2011/12/24
雪山から メリークリスマス♪
天狗岳
(八ヶ岳)
全山行 269回
標高 西天狗 2645,8m 東天狗
天気 晴れ・曇り
山行時間 6時間45分
〈コース〉自宅(4:30)-唐沢鉱泉(7:30-7:45)-西尾根-西天狗(11:00-11:10)-
東天狗(11:40-11:50)-中山峠-黒百合ヒュッテ(12:50-1:00)-唐沢鉱泉(2:30)
ひとちがっちにも来てくれるかな?
サンタさん♪
クリスマスだから 雪山を楽しもう♪
今週 向かった先は八ヶ岳
週末のお天気は冬型の大荒れとTVでは連日注意を発令
(ひょぇぇぇ。。。)
『雪がガンガン降るかもしれない、ホワイトアウトして道迷い
したらどうしよう』
おっかなびっくり唐沢鉱泉までの林道を ノロノロ走る ひとしさん
(あはは。)
八ヶ岳といえば、年末年始 山小屋のほとんどが営業する
登山者には嬉しいお山
さぞかしクリスマスは 山小屋でのパーティーを楽しむ人たちが
いっぱいで コミコミに違いない
人気のある渋の湯の登山口は混雑しそうなので避けて
あえて唐沢鉱泉からの西尾根コースを歩くことにした ひとちが
唐沢鉱泉の前にある駐車場は無料であ~る
雪で埋もれた駐車場には すでに数台の車がいる。
さすがに雪山となると登山者は少ないのか?
今日はクリスマスなのに?
ありがたいことに駐車場にはトイレが併設されている。
冬季は通常使われているトイレは閉鎖されているが、すぐ横にある
仮設のトイレは使用可
(よかった よかった)
気温はすでにマイナス10度
トイレが近いのは当たり前
さ~てと、トイレを拝借して出発することにしましょう!!
トイレの戸を開けた。
うわぁーーーっ!!
先に入った ひとしさんの叫び声が聞こえる
「ちがこさぁ~ん、このトイレ危ないですぅーっ」
えっ?
危ない?
いったい何が危ないって
いうんだろ???
ちがこさんは想像した
たとえば、便器がなくて ポッカリ穴が開いていて
用を足しづらいとか?
ん~~~~ん、
よくわからん・・・
トイレから出てきた ひとしさんが言った。
「このトイレ、凍っていて壁や床がツルツルですよ
用を足すには 両側の壁に手をつっぱって ついでに足も壁を
つっぱらないと滑って転びますからね」
えええええーーーーっ!?
戸を開ける。
見た目はフツーだった
が、よく見ると薄い鉄板の壁と床には薄い氷が張っている
図解してみよう
想像してもらえたかな?
恐怖のトイレ!
慎重に一歩足を床に置いてみる
つるるん♪
げっ↓
確かに滑る
こりゃ 一筋縄では用は足せそうもない
用を足す体制を取るまでに油断できないんので 壁を押さえながら
便器をまたぐ = 戸が閉められない
どうしれってか?
バランスを崩せば 間違いなくトイレで すっ転ぶに違いない
山歩く前にトイレで負傷するのは ゴメンだ
ズボンを下ろすにも、用を足すにも スクワットみたいな
へんちくりんな体制で閉口した
なんとか 生還・・・
出だしイッパツ トイレで無駄な体力を使ってしまった
(はぁぁぁ、、、)
さあ さあ 出発しますよぉーっ
もたもた してられません
唐沢鉱泉の前から橋を渡り 西尾根ルートを登って行く
橋の上から見た川は 凍りつき氷瀑になっていた
さすが人気の山、雪山とはいえトレースや赤テープがしっかりして
いるので迷うことはなさそうであ~る
ズンズン登っていく。
雪はパウダースノーに近く アイゼンなしでも十分登ることができた。
2年前の5月に同じコースを歩いたが 今時期より登山道は凍り
アイゼンなしでは登れなかった記憶
まだ 雪山に慣れていない ひとちが、ひとしさんが後方で
恐怖の症状、
おえーーーっ!
を連発していたような・・・
(あはははは!)
雪の積もった樹林帯は 薄暗く まるで冷凍庫の中にいるようであ~る
それでも樹林帯は風がこないからまだマシなのかも。
分岐を越え 高度を上げていく。
雪がどんどん多くなった。
稜線に出る前に装備を万全にしよう♪
目出し帽、アイゼン
完璧じゃん!
