2015 年末年始の八ヶ岳 第二弾♪

ひとちが

2015年01月07日 16:09

2015/01/03

新年初登り♪
天狗岳
(八ヶ岳エリア)

全山行 431回



天狗岳の情報はこちら


標高 西天狗 2645.8m 東天狗 2640m
天気 晴れ
山行時間 7時間(休憩時間を含む)

〈コース〉自宅(4:30)-唐沢鉱泉(8:00)-西尾根分岐(9:30)--西天狗(12:20-12:30)-
東天狗(1:00)-中山峠(2:00)-黒百合ヒュッテ-唐沢鉱泉(3:00)



高校生活もあと一年
逞しく成長した我が息子 

 
月例山行・ボッカ訓練と
山岳部で鍛え抜いた身体

今なら何でも背負える ってか?





年末最後の山行は悪天のため
敗退となってしまった


新年明けた正月は?


予報では早朝から午前中は雲
昼からはピカピカの晴れマーク


また騙されるんじゃない


わかりませんよー


高速を降り 白く降り雪の積もった畑のど真ん中を
ブッ飛ばしてはみたものの 目の前に見える八ヶ岳は 
どよんどよん



怪しい雲が峰々を覆いテンションが上がらない
とりあえず 登山口の唐沢鉱泉を目指した


山道をウネウネ上っていくと
車がスリップして立ち往生している現場に遭遇


後続の車に助けを借り動かそうとはするものの
二駆の車じゃ上れそうもない


話に寄れば かれこれ30分も
戦っていたようで



どうやら ひとちがの登場は
ナイスタイミング だったらしい


押しますか!


ひとしさん・ちがこさん・しょうたろう選手が
車を後ろから押し上げる

そ~れ!
ズル ズルズル シャー


なんとか移動することができた
運転手さんは申し訳なさそうに頭を下る


上れそうもないですね
このままバックでUターンできる場所まで
下った方がいいと思いますよ



渋滞解除


ようやく道が解放されたので後続の車は無事
唐沢鉱泉の駐車場にそれぞれ収まった


ponchanご夫妻:ひとちがたちと車の救助をお手伝いしたご夫婦

お互いの無事登頂を祈りお別れした 
ponchanのヤマレコはこちら


さ~てと ここかからが問題
トレースはあるのかな?



数日降った雪のため 
うっすらトレースはあるものの踏み跡はない 


ほぼ同時刻に到着した若い登山者たちと協力して
ラッセルしながらピークを目指すことにした


いきますか!



三年前は これほど雪はなかった
今シーズンは もっさりとハンパない雪の量


うっすらと見えるトレースを追いながら
足首ほどに積もった雪を踏んで行く



すごいねー 雪


久しぶりの雪山山行の しょうたろう選手
部活で訓練した成果を発揮


何が入っているかよくわからない
たくさんの荷物を背負っている
 



昔はさー
自分の食糧だけで ひーひーしてたのに
今じゃ余裕だねー



そうですね
成長しましたね 息も上がらないで
黙々と登ってますしぃー



感心するのは親だけか?


スタート地点では曇りだった空が
明るく青く見えるとテンションも上がる



がんばろっ!

はい~っ!


尋常なく木に積もった雪は少しでも触れれば落下する


トップを歩く ちがこさんは頭上を見ながら
後方に声を上げて注意を促す


でもね この通り



ひとしさんが言った

まるで 破壊王 ですね


おかまいなしの しょうたろう選手
雪をかぶろうが へっちゃらへの字



ラッセル隊は順番に交代しながら前進


あんまり戦力になっていない ひとちが家族


この先は急登になりアイゼンがあった方が楽ちんだとみた


あともう少しで分岐だよ
稜線に出ると装備を整えるのが困難になるから
できるだけここで済ませようよ




ノロノロしている間に先頭を行くラッセル隊に
置いていかれてしまった


さぁ~
がんばりますよぉ~っ
 




雪が多くなかなか分岐まで辿りつけない
時間は大丈夫なのか?


