山が痩せていく!?

ひとちが

2013年07月23日 08:21

2013/7/21

忍耐! あつ~い低山縦走記
武甲山
(奥武蔵エリア)


全山行 372回



武甲山の情報はこちら
大持山の情報はこちら



標高 武甲山 1304m  小持山 1273m  大持山 1294,1m 
天気 晴れ
山行時間 5時間



〈コース〉自宅(5:00)-一ノ鳥居(10:10)-表参道-
武甲山(11:50-12:10)-シラジクボ(12:40)-小持山(1:20)-
大持山(1:50)-妻坂峠(2:45-2:50)-一ノ鳥居(3:10)






明治時代からセメントの材料の 石灰岩の採掘のため
削られ続ける武甲山 


今も尚 山の麓では採掘が行われ 山頂直下まで
無残にも山肌を削り採られた山が聳えている


南の奥多摩方向から見えば フツーの山も
北側から見れば その姿は悲惨な状態にある


何故 この山が二百名山なのか?

謎を解くため ひとちがが今出動する






天気はマズマズ

久しぶりにカッパを着ない
山歩きができそうな予感
(わぁーい)


山梨を通り 遠回りとわかっていても
雁坂トンネルで料金を払った
(あは。)

片道4時間 

山の中をウネウネと
やたら長い 


国道299号に入ると 
一際高く目立った山が見えてくる



近付いていくと 形のいい山の斜面は
シマシマ模様がくっきり見え始めた

すご~い 



更に近づくと シマシマは
まるで囚人服のようにも見える

痛々しいその姿 



悪い事でもしたわけじゃないだろうに
なんか かわいそうに思えた


反して
武甲山石灰岩地特殊植物群落
に指定されている貴重な山でもあるのだ


人間のために削られている山は 
身を削られることによって
人間と共存していくしかないのかな? 



登山口の一ノ鳥居までは 
山を削ってセメントにするための 
たくさんの工場が立ち並ぶ中を通過する


埃っぽい道路の脇には 灰色の鉄の冷たい
自然とはかけ離れた工場の施設が 
モクモクと白い蒸気を出して動いていた



道の一番奥が 
登山口の 一ノ鳥居



鳥居の前には お犬さまが番をしていた


涼しげに木の下で番をする犬たちは
苔むしていて時の流れを物語っているようだ



それにしても あばら骨 が見えてる
狛犬なんて初めてみた




ちがこさん このワンコたちは
実は オオカミ なんだよ



へぇーっ 
そうなんだぁー




時刻は10時を回っている

駐車場は満車で 溢れた車は道沿いに路肩駐車
なんとか ひとちがも車を停めた


この山は 観光山


子供たちを連れた家族 トレランの人
おもいっきり山ガールと
色々なスタイルの人が うじゃうじゃいる
(すごいですな)


マケジと 
ひとちがも出発♪




武甲山大嶽神社の表参道を
ゆるやかに登っていく

うが うが うが うが



道の途中には魚の養殖の施設がある

なんか地味 


表参道には 丁目石 が あちこちに出てくる
最初はもちろん 一丁目 から


石が立つ間隔は それほど長くはなく
あっという間に 十丁目 


ねぇ ちがこさん知ってた?
丁目石は200年前のものもあるってこと
埋まって不明になってるものや 壊れちゃったのを
修復する作業も行われてるんだよ



へぇー
知らなかった




ゆるやかに登る登山道は 確かに観光向けで
家族連れや お年寄りにはいいかもしれない
(そう そう)



ずーっと単調な
ダラダラ坂 
と思ったら 舗装路 



あ゛―
ずーっと こんな感じかな?



たぶん
ずーっと そうかもしれませんね



十四丁目までくると 舗装路は終わった
(ほっ)



終わったのはいいけど
またしても植林が続き単調極まりない
(はぁ。。。)


こーなったら無言でピッチを上げて
登るっきゃないね ひとしさん



うが うが うが うが



次々と登山者を ゴボウ抜きして
不動の滝のある水場に到着


水場では 家族連れやパーティーが休憩中



先を急ぐ ひとちがは素通りして
更にスピードを上げて登っていく


ハァ ハァ ハァ ハァ
あぢぃーですぅ 



あれ?
ちがこさん ワタスゲネットは?



あー
ワタスゲネットね



新型に改良したワタスゲネットを
今回 試す予定だったものの
虫がいない という現実


情報では虫が多いと聞いたから
長袖・長ズボン 蚊取線香スタンバイと
バッチリ支度だけはしてきたんだけど



この山は
虫が多い んじゃなかったんですか?



確かにハチはブンブンうるさいものの
被害ななさそうだ


それにしても 暑いですねぇー


周りを見れば 皆さん半袖に短パン


なんか やたら暑く苦しい じゃん
ひとちが 



最近の山歩きは虫の襲来で痛い目に
あってきたので警戒

万全の皮膚隠しルック

まっ
いいかっ!
 



