2012年04月04日
ここわ どこ? 2
2012/4/01
フクジュソウのお山に ひとちが参上!
藤原岳
(鈴鹿山地エリア)
全山行 287回

標高 藤原岳 展望台 1120m 天狗岩 1165m
天気
ガス・
雪
山行時間 8時間
〈コース〉市営観光駐車場(6:30)-鳴谷神社-聖法寺(6:50-7:20)-
聖法寺道-八合目-藤原山荘(10:30)-展望台-藤原山荘(11:10)-
天狗岩-藤原山荘(12:20-12:30)-大貝戸道-市営観光駐車場(2:30)
うぉ?
左側の山斜面を見て驚いた
歩きやすそうな登山道が目の前に でんとある!
うぉ?
更に驚いた
その登山道を颯爽と登ってくる カラフルな服装の
登山者の大群!
い、いったい ここわ どこ?
昨年時期を逃して断念した フクジュソウのお山
今年は準備万端、待ってましたとばかりに春の花を拝みに
行くことにした ひとちが
(わぁ~い
)
残雪の中から顔を出すフクジュソウ、暖かい春の光と青空を想像
しながら ひとり心の中でニヤニヤしているのは ちがこさん
前日は市営観光駐車場で車泊。
雨も上がり天気は回復するはずであ~る
ふぉ~っ
よく眠れたねぇー・・・
駐車場には綺麗なトイレもあり快適
広い敷地には ひとちがっち車の他には早朝に到着したらしい
車が2台いるだけ
(あらら。。。)
だぁ~れもいない駐車場で ひとりラジオ体操をする
ひとしさん
んが んが んが んが!

コミコミの駐車場を想像してきたのに 意外だ
嬉しいような 悲しいような・・・
まあ、いいです
300円の駐車料金を無人のポストに入れてスタート

着膨れの冬服とはおさらば?
山ガール風の 山おばさんに変身してゴキゲンなのは
ちがこさん
(うひ♪)
ちょっとタイツだけじゃ サブいかな?
ブツブツ言いながら先頭を歩きだした
見上げた空には雲がどんよりとかかり お世辞にも
いい天気とは言えない
(ふぇ~ん
)
しばらく住宅地の道路を歩き 鳴谷神社に到着
山神さまが祀られている ありがたい神社であ~る
さっそく参拝しよう♪
ん?
変な看板みつけた
なぬ なぬ
聖法寺道通行止め?

えーっ!
そんなこと聞いてないしぃ
予定では、聖法寺道を登り、山頂をウロウロして
大貝戸道を下山する予定だった
んなこと言っても どうすりゃいいの?
(やや不安になってきた ひとちが
)
おっ!
登山者のおじさん登場。
今日は縦走されるんですか?
そう ひとちがに話しかけると ささっと聖法寺
方向に行ってしまった
ということわぁー、通行止めの登山道も通れない
わけぢゃないわけね。
(うひひひひひ)
あ~ よかった!
すぐ横で まだ不安気な表情をした ひとしさんがいる

山神さまの門番は なんとおサル
苔むしていて いい味出てるじゃん!

社の中にあるご神木は2本、不思議なことに 片方の木だけ
苔がびっしりついていた

今日も無事山を下ることができますよ~に♪
階段を登り聖法寺に向かう

階段の脇には ありがたい言葉の立札が所々にある。
そのひとつに ちがこさん じぃーっ と見る
道を問わぬ者 道に迷う
んーん・・・
こりゃ ひとしさんのことみたいだ!
(うはは。)
大抵道に迷えば 誰かにすぐ聞くのは ちがこさん
でもさぁー、山ん中で誰もいない場合は いったい誰に
聞きゃいいんだろ?
と 素朴な疑問を持ちながらも寺に到着
横にある鳴谷の滝をちょろりと見学♪
(いいね! いいね!)