「もう少し早く歩けませんか?」
後方で ひとしさんが ちがこさんのお尻をつっつく
気温が低く 吸い込む空気は冷たい
肺が苦しい
冬用の登山靴と でっかいアイゼンは普段履き
なれている山靴よりの数倍重いような気がする。
「無理だしぃー
これ以上早くなんて歩けないもん」
ぶぅたれながら ちがこさん ノロノロ山斜面を登っていく。
ようやく森林限界を抜け 第一展望台に出た
きゃぁーっ♪
すごぉ~~~い!!
雪の帽子をかぶった蓼科山&北横岳
下界は暖かく穏やかそうに見える
稜線に出ると急に風が強くなった
目出し帽から出ている頬が痛い
足元は樹林帯と違い 岩がゴロゴロとアイゼンでは歩きにくかった。
先を思えば 外すわけにもいかず ただひたすら ガニ股で
アイゼンを ひっかけないように慎重に歩く
うぉぉぉーーーーっ!!
西天狗が大きく立ちはだかる
ここまできたら引き返すなんてできない、目の前にある
山の頂にむかって進むべし!
うが うが うが うが
お腹が減った
最後のひと登りをする前に 腹ごしらえしよう。
うま♪
と言いたかったが、おむすびはコチコチに凍っている
まるで 石でも食べているようであ~る
(あちゃぁー)
そんでもいいのだ、とりあえずお腹が落ち着けば
(そう! そう!!)
荒い呼吸は 目出し帽の鼻と口を息で濡らす
外気に触れた口元は白く凍りつく。
口だけぢやなかった・・・
「あれ?
なんだか目がちゃんと開かないよ」
振り返った ちがこさんの顔を見て ひとしさんが笑う。
「ツララになってます」
鼻の隙間から出た蒸気は まつ毛に付着、白いビーズでも
あしらったかのように まつ毛が凍りついている
ツララは更に大きくなり 今度はまつ毛の上下が
ツララで合体しそうな勢いであ~る
ありゃりゃ・・・
まいったね
第二展望台に到着
西天狗までは あとひと登り!
がんばれぇーっ!!
ここからが大変だった
大きな岩のゴロゴロした山斜面を ほぼ直登、風は益々強くなり
気温はどんどん低くなっていった
体感温度、マイナス20度!
ただひたすら 風と寒さに耐えながら山頂を目指す
さびぃ~~~っ!!
それでなくても遅いペースの ちがこさんの足取りは
寒さと山靴の重さで更にペースダウン
このままじゃ ちがこさん、低体温症になりそうであ~る
一刻も早く なんとか山頂に出ねば
やったぁーっ♪
とうとう登りきった。
不思議なことに風は止んだ
(ラッキー♪)
広い西天狗からの景色を楽しもう
雪の八ヶ岳、なんて美しい景色・・・
空は雪雲が覆い始めている。
午後には雪が降り始めるかもしれない
クリスマスに雪が降ったらステキ♪
南八ヶ岳方面
蓼科山方面
そして ひとちがから皆様に愛を込めて
メリークリスマス♪
東天狗に向かおう
山頂には数名の登山者の姿が。
一気に登る。
ピッケルも持ち合わせてきたが 冬用のストックで使うことはなかった。
まだ柔らかい雪だもん、ピッケル刺さんないもんね
東天狗に到着、しっかり握り合った手
今年も二人で一年がんばれたね!
年末雪山に登れた ひとちが、大満足♪
(うん、うん)
中山峠を経由して黒百合ヒュッテに向かう。
天狗の奥庭は 大きな石がゴロゴロしているのでアイゼンでは
危険と判断、緩やかに下れると思われた峠ルートを選んだのだ。
あまぁ~い!
そりゃ 天狗の奥庭よりはマシでしたがね。
やっぱし 足元大きな石がゴロゴロ、危険に変わりは
ありませんでしたな
途中、東天狗&西天狗を並べて見ることができるポイントがある。
改めて大満足
中山峠を経由してヒュッテまで下った
うぉ?
なんと ヒュッテ前のテン場には10数張のテントが
こんなにサブくても テン泊なんて まだまだ ひとちがには
無理そうであ~る。
修行を積んで出直そう・・・
ヒュッテの前にはたくさんの登山者、皆さん 渋の湯方面
からこられたようですな。
装備を整える。
アイゼンをはずし 緩やかに樹林帯を唐沢鉱泉まで
帰りにも ヒュッテでクリスマスを過ごす登山者の
パーティーとたくさんすれ違った。
きっと今夜は満員御礼だね!
樹林帯をズルズル下っていく。
アイゼンを外しただけでも 随分足が楽ちんになった。
(ほっ)
ゴール♪
楽しい雪山歩きも終了
迷うこともなく、雪山を満喫できたね ひとしさん
本日一番怖かったのは?
やっぱり登山口のトイレかな?
メリークリスマス♪
うはははは!!