ねぇー
さっきから もう少し もう少しって
言ってるけどなかなかつかないねー



分岐の標識についた時は
ホッとしたと同時に不安になった



山頂に辿りつけるか?


尾根の分岐からは更に雪の量が増した
ようやく追いついた先頭集団は雪ですっかり消された
トレースのない場所でコースを探っている


樹林帯に入ると雪が深いので
なるべく尾根沿いに進んだ方がいいですよー



何度かこのコースは歩いているので様子がわかる
雪山の下見の大切さがよくわかった



青空が眩しい尾根に



そこから見える景色は登った者に与えられるご褒美だ



膝丈ほどの深さになった雪を踏み
第一展望台に向かった



展望のいい尾根に積もった雪は 強い風で雪庇が盛り上がり
シュカブラの美しい模様が白銀の雪山を彩っている



しばし景色を楽しもう♪



散々雪をかぶった しょうたろう選手
白眉



ちみも そのうちアイスモンスターになれるよ



まだ先は長いので ラッセル隊は再び
アイスモンスターの中に突入して行った



またもやどん尻です



雪で押しつぶされた木の枝には隙間がない程
多量の雪が乗っかって通過するのにも大変だ



時には・・・



再び先頭集団のトレースを追って樹林帯



見上げると美しい樹氷がキラキラ輝いて
すてき



尾根を下降する
目の前に大きく立ちはだかる西天狗



すげぇーっ!


迫力ある西天狗を前に これからまた深い雪の中を
登らなければならないと思うと 気持ちが萎えた



コース上には それほど危険な場所もないと
高をくくっていた ひとちが


正直あまり危険な雪山に しょうたろう選手を
連れてきたくなかったってのもある




予期せぬ事態が


こんなでっかく盛り上がった雪庇
見たことない

どこを通過すりゃいいの?



踏み跡を見ると雪庇の裏側に続くものと
雪庇を横断しているものがある


雪庇の横断は危険極まりない
こわー と思った


裏側に向かって踏み跡が多かったので
安全を期して追ってみる


成長した雪庇の裏は雪が深く歩きにくい
途中で踏み跡がなくなった


ありゃ? 戻ってるね
やっぱ雪庇を横断しなきゃダメみたいだよ




Uターンして再び雪庇の上から進むことにした


写真ではあまり怖さも斜度も伝わりにくいとは思われますが
ここは かな~り怖い場所


万が一雪が崩れたり バランスを崩せば
間違いなく滑落するはず




いつものごとく
先頭は ちがこさん


落ちたらよろしくね
どうせ誰も助けられないよね ブツブツ・・・



なるべく右下を見ないように
ひたすら前の踏み跡と左の雪壁に手を突っ込みながら
10mほどの距離を横断した


続く しょうたろう選手
意外とへっちゃら



ひとしさんも問題なく通過


あ゛―
みんな無事でよかった
 




尾根を下り 再び樹林帯から
西天狗直下まで標高を上げる



見上げると岩稜帯になった山肌に雪と氷がついた
無敵の西天狗が立ちはだかっていた



振り返ると素晴らしい景色





最後の急登を這い登るようにして進む



風が強い



樹林帯で装備を整えてきたものの
ストックとピッケルの入れ替えを怠ったため
面倒になってそのまま進んだ


登るにつれ ますます強くなる風



ストックじゃ刺さんないし
バランス悪くて吹き飛ばされそう



今日もまた後の祭り


後に続く しょうたろう選手・ひとしさんも
必死の形相で登ってくる



風がしのげる場所なんかない
こーなったらアイゼンだけでがんばらねば



心を強くして前進するのみ



西天狗のピークに到着
無積雪期ならハイマツ帯の広い山頂
この時期は雪の広場に化している


やったぁーっ
今日連れてきてもらって本当によかった



嬉しそうな しょうたろう選手の様子を見ながら
心の中で よくがんばりました と子供の成長を
共に喜ぶ ひとちがであります


あのー

一緒に行動してきたラッセル隊のお兄さんが声をかけてきた
大宮アルパインの若きホープ


彼はこれから硫黄岳を通過し
赤岳鉱泉にテントを張ると聞いていた


パートナーのお姉さんは西尾根をピストンで
ひとりで下山すると聞いていた


彼女を一緒に同行させてもらえませんか?


