2014/09/13・14・15
過酷な山旅の幕開け
烏帽子岳
(裏銀座エリア)
全山行 422回
烏帽子岳の情報はこちら
標高 前烏帽子岳 2605m 烏帽子岳 2628m
三ツ岳 2844.6m
天気 晴れ・ガス
山行時間 8時間30分(休憩を含む)
〈コース〉高瀬ダム(7:00)-裏銀座登山口(7:30)-ブナ立尾根-
烏帽子小屋(10:40)-前烏帽子岳-烏帽子岳(11:30)-前烏帽子岳-
烏帽子小屋-三ツ岳-野口五郎小屋(3:30/小屋泊)
日本三大急登 ブナ立尾根
これまでに 甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根
谷川岳の西黒尾根 はすでにクリアした
最後に残ったブナ立尾根とは
どんな急登なんだろう?
初日
待ちに待った山日和の三連休
自宅をam2:30に出発
七倉駐車場に到着したのはam6:15
すでに駐車場は満車で路肩にもズラりと車が並び
トンネル付近の最後のスペースに車はなんとか収まった
あ゛―
いつものことですが 連休ってなんで
こんな山奥にたくさんの車がいるんでしょうね
高瀬ダムへの移動にはam6:30に開くゲートからタクシーで移動
もしくは徒歩で1時間30分
ダムまでタクシー料金は2100円
4人で乗車すれば 1人525円
安いもんだ
ゲートが開く直前 管理事務所の人が
登山届の提出を叫んでいた
タクシーでダムへ移動
橋から不動沢トンネルを歩き 吊橋を渡り
白い砂地の道を登山口まで歩く
水場の横の登山口からいざ出発
九十九に登る樹林帯の急登
階段には「ひとりずつ通過すること」と記載されている
さすが北アルプスの裏銀座ともなると
道は整備され急登といえど歩きやすい
本日は小屋泊のため 荷物は比較的軽い方
水も稜線上の小屋で調達するよう最低限
それでもザックは重い?
いつものごとく登りの時は
口も利かず無言で下を向いて登るのが
最近定番になっている ひとしさん
ハァ ハァ
あ゛― ぐるぢぃー
心が折れていく
ポキ ポキ ポキ
でたな ポッキーひとち
いいんですぅ
タクシーがまとまって七倉から出発するので
当然 同時にダムで登山者は降車することになる
このためスタート時は ほとんど団子状態で
山に突入するため 登山道はこの通り
なんせ急登ゆえ みなさん自分のペースを守って
登るので 抜くにも抜けず道を譲ってくれるのを
後方から待っているしかない
この間 薬師岳のコミコミ登山道 で
イヤな思いをしたっけ
今回は なるべ~く人のすぐ後ろを
歩かないようにしよーっと
と 遠慮しつつも前に出るチャンスを伺う
ひとり抜き ふたり抜き みんな抜き
う~ん いいペース♪
一方 ひとしさんといえば
相変わらず無言で ハァ ハァ しながら
急登と戦っていた
あ゛― ぐるぢぃー
ちがこさんったら ズンズン先に行っちゃうし
樹林帯の隙間からダムの上に山が見えた
そうだ あれって餓鬼岳に登った時
翌日登った唐沢岳だ
山頂からダムや烏帽子岳が見えたっけ
あっちからよく見えたんだから
こっちからもよく見えるってわけだ
感心してる場合じゃないよ
ひとち死にそうだよ
あーあー
いつものことだから
ちがこさんが「ブナ立尾根」を登りたい
って言うから来たけど大変ですぅ
ここを4時間半以上登らなきゃいけない
ハァ。。。
早く稜線歩きしたいなぁ
通称「権太落シ」と呼ばれる張り出した大岩を過ぎ
よくわからない「三角点」を通過
「タヌキ岩」も通り越すと展望が開けてくる
青空が見えた
稜線にふたつのコブも見える
手前は前烏帽子岳に違いない
