中年の証明Ⅳ 二日目♪ 

ひとちが

2014年09月20日 13:32

2014/09/13・14・15

あかべこへ♪
野口五郎岳・水晶岳・赤牛岳
(裏銀座・飛騨山脈南部エリア)

全山行 422回



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標高 野口五郎岳 2924.3m  水晶岳 2986m  赤牛岳 2864.2m
天気 晴れ時々ガス
山行時間 11時間(休憩を含む)

〈コース〉野口五郎小屋(5:30)-野口五郎岳(5:50)-真砂岳-
水晶小屋(8:30-9:00)-水晶岳(10:00-10:10)-温泉沢ノ頭-
赤牛岳(12:40-12:50)-ピストンで水晶小屋(4:30/小屋泊)



歩いても 歩いても
なかなか辿りつかない
あかべこちゃん
 



二日目

 夜が明けた 


二人で一枚のお布団はとても窮屈で
一番隅っこで壁とお友達状態だった ちがこさん


寝返りをうつこともできず
身体はバキバキ 


まあ 知らないおじさんと一緒の布団じゃなくて幸い
と思いながら 薄暗い小屋で出発準備


ひとしさんといえば
隣のおじさんのイビキで少々寝不足気味ながら
本日は稜線歩きということで ハッスル ハッスル


朝日が昇る 



まずはここでご紹介 新しい山友
地元 大町に住んでいるという「ゴロちゃん



野口五郎小屋での出会いだったので
ちがこさんが勝手に命名した


お年は きょうこちゃんと同じ27才だから
ひとちがの息子みたいなもの


今回は単独でブナ立から新穂高に
抜けていくそうだ
とても爽やかないい青年だったよ


山斜面に朝日が当たりモルゲンロート
全ての物が赤く染まった数分



お天気快晴山日和 



いってみよう 



裏銀座の西方向に東沢谷を挟んで山が並んでいる
その一番左に位置するのが双耳峰を成す水晶岳



別名 黒岳とも呼ばれ 名前のごとく
黒っぽい山なのだ


昨日の午後からのガス天気とは違い
稜線から見える景色はバツグンで
遥か彼方の山までよく見える



小屋ちょっと登れば野口五郎岳



雲海の上にサンサンと出た太陽は
今日登るべき山の選択を迷わせた



予定では

この先 野口五郎岳のピークを踏み水晶岳へ
水晶岳から真砂岳の分岐まで戻り竹村新道を下り
高瀬川登山口のある湯俣温泉に宿泊

翌日 温泉三昧した後 高瀬川沿いを歩き
ダムに戻る周遊コース




あまりの好天に欲が出た



下の温泉はキャンセルして水晶小屋に泊まったら
赤牛まで今日行けるんじゃない?



そうですね
水晶小屋に泊まるなら なんとか赤牛まで
ピストンでも可能ですね
でも水晶小屋から往復7時間ですよ
3日目もメチャメチャロングになるし




いいじゃん 今じゃなきゃいけないよ
こんな天気がいいし 2度とチャンスないかも



私もそう思います
赤牛岳は奥深い位置にありますから
そう簡単には行けませんからね



 今なら歩ける 



こーなったら なんとしてもピッチを上げて?
じゃなくコースタイム通りに歩かなくっちゃ



稜線から見える絶景に よそ見しながら
真砂岳を降下していく



南方向には穂高連峰が



そして水晶小屋から分岐し南下する先には
大きく羽を広げたような鷲羽岳



ぴょこんと顔を出しているのは笠ヶ岳


水晶岳が近づいてくると稜線上の隅に
小さく水晶小屋が見える



ねぇ ひとしさん
今日も小屋はコミコミかな?



そうですね
連休ですから仕方ないですよ
どーしても赤牛に行きたいんでしょ?



うん
壁とまたお友達でもいいや



北東方向に歩いてきた野口五郎岳が見える



今夜 水晶小屋に泊まったら
帰りはやっぱ裏銀座の稜線を歩く?
竹村新道だと時間かかるよね




はい また展望コースを歩いて
ブナ立尾根を下るしかないですね
マイカー登山の辛い所ですよ




うじゃうじゃ話ながら
岩を越え小屋を目指す



東沢乗越を越えると もろい赤ザレの細い道


山肌が醜く削れ落ち
通過時は緊張する



小屋直下から見ると 歩いてきた道はこんな



標高2890m 定員30名
北アルプスでも小さな山小屋



さっそく宿泊手続きを済ませ
温泉山荘にはキャンセルの電話を入れ
小屋の前で休憩



赤牛をピストンするために荷物を減らし
大型ザックは小屋にデポした

移動ザックは ひとしさんの背中におんぶ


東沢谷の先には立山連邦
ズーム



いきますか!

