?
パラパラと雪が降り始めた
(えっ?)


道はゆるやかに上に向かって
九十九に続いている


うが うが うが うが


最初のうちはそれでもよかった


風邪っぴきの ちがこさん 
イマイチ馬力に欠けるものの
くるぶしほどに積もっている雪を
踏みしめながら ゆっくりと上を目指す


がんば! がんば!



オヨヨ?
なんか雪が やたら降ってきたけど



カッパ着た方がよさそうですね


進めば進むほど 雪が激しく降り出した
気温もどんどん下がっている
(ほぇぇぇぇぇ)


耳が冷たくて ちぎれそうですぅ


気温氷点下10度以下


こんな時はやっぱり耳あてがついた帽子がいい
グローブも分厚い冬グローブにチェーンジ
(よっしゃ)



登って行くうち ちがこさんは 気がついた


足跡の一歩が 
やたら 
 デカイ 

この足跡のつけ主は
きっと 
大男 だ



わたし?



たぶん違うと思うけど



そうなのだ
ついている足跡の上を上手に歩ければ
楽勝だろうけど 歩幅が大きいから 
どうしても片足は 壺足になっちゃうわけ

(ふぇ~ん)

中途半端で歩きにくい


後方を歩く ひとしさんは ちがこさんの
足跡をたどればいいから 楽ちんじゃん
なんか スゴク損してるような
(ぶぅ)


まぁ いいです


バフ バフ バフ



雪がどんどん深くなっていく
こんなに雪が多いとは思わないから
スノーシューは車に置き去り
(あはは。。。)


こんな時に限って 
必要なものがない



天気 晴れ雲じゃなかったんですか?


う~ん
 つもりだったんだけど


見渡すと木々の隙間ごしに 
山にかかる 雪雲が 
ウヨウヨ 


あわわ。。。
やっぱ山はダメみたいだね







足跡はあれど 降り続く雪
気温が低いから雪はサラサラ
足をとられ ちっとも前に進めない ちがこさん
(はぁ。。)


風邪っぴきのせいか 冷たい空気を吸い込むと
ゼロゼロと咳がでそうになる
(ふぇ~ん)


ん?
こんな冷たい空気吸い込んだら
肺炎になっちゃったりなんかして
ヤバいんじゃない?



そうだよ もう帰れば?


いいの 


無理をしないようにと 
ますますピッチが落ちる
(はぁ。。。)


もっと早く歩けないんですか?


イライラ気味の ひとしさんが
後方からブゥブゥ叫んだ


無理だからぁー
じゃ 先歩いて
 


先頭さんの苦労を思い知れ!

口をとんがらせて ちがこさんが
とうとう キレ

ひとしさん 無言 



そこから ひとしさんと雪の戦いが始まった


あ゛―
あ゛―


喘ぎながら ひとしさんが登る



う゛―
う゛―

た、大変ですぅ


話ができるほど 余裕がない



と・・・


こ これ 
クマじゃないですか?



ひとしさんの声に顔を上げると
木の幹に 引き裂いたキズ



おぉぉぉぉ!
クマ! クマ!


冬眠していることを願おう





あれ?
ひとしさん ここから足跡
なくなってるよ



えぇぇぇぇ!



そうなのだ、この足跡のつけ主は
どうやら敗退してUターンした模様
(あらら)


ひとしさん ピーンチ 


登山道は危険個所もなく 迷うこともない
ルートではあるものの 先人がつけた足跡が
ないともなると不安になるもんであ~る
(そう! そう!)


くるぶしから ふくらはぎ
そしてとうとう膝くらいの
ラッセルが始まった


あ゛―
あ゛―




時計をチラ見しながら 
ボソっと つぶやいた


最初のポイントのホクギノ平も まだだし
時間かかってるけど 大丈夫かなぁー



うん


ちがこさんが 後方から 
ボソっと 相槌をうつ


すでに ふたりの心は折れ始めていた


あと三つ
きっとあと三つカーブをした先に
一つ目のポイントがある



心に言い聞かせ 進むっきゃない

ズボ ズボ ズボ





景色もなく、雪は横殴り
氷のように冷たい風が ひとちがを襲う


ゴーゴーと風が唸る音
風でとばされ雪がシュカブラのように
積み重なっている光景が寒さを強調する
(はぁぁぁ。。。)


青空でラッセルなら まだ がんばれるけど
なんでこんな天気に山に
登らなきゃいけないんだろ?



普段じゃ 考えることもない
マイナスモードに陥った


こんなことじゃいかん!





な なんか建物があります


見上げると小屋のようなものがある
避難小屋じゃないみたいだ
柵が設けられ小屋の中には入れそうもない


あっ
ここがホクギノ平だ




木に古ぼけた看板がついている

三角点まで一分



もういいよね
十分がんばったもん



小屋の裏手にある地味な三角点を探した



予定では8時間あれば 
なんとか 山頂まで往復できる予定だった


しかぁ~し ここまでで3時間半
(通常登山口からホウギノ平までは2時間10分)


ここから先に進めば 益々雪は深くなるだろう
更に時間がかかるラッセルは間違いない
(通常山頂まで1時間50分、このペースだと
3時間半はかかる見込み・・・)


帰路の時間も計算
(山頂から登山口まで通常3時間10分


足し算すると休憩込みで
10時間40分はかかる


無理ですね 


ラッセルの疲労、ちがこさんの体調も
考えると この先には進めない


華麗なる敗退!


残念ながら山頂を踏むことは叶わなかったけど
ここまで がんばれたことに大満足
(うん、うん)

 

スパっと諦め 
フカフカの雪道を下ることにした
(よし)



ようやく登山口に戻ると 若者が三人
ラーメン作って食べていた


あはは。。。
彼らも敗退組みたいだね




麓から山々の景色を眺めると
どのやまも雪雲でいっぱい



ダメだ こりゃ

せっかくだから 登山口にある 
石尊神社を散策しよう と
階段を登っていく



最初に社務所前で待ってくれてたのは
ひとしさん?
(あはは)



そして神社の本殿までは
長ぁ~い
急な階段
 



また 登んかい


雪のあるこの時期は 
注意が必要


階段を登りきると社と 
たくさんの石仏が待っていた


ちわぁ~っす♪


今日も無事下山できたことを感謝して
ふたりで手を併せる



次回は天気のいい日に!
チャレンジしよう 雨乞山♪


こんなことじゃ 
ひとちがは負けないよ!

ねっ 
ひとしさん



帰りの階段は もっとコワかった



本日の最難関は神社の階段?



翌日わぁー
違うお山から雨乞山を眺めてみた



あれ?
昨日とぜんぜん天気違うじゃん



頭にくるでしょ!


まぁ、まぁ・・・

どこに行ったかは 次回のブログでのお楽しみ♪





この日の立ち寄り湯はこちら
北杜市 むかわの湯
地元のお客さんに人気の銭湯のようなお風呂でした



翌日の山歩きはこちら



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