2013/4/7
春の嵐が過ぎ去った後は?
菜畑山
(道志エリア)
全山行 353回
菜畑山の情報はこちら
標高 菜畑山 1283.3m
天気 曇り・晴れ
山行時間 3時間30分
〈コース〉養豚場ちょい上の林道スペース(11:00)-テレビ中継塔(11:40)-
菜畑山(12:40-1:10)-ピストンで駐車スペース(2:30)
みなさんはNHKの朝の連続ドラを
ご覧いただくことがあるだろうか?
4月になって新しいお話が始まった
三陸鉄道、リアス海岸を舞台にした東北の話
その名も あまちゃん
お話の中で 驚きの表現として
じぇ という方言が何度も出てくる
今回 ひとちががお届けするのは
じぇ 連発 山歩きの話
朝が来た
昨日は天気が悪く山を諦めた ひとちが
週末山歩きに出かけられないなんて
ストレスの元
(そう! そう!)
ちがこさんは 布団の中で考えた
雨さえ降ってなかったら
もしかしなくて山に行けるかも
ねぇー ひとしさん
山行きたいね
ちがこさんの一言に
待ってましたとばかり
布団から
ガバッ と起き上がり
天気予報をチェックする ひとしさん
えーとですねえー
曇りかな?
昼は晴れマークがついてますよ
おお♪
目星をつけた山は昼が晴れ
今から準備すれば
グッドタイミング
行かない手はない
ついでといっちゃ なんだけど
起きたてポンの すえちせにも
声をかけてみることにする
そんな急じゃ
いくらなんでも無理でしょ
タロさん 山行くってよ
さっさと支度して出かけるから
温泉も行くってよ
じゃ 行く
計画もへったくりもないまま
自宅を出発
(あはは。)
御殿場方面から山中湖を目指す
曇りどころか 時々雨のガスガス天気
(ぶぅ)
こりゃ 頂上から富士山なんか
とても見えないよね
そうですね
雨が降らないといいんですが
天気予報を信じるのみ
そんなに上手くいくかな?
いいの
道志エリアに入ると ガスは消え
村は上々の天気
(うは! うは!)
ようやく春になり 山歩きをする気に
なった すえちせ
桜は満開
色とりどりの花が咲き乱れ
流れる川も春うらら
と言いたかったが
尋常なく強い風
春先最初の山歩きとしては
幸先不安
曙橋の横から林道を車で登っていく
すえちせの足では通常の2倍時間がかかる
時間短縮、林道で稼ごうってわけ
ガイドブックによれば林道終点の
テレビ中継塔まで舗装されており
駐車スペースもあるとのこと
問題なし
と ちがこさんは思った
ところが
尋常なくいい臭いのする養豚場を過ぎると
道は風で落ちた木の枝や 落石で道は荒れている
その上 道幅が狭いときた
予想外
ちがこさん的には
こんなのフツーと
思うのだか ひとしさんは違う
毎回
道幅が狭い とか
道が悪い とかで
押し問答となり喧嘩が勃発するのだ
ピーンチ
ラッキーなことに 今日は後部座席に
すえちせが乗っている
うじゃうじゃと押し問答
してる場合ぢゃない
多数決の結果
車を乗り捨てて歩くことになった
(あはは。)
大丈夫かなぁー?
少しでも上に駐車しないと
すえちせ 山頂まで行けないかも
ちがこさんの 不安をよそに
カッパを着こんだ四人
まるで信号機のようだ
コワイよ あんたたち
うが うが うが うが
ゆるやかな林道を登っていく
しばらく進むと明るい展望地に出た
見上げると大きな鉄塔がそびえている
わわ!
これがテレビ塔かな?
丁度駐車スペースもあるし
きっとそうですよ
そうだよね そう! そう!
にしては
送電線が気になるのは何故?
風は益々強くなった
耐風姿勢じゃなきゃ 立っていられない
写真を撮ろうとすると へっぴり構えになる
すえちせ 登場
キョロキョロと怪しい行動をとるのは
すえたろうさん
春になって山菜が気になるわけだ
これは食べられないけど
オスのコゴミだぞぉー
せっかちの ちせこさんは 先を急ごうと
すえたろうさんのお尻をつつく
(あは。)
「舗装路は中継塔まで」と書いてあったのに
やっぱり舗装路は続いている
おかしい
何かが違う
確かにこのボコボコ石の転がった林道を
車で走るよりは歩いた方がいいと思うけど
風は止むことなく吹き続ける
林道沿いの大きな木が音をたてて
しなっていた
(あわわ)
倒れてくるんじゃないかと
ヒヤヒヤ
すえちせを後目に
ズンズン林道を登っていく
すえたろうさんは登りが辛いので
一歩みも遅い
なかなか進まない
林道歩き
ようやく舗装路が終わった
よかったねぇー
お 終わった?