もうちょっとだよ
ひとしさん
はい
がんばりますぅ
ひとしさんにも笑顔が戻った
標高が上がるにつれ 山は秋色めいてきた
赤く実をつけたナナカマド
葉も赤く染まったものもある
上を見上げると
まだ緑も健在だね
ダケカンバの巨木を過ぎ
ようやく稜線に出たようだ
前烏帽子が大きい
稜線に出るとすぐに烏帽子小屋
右に進めば烏帽子岳
左に進めば裏銀座縦走路
ちょっと小屋前で休憩
4時間半以上はかかると思われたブナ立尾根も
3時間10分と予想以上に早く登れた
小屋の前には花畑
イワギキョウが満開
そして花畑の前には東沢谷を挟んで
黒部湖に続く読売新道が伸びている
あそこに見えるのは赤牛岳だよね
その奥には薬師岳も見える
すごいねぇ~
のんびりしている場合ぢゃない
今日は烏帽子岳を登って
野口五郎小屋まで稜線を歩かなきゃいけない
ロングコースだよ
ふぁ~い
小屋からの砂礫の道を歩き
どでんと立ちはだかる前烏帽子を登る
山頂標識らしいものはなく
壊れかけた祠が立っていた
前烏帽子を下ると分岐に出た
いよいよ 烏帽子岳ピークへ
って なんじゃい
と
再びガスヤローが来る前に
なんとしてもピークに立ちたい
鎖がついた大岩の前には
このような看板がある
これって滑落とかじゃなくて
岩がボロってとれることだよね?
とれた時は運がなかったってことで
それでいいんかい
あんたたち
山は自己責任
さっそく岩を登る
意外にも鎖と足場があるので
登るのには苦労しない
次に横移動
これも鎖があるから
手さえ離さなければ大丈夫
そしてその先は
左は展望デッキ?
(ちょっと斜めっちょの平たい大岩)
ちがこさんは待機です
右は烏帽子岳のピーク
不安定に黄色の山頂標識が岩の上に立つ
あっというまに スルスルと
ひとしさんは上まで登った
一番上の岩に立ちましょうか?
もーいいよー
見てる方がコワいから
展望デッキで十分だったけど
ちがこさんもトライすることになった
足がすくむ
くわばら くわばら
下は見ないようにしーよーっと
登ったぁーっ
それでも おっかなびっくり
岩に挟まって両手を上げることができたよ
小屋に戻りザックを回収
カラフルなテントが点々と立つテン場の横を通過し
野口五郎小屋を目指す
縦走路に入ると とたんに登山者は少なくなった
烏帽子岳より先に進む登山者は
あまりいないのかな?
だといいんですけどね
白い雪のような砂礫の中に
終わりかけたコマクサが寂しげに咲いている
夏の花が終わると白い稜線は草紅葉
緑のハイマツ 赤い草 黄色の草
晴れていれば 青い空も加わって
もっともっときれいなんだろう
今日はガスが出たり入ったり
場所によっては バーバパパ一家のような
岩塊が並んで こっちを見ているようだ
確かに そんな風に
見えないこともないけど
進むにつれ岩の積み重なった
ピョンピョン岩越えルートに
進む方向はガスでも
振り返ればこの通り
きれいですねぇー
あまりの美しさに
何枚もシャッターを切る
ひとり 遠い目をして
山を眺める中年男
えーとですね
あれ あれ!
見たいかな?
じゃ ズーム
だだっ広い尾根道と
さほど標高差を感じないでっかい山
初日の裏銀座ブラブラコース
楽しかったね ひとしさん
山の小さな隙間に 石の乗っかった
ボッコの青い屋根
予定時間よりずっと早く到着することができた
夜になるころには たくさんの登山者で
満員御礼の野口五郎小屋だったよ
ほ~らね
連休ですから混んだでしょ
あはは
やっぱね
明日は大幅に予定変更
温泉三昧を蹴ってまで
ちがこさんが行きたかった山とは?
二日目の山歩きはこちら