2013/12/07
雪のない時期に検証!
雨乞岳
(赤石山脈北部前衛エリア)
全山行 394回
雨乞岳の情報はこちら
敗退した時の記録はこちら
標高 雨乞岳 2036.8M
天気 晴れ
山行時間 7時間45分
〈コース〉石尊神社(7:45)-雨乞岳登山口-ホクギノ平(9:45-)-
ナギ分岐-山頂(11:30-11:40)-ナギ分岐-水晶ナギ(12:15-12:30)-
ナギ分岐-ホクギノ平-石尊神社(3:30)
あの時と違うのは
ゴキゲンな青い空
積もっていたのは
雪じゃなく 落ち葉 だったこと
今年の1月の後半
天気の悪さと 深くサラサラの雪に負け
敗退した山
いつかリベンジしてやろう と
心に決めていた
今日が その日
新道から登れば 整備され
短時間で登れることはわかっていた
(う~む)
しかぁーし
どうしても寄り道したい場所がある
水晶ナギ
白州には花崗岩の山がいくつかある
その中でも美しいナギを持つ雨乞岳の
水晶ナギは群を抜いているそうだ
是非 行ってみたい
水晶ナギに行くためには
長かろうが大変だろうが昔からある
この雨乞岳登山口から登るのが一番
(そう! そう!)
武尊神社前にある駐車場に
車を停める
誰もいない
駐車場に立っている木には
こんなひとが番をしていた
(ん?)
ミスマッチな感じはするものの
ひとちがを応援してくれる
行ってくるねぇー
さっそく 少し戻ったサントリーの白州工場の
裏手の登山口から山にとりついた
(よっしゃ)
驚いたのは 当初 真っ白な雪で覆われていた登山道が
雪の代わりに 茶色の落ち葉で埋め尽くされていたこと
ありゃまぁー
落ち葉まるけ
ゆるやかに登っていく広い登山道
いっぱいに落ち葉は積もり
ザクザクと心地よい音がする
(いいねぇー)
登りがゆえ 深く積もった落ち葉は
踏んでも踏んでもフカフカで
雪と同等 なかなか前に進まない現実
(げっ)
嬉しいのは天気がいいことだ
気温は低いものの 懸命に登れば汗が出る
寒さのために着込んでいた衣類も
数分経てばザックの中
うが うが うが うが
長い最初のポイントは
ホクギノ平
平 といっても三角点のある
2時間以上はかかる山の上
(ひゃぁーっ)
前回は天気が悪く 景色もへったくりもなく
ひたすら九十九に続く登山道を
ラッセルし続けた 苦い思い出
(ぶぅ。)
今日はちがぁ~う
猛烈なピッチで落ち葉を踏み
休むことなく登り続ける
ハァ ハァ ハァ
それにしても なんとかなんないのかね
この落ち葉わ
きっと紅葉時期は 山は彩り 落ち葉もなく
もっと楽ちんに登れたのかもしれない
今は
枯葉のコンチェルト
いくつも角を曲がり 高度を上げていく
ハァ ハァ ハァ
雪のラッセルよりマシ
ホクギノ平に到着
なかなかいいペースじゃん
建物の裏手にある三角点に
ちょっと寄り道
あの時は ここまでが背いっぱい
4時間近くラッセルを続けて
ヘロヘロだったよねぇー
そうですね
あの時は大変でしたぁー
落ち葉で覆われた三角点も
あの時は 深く雪の中に埋まっていた
ホクギノ平からは未知なる世界
いったいどんな道なのか
えっ?