うん♪



ともかくこの稜線から見える景色はいい
何がいいって 耕地や人工物が見えない


ないといっても 全くないわけじゃない
山小屋はあるよ



それに黒部五郎岳は 薬師岳方向からでは
美しいカールを拝むことはできない



この稜線って最高 



抜けるように青く広がった空は
今年初めて見るような そんな色



去年 笠ヶ岳に登った時 は
飲み水が足りなくて大変だったよね



はいー そうでしたね
笠ヶ岳って北アルプスでも
目立ってる山なんですね



ユルい稜線からゴツゴツした岩山を
たくさんの登山者が登っている



それに混じって ひとちがも
憧れの水晶岳に向かう



卓上登山をしている時
どのルートで水晶岳を目指そうかと迷った
水晶岳は北アルプスでも深い場所



近くにはいい山がたくさん集結していて
欲張って あっちもこっちもと計画すれば 
とんでもなく時間がかかってしまう



単なる 通過地点の山ではなく
メインの山として計画したかった


でも 赤牛岳にも行くんでしょ?


うるさいな
チャチャ入れないでよ



あ ごめん



昨日 水晶小屋に宿泊した
登山者たちがピークを踏んでいる

 


彼らはこの後 それぞれ向かうコースに
分散していくのだろう



山頂からの景色もいいね


はい~ 



で あんたらどうするの?



牛が寝そべったような形の山
黒岳と呼ばれる水晶岳とは対照的に山肌は赤い



水晶岳から赤牛岳に向かって下る



賑わっていた水晶のピークを背に
足場の悪いゴツゴツのガレた山腹を何度かトラバースする



ペンキマークは比較的山の左についていて
見失わないように確認しながら進んでいく


温泉沢ノ頭を通過
ここは高天原の山荘に直で下ることができる
尾根ルートの分岐でもある



話に寄れば この高天原の温泉は白濁した
素晴らしい泉質だそうで 一度は行ってみたい場所



温泉コース 蹴っちゃったしね


うるさいな 


その先は花崗岩の砂礫の混じった白い稜線とハイマツ帯



ありゃ?
赤じゃないの?



これが違うんだなー
歩いてみるとわかるけど
意外に山は白いわけ



へぇー



歩いても 歩いても
なかなか辿りつかない あかべこちゃん



水晶岳からは どっちらかというと
下りになるので簡単かと思いきや
アップダウンが続くのだ



ホントは読売新道も歩きたかったね
平ノ渡場から ぎっちらこの舟にも
乗ってみたかったなぁ~



そうですね
マイカー登山の辛い所です




同じ赤牛方向に向かっていた数名の登山者は
読売新道を下って行った


赤牛をピストンする人は
あんまりいないわけだ



そういうこと


昼を過ぎると例のごとく雲が湧いててきた



辺りは真っ白けで さっきまで見えていた山も
姿をくらまし イマイチな眺望



まぁ いいさ!
あかべこちゃんまで来れたから



はい 誰もいませんし 展望もダメですが
ここまでこれてよかったですぅ



ふたりで大満足 



もたもたしていると 小屋の夕食に
間に合わなくなりそうなので帰ることにする



再びいくつものピークを越える
今度は登りの連続



歩いても 歩いても
なかなかつかない水晶岳



ガスでお楽しみの景色もダメダメ
ひたすら歩くしかない


クゥー クゥー
声がした

辺りを見回すと 大きな岩の上に鳥?



誰に向かって叫んでいるのか?
人を怖がる様子もなく じっと谷を見ていた



空がまた明るくなり始め
向かう南方向のガスが消えていく



今度こそ!
と何度も期待するものの



足が疲れてきましたぁー


ブウたれ始める
マイダーリン



もう少しだから がんばろ♪
あ 山頂のポールが見えるよ




3時を過ぎれば みさなん小屋に到着している時間
ウロウロ稜線で遊んでるのは ひとちがだけ



実はこの山 水晶岳と言われるゆえんは
もちろん水晶が採れる山だから


登山道沿いに数ヶ所 赤ザレの場所があり
このような看板が立っている



光が当たると赤ザレが光るため
水晶の破片が光輝くので一目瞭然


採取は禁止されているので
見つけても持ち帰ってはいけません



お持ち帰りはできなくても
せっかくなので水晶を探してみよう


あった あった


小さな破片もあるし
ちゃんと六角柱のものも発見



撮影を済ませてから 
そっと土に返した



疲労困憊になって機嫌が悪くなり始めた
ひとしさんを引きずって 
ようやく水晶小屋に到着


時刻は4時半 
割り当ての部屋は今日も大混雑


こりゃ 昨日の野口五郎小屋より
まだひどい



その日も壁とお友達だった ちがこさんである


やっぱりね



明日は下山のお話
一気に水晶小屋から高瀬ダムまで駆け下りる

お楽しみにぃ~♪


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