危険もなく 虫もいない
観光山は ある意味 刺激がない
その上 低山は暑い ときた


それが 観光山じゃん


そーゆー もんかねぇー




大きな杉が立ち並ぶ開けた場所に出た



ひとしさんが抱き着いても
この大きさ



再びピッチを上げて山頂を目指す


うが うが うが うが


小さなトタンで囲われた
〆飾りがしてある水場



よーく見ると
ポツン ポツン と水は出ている


緊急時意外
飲むのはヤメておこう




ようやく山頂にある神社に到着
(やったぁー)


と思ったら 五十二丁が最後でした


明治時代の山頂は 1336mあったそうだよ
でもね 採掘の影響で1295mになっちゃったんだって
それじゃあまりに可哀想だから 平成14年に山頂を
高い場所に移して1304mに訂正したんだと



ふ~ん 


立派な鳥居の奥には社殿がある
今日の感謝を伝える 



ここにもまた 痩せこけた お犬さまたちがいる



痩せているのが妙に気になるのは
ちがこさんだけだろうか?




社殿の左横には展望台に出るルート
回り込むようにして展望台へ



武甲山ピークに到着♪



小広い展望台広場からは 
北側の横瀬町が見える
(わぁ~ぉ)





天気は悪くはないものの
イマイチ山々がよく見えないような



その代わり 横瀬の町は
隅々まで見渡すことができる





そして金網から下を覗くと
白く血の気を失ったような山が
直下まで削られて痛々しい姿を見せていた
(きゃぁー)



本日は縦走のため先を急ぐことにする
(よっしゃ)



ところで シラジクボって何?


何だろね?
白い窪み ってことかな?



これまで歩いた表参道は 
整備が行き届き 観光向けであったが 
この先はガラリと雰囲気が違う



もっさりで 
低山独特の蒸し暑さ倍増 

その上 人がほとんどいない



みんなピストンで帰っちゃうんだね


そうですね
こちらは 健脚向きコース って
書いてありましたよ



健脚向きねぇー 


健脚とは言えないけど 山を越えてく
自信だけはある



さぁ
進もうっか♪




シラジクボまで下り
再び子持山まで登る


しっかりコースがついている登山道は
迷うこともなく快適だが バカ暑い 


ハァ ハァ ハァ ハァ
あぢぃーねぇー 


ふたりとも 汗ダラダラ 


気合を入れて子持山まで登ったが
意外と大変だった



まだ先は長いよ ちがこさん
大丈夫?



登ったんだから
なんとか山越えて下んなきゃ



振りかえると武甲山が
だんだん小さくなっていった



子持山から大持山の稜線は景色も見えて
なかなか楽しいが登りは辛い
(ふぇ~ん)



ハァ ハァ ハァ ハァ



その時だぁー 

バリ バリ バリ
地面の草と枝を引きずるような音がする

え?

よーく見ると目の前に2mはありそうな
巨大なアオダイショウ 


きゃぁー
かわいい
 


大きな声を出すとびっくりしちゃうだろうから
そーっとヘビが逃げるまでしばらく様子を見ていた



大持山手前の展望峰からは
南側の景色がバツグンだ


下には 秩父さくら湖 なんかがあるはず

でも見えない 



ようやく大持山ピークへ



ここからも北側の景色がよく見える


 
どの山が どれだかわからない 



大持山から妻坂峠までは 
広くゆるやかに下るゴキゲンな道
(うん うん)


誰も歩いていないのが
もったいない程の広さだ
(そう そう)



道を下りきると 広く展望のいい分岐に到着
ここわ 武川岳との分岐



妻坂峠まで ズンズン下る


遅い時間に出発したので できるだけ早く
歩いて時間を稼がなくっちゃいけないからだ


うが うが うが うが



あれ
ちがこさんヒルがついてますよ



え゛―
ヒル?



一瞬 
ひとしさんが山ヒルに襲われた場面 を 
思い出した


ちょっと ビビった 
きゃぁーっ


緑のスカートを じっ と見る


なんじゃん ヒルじゃないよ
シャクトリムシ



どこかに吊り下がって
いたのかもしれませんね




気の毒なので 枝につけて
山に返してあげた


最初はゆるやかな下りだったのに峠が近くなると
深く掘れたような溝ができ歩きにくい
(ぶぅ)

 

下りきった峠には
ちょこんと お地蔵さんが佇んでいた



ここから最後の下り



懸命になって山を歩いたおかげで
日暮れには駐車場に戻れそう
(やったね)



今日一日を振りかえって
気が付いたこと


一日中 必死で歩いてたから
ひとしさんと ほとんど話してない


ハァ ハァ と あぢぃー
だけで終わっちゃったような・・・



ところで ちがこさん
武甲山の謎を解くんじゃなかったっけ?



あー
すっかり忘れてた
でもさ 観光山で人気がある
ってことだけはわかった



やっぱね
ちゃんと調べておいたよ
武甲山の歴史



武甲山大嶽神社とは?

主神は日本武尊
日本武尊が東征した際 
武甲山山頂に武具を埋めたとされる
本殿裏には、白鳥神剣神社がある



ほぉーっ
知らなかったぁー



古くから信仰の山として崇められてきたんだから
二百名山で当然でしょ ちがこさん



うん うん
観光山なんて言ってごめんね





一の鳥居に戻ってきた



満車だった駐車場には 数台の車と 
エクストレイルだけが 遅いご主人の
帰りを首を長くして待っていたよ


町の人たちは武甲山が大好きなんだね



この日の立ち寄り湯はこちら

秩父湯元 武甲温泉

単純硫黄泉のお風呂です
外に洗い場があるので涼しいのと 脱衣所が広く
休憩できる庭もあります


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