思わずふたりで顔を見合わせた
目の前には低い笹道が続き
標高差もそれほどない快適なコース
ここは平だった
なんじゃい
こんなんじゃ あの時 もうちょいがんばって
水晶ナギまで行けばよかったかな
仕方ありませんよ
あの時は この先がこんな道なんて
わかってなかったし 限界でしたからね
そうだよねぇー
ブツクサ言いながら 日当たりのいい
登山道を進んでいく
うが うが うが うが
山頂方向には雪雲
時折 キラキラ
スターダストが舞う
道っ端で腹ごなし
誰もいないし 誰もこないし
どこに座っても邪魔にはならないはず
のんびりしてる場合ぢゃないよ
わかってますぅー
再び歩き始めると左手側に
白い砂地が現れた
水晶ナギ
分岐から15分程度の距離なので
お楽しみは後回しにして
まずは山頂を目指すことにする
(よっしゃ)
最後の急登
ピークは近い
やっぱあの時
こなくてよかったかも
そうですね
この登りは雪時期ラッセルするのは
急すぎて辛いでしょうね
ハァ ハァ ハァ
右手側が開けてきた
素晴らしい展望
はい こんなだよ
青空の下
ひとちがだけの息遣いが山に響く
ハァ ハァ ハァ
振り返ると登ったことのある山が
いつもと違うアングルで楽しませてくれる
(わぁーぉ)
日向山はさぁー
こっちから見るとまた違う感じだね
鳳凰三山も 全然違う山に見えますね
北東には白州の町と
その先に聳える有名所の山たち
八ヶ岳は残念ながら山頂に邪魔され
拝むことはできない
(はぁ。。。)
開けたピークに到着
ここからの景色もまた素晴らしい
じゃぁ~ん
富士山も見えますね
うん 最高♪
少し右側には このお山
ちがこさんがいなくなった
あっ
いた いた
こっちはねぇー
新道のルートだよぉーっ
ちがこさんが何か始めた
いいもん み~っけ
ひとしさんも手伝ってよ
私もですか
ブツブツ・・・
ブチブチ
ふたりがむしり取っていたのは
フワフワのこの植物
サルオガセって木に寄生して
養分みんな吸い取っちゃうんだよね
寄生されると木は死んじゃうんですよね
いい工作材料が手に入った
ピークから移動
急坂を えっちら おっちら下る
分岐に戻る
道なりに 登り下りしていくと
小さなナギ発見
山頂からも見えていたけど
ここわ 水晶ナギじゃない
登山道はまだ先まで続いている
数分先に進むと
本当の水晶ナギ
あまりの砂の白さに
写真はボケボケになっちゃう
登山道を外れ ナギに降りてみる
サクサクと細かい砂が綺麗
でもね ここはスゴい崩れ場でもあるのだ
転がり落ちれば 危険極まりない
くわばら くわばら
それでもコワいもの見たさで
冒険の限界まで先に進んでみた
やめなよ
危ないから
ナギからの景色
ひとしさんもマケジと進む
振り返ると ちがこさんが小さい
念願の水晶ナギを見ることができて
大 大 大満足
風が強くなってきたので
安全な場所まで戻ることにした
陽当りのいい場所 またしても
登山道のど真ん中に陣取り
山ランチを楽しむ
よーく考えたら あの時登れなくて
よかったのかもね
だって雪だったら水晶ナギぢゃなくて
単なる雪の崖じゃん
ははは そうですね
白い砂を見たくて行くのに砂が雪の下じゃ
意味ないですからね
肩をすくめて ふたりで笑った
休憩した場所の横には
こんな面白い穴だらけの木
長い長い落ち葉の道を延々と
下っていく
サク サク サク サク
ふわぁー
あまりに単調で眠くなってきました
はぁー
フカフカで歩きやすいけど
もう飽きてきたねー
そうだ!
しゃがんだかと思うと
落ち葉を抱えて 空に
えい!
きゃはは!
おもしろい!
こんなのどうですか?
バサ バサ
すごい すごい!
今度はどうだぁーっ
こんな遊びができるので
落ち葉の山も悪くない
(あはは。)
今日山は
ひとちがの貸切
誰にも会うこともなかった
登山口で番人が待っていた
なんだか さみしそう
雪で敗退した山も
季節を変えれば 楽しい山
リベンジ 大成功♪