えっ?
まさか・・・
ひとちがが目にしたのは
さっきの鉄塔はいったい何だったのか?
大急ぎで地図を確認すると
ちがこさん ここをよぉ~く見ると
送電線が書かれてありますぅ
ってことは ここがホントの
中継塔
なんじゃい 結局林道の
大半を歩いてきたわけだ
どうりで長いと思ったよ
まいりましたね
すえちせ ここまでだって必死なのに
ここからまた一時間もかかるって知ったら
ヤバいんじゃない
真実を伝えるべきか
伝えぬべきか
遅れて すえちせ登場
あれ ここから山道だね
随分急だなぁ
何でもない顔をして
登ることにした
うが うが うが うが
ちせこさんは軽快でズンズン山道を登っていく
反して すえたろうさんは言葉もなく苦しそう
林にかけられたカラフルな巣箱は
きっと地元の子供たちがつけたものだ
暗い林は色とりどりのマーカーで描かれた
巣箱で明るく ほのぼのする
急登は続く
山頂まであと20分 と標識が
20分と書かれていても
すえちせは40分はかかるのだ
もうダメかもね
すえたろうさんの身体を心配し
ちせこさんがつぶやいた
あと ちょっとだよ
あんたにはいつも騙されるから
人聞きの悪い
ゆっくり登れば
大丈夫だ
そう言って すえたろうさんは
山頂を目指す
まだ 長いなぁ
うが うが うが うが
二人を置いて一足先に山頂へ
ひとちがなら ひとっとび!
でたぁーっ
開けた東屋のある山頂
予想通り 天気は晴れ
いいじゃん いいじゃん
風もやや収まり 陽だまりの中で
おむすび食べたら最高の山頂
(うん、うん)
山行時間が短いから
食糧何も持ってなかった
あららん
ようやく すえちせが登ってきた
やったぞぉ
よかったねぇー
タロさん
大喜びの すえちせ
山梨百名山の棒を抱えた
ちせこさんはホクホクだ
東屋の椅子に座り しばし景色を眺める
冷たいお茶が胃にしみる
お目当ての富士山は
残念ながら雲の中
それでも春の最初の山を
がんばって登れた すえちせには
最高の山頂だろう
(うん、うん)
かえろっか♪
ゆっくり急坂を下っていく
電波塔に到着
ここからは舗装路一本道
登りは弱い すえたろうさんだが
下りは心配ないので ちせこさんを
まかせて 先を歩くことにした
天気が怪しい
黒い雲が山を覆い始めた
足早に車に到着すると
パラパラ雨
大丈夫かな?
ちっともこないね
そうですね
道間違えるってことは
ないとは思いますが
すえちせなら
ありえる
不安になって 舗装路を登っていくことにした
(はぁ。。。)
おーい
おーい
先に向かって 叫んでも
返事なし
どうしちゃったんだろ?
送電線の鉄塔までくると
上から ちせこさんを肩に抱えた
すえたろうさん?
じぇ!
ど どうしたの?
転んだ?
貧血で気持ち悪くなった
じぇ! じぇ!
えーっ?
どこから?
電波塔のすぐ下からだ
負ぶってやるっていっても
言うこときかないから
倒れ込むようにして
ちせこさんは舗装路に
ひっくりかえった
なんで貧血になんか
なっちゃったのかな?
お腹がすいたから
じぇ! じぇ! じぇ!
まさか お腹がすいて ひっくりかえるなんて
想像もしなかった
しかぁーし
よ~く考えてみたら
ちせこさん=ちがこさん=しょうたろう選手
親子三代で腹っぺらし
食糧持たずに山歩きなど
自殺行為に等しい
教訓:どんな短い山歩きでも行動食と水分は
持ち歩きましょうね
車をまわしてきてくれた ひとしさんと
ちがこさんに 抱えられるようにして
ちせこさんは車に転がり込んだ
(ほっ)
温泉に移動
食堂で 山のように料理を注文し
がっつく ちせこさん
あー
すっかり貧血治っちゃった
よかったよ
大したことなくて
呆れて見ているのは
ひとしさんと すえたろうさん
短い時間の山歩きなのに
ハプニングはつきものだ
今回も 期待を裏切らないで
やらかしてくれたね すえちせ
次はどこに行こうか
今度は食糧こらしょと持って
山に行こう
帰りの山中湖からは
富士山がくっきり顔を出していたよ
あはははは
この日の立ち寄り湯はこちら
道志の湯
露天に陶器風呂、ひのきのお風呂もあるよ