え?
西尾根ピストンはしませんがいいですか?
黒百合平経由なので時間かかるかもしれませんよ



お願いします


こんな頼りない家族パーティーに
お姉さんを預けちゃっていいんだろうか?




三人から四人のパーティーへ

ちがこさん→みわこちゃん(お姉さん)→しょうたろう選手→ひとしさん
の順で東天狗へ向かうことに


西天狗と東天狗の間のコルは腰丈まであるような深さ
下った分風も収まり快適だ



すでに入った登山者のラッセルのおかげで
歩きにくい程度


そして再び風の強いピークに向かって
一歩一歩足を進めていく



うがぁー
またしても吹き飛ばされそう 


体重の重い ひとしさんや しょうたろう選手に比べると
ちがこさんも みわこちゃんも
山にとっては軽いスポンジみたいなもんだ


ピ ピッケルぅ~
ひゃぁ~っ
飛ばされるぅ~



どんなに後悔しても後の祭り


どうにかピークの手前まで行けたものの
風は尋常なく吹きさらし
頬に垂直にザラメの粒がぶち当たり顔が痛い
立っていることすらままならない


強風が吹きつけるたび動けなくなる



もうピークは目の前なのに 


ひとしさんの指示に従い黒百合平を目指して下る



東天狗からの下りも風のためバランスを崩しやすく
ともかく安全確保しながら下る



写真には素晴らしい景色が写っているものの
当時は周囲を見渡す余裕などなく
ひたすら消えかかった踏み跡を探しながら必死



岩稜帯の尾根から巻き道を通過



再び岩稜帯の尾根に



黒百合平方向から登ってくる登山者も風と戦い
それでもピークを踏もうと必死の形相

諦めて下山するパーティーも多数いたようだ


森林限界の中山峠に到着



すっかり風のなくなった樹林帯をずるずる下り
通過しヒュッテに出た



ねー お茶でもしてかない?


私はいいです


僕もどうでもいいよ


私は下山できればいいですから


みなさんお茶には興味がないようだ


結局そのまんまズルズル下山



危険個所もなくトレースもバッチリだったので
ペースを上げて樹林帯を通過



長い道のりも ちがこさんと みわこちゃんは話に花が咲き
退屈することもなく唐沢鉱泉まで歩いた



無事下山


早朝別ルートで登頂を目指したponchanご夫妻
後日連絡があり 強風のため周遊を断念
ピストンで唐沢鉱泉へ下ったとのこと

無事でよかったよかった


新年最初の山は 雪山の醍醐味を味わい
息子の成長を確認できたすばらしい一日だった


ところで

しょうたろう選手のザック何が入ってたの?
やたら一人デカくなかった?



お母さんが持ってけって言ったスノーシューと
飲まずにそのまま持ち帰った2リットルの水分だよ
どれも不要に終わったけど



チ~ン 
ご愁傷様・・・



それともう一つ 
三年前に紹介した 恐怖のトイレ は
現在どうなっていたのか?


怖い物見たさに ちがこさん拝借しました
(物好きだと思うでしょ)


トイレの中は当時と同じ凍った状態で
当時ご紹介した姿勢で用を足すことになります
(実験済み)



当時と違うのは


*使用される方はくれぐれも怪我のないようお願いします



この日の立ち寄り湯はこちら
尖石温泉 縄文の湯
地元のお客さんでいつも賑わっています
湯加減熱めのいい湯だよ




帰路の車の中から見えたのは
朝とは違う 雪の頂きを八つ並べた美しい山



雪の白と夕闇の青にぼんやりと
月と山がランデブー


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