まぁ、ここのお寺ったら 境内の中はパワースポットなるものが
満載、思わず山のことをうち忘れてグルグル歩き回る ひとちが
(いつものことですが・・・)

げっ↓
って一時間近く遊んじゃったよ・・・
(とほほ。。。)

まあ、いいです
さあ、さあ 先に進みますよぉ~っ
登山道の入口はどこかな?
ウロウロ探すが よくわからない登山口
いったいいつになったら山にとりつけるのか?
(はぁ、、、)
こっちかなぁー?
ようやく それらしい道をみつけていざ突入
しばらく歩いていくと 黒い土嚢が積んである崩壊地に出た。
雨で消えかけた紙に 崩壊地迂回路 と書いてある
あ~♪ よかった!
ここが聖法寺道なんだ!
と一瞬思った
更によ~く見ると
自己責任の元 通過すること
と小さな文字で書いてあった

えっ!?
そんなにアブナイわけ?
とたんに不安になる ひとちが
すでに先陣の登山者の姿もなく、目の前にある黒い土嚢が
ブキミな姿で ひとちがを手招きしている
(ひょぇぇーっ
)
おいで! おいで!
怖いよぉ~っ!!
意を決して土嚢に足をかけた
崩壊した山斜面に積まれた土嚢の上部には 溢れんばかりの
土砂と倒木が積もり、今にも崩れてきそうな勢いであ~る

一瞬たじろぐ
ここを渡らなければ先へは進めない、斜めに積まれた土嚢に
かけた足場は狭く不安定
しっかり土嚢につかまっていかなければ山斜面を転げ落ちるに
違いない
ちがこさんは想像した
土嚢が崩れて下敷きになったらどうしよう?

重たい土砂が入った土嚢に押しつぶされれば 一瞬で
ちがこさんは即死する
恐ろしや 恐ろしや・・・
後方で ちがこさんを撮影していた ひとしさんも想像した
つかんだ土嚢の取っ手が切れて山斜面に ゴロン ゴロン と
落ちたらどうしよう?

とても軽傷で済むとはとても思えない
南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏・・・
あ゛――っ
渡りきるまで 生きた心地もしなかった

ん?
今度は道が不明瞭
赤テープらしきものはあれど このガレとザレを
登るんかいな?
通行禁止となっているのがよくわかる。
崩れた山には ほとんど人が入っていないように見えた
足場は非常に悪い。
すぐに崩れてしまう山斜面を這うようにして登る。
(はぁ。。。)
進むにつれ 益々道は不明瞭になっていく
枯葉が積もり踏み跡もなく、鹿の歩いた獣道と登山道の
見分けがつかない。
(どうすりゃいいの?)
地図上では右に大きく山を回り込み 大貝戸道との八合目分岐
まで直登するはずであ~る
でもね、よくわかんないんだな これが・・・
ピラピラと頼りなく たまぁ~についている赤テープを頼りに
登ること1時間半、回り込むはずが山を直登していることに気が付いた
これって おかしくない?
下の方に回り込むような道らしきものがあったようだったけど
このまんま登ってもいいのかな?
目の前に例の ピラピラした赤テープが手招きしている
おいで! おいで!

完全に間違ってるわけじゃないようだ。
山斜面を右よりに進むことにした ちがこさん
急登は続き 足がパンパンになってきた
踏み跡は望めない、登りやすそうな場所を選んで登っていくが
とにもかくにも崩れやすい山斜面。
その上、昨日の雨でヌルヌルじゃん
(最悪ですな
)
あっ!
ひとしさんの小さな叫び声がした
ずるりんこ!
山斜面を滑落しかけている
きゃぁーっ!
大丈夫?
なんとかね、でも危険すぎませんか?
方向的には このまま進めば山頂付近には出られそうですが
あまりに道がひどすぎます
尻餅をついおかげで ズボンもザックの底も泥だらけ
怪我しなくてホントよかった

どうする?
このまま がんばって登りきる?
ひとしさん 無言
山斜面の途中、動きがとれない状態で うじゃうじゃ
話し合う ひとちが
花の時期にはたくさんの人が登るはずの藤原岳、なのに
いったいこのルートってなに?
こんな大変な登山道をみんな苦労して登るのかな?
おかしい・・・
おかしすぎる・・・
と
目の前になんかある
よぉ~く見ると 山の名前が刻まれた 小さな石塔が立っていた
白石山

白石山?
そんなの地図に載ってないしぃー、いったい私たちは
どこを登っているのか?
前回の 鉢伏山 に続き どうやら またよくわからない違う山
を登っているらしい・・・
(あちゃぁー
)
と、ともかく登りきるよ!
赤テープもあることだし、行けないこともないっしょ!
んが
んが
んが
んが
あ゛―――っ↓
大変だった
ようやく平たい場所に出た
いったいここわ どこなんだろ?
でも危険地帯を登りきったから ちょっと安心
左の下手から声がする。
うぉ?
左側の山斜面を見て驚いた
歩きやすそうな登山道が目の前に でん とある!
うぉ?
更に驚いた
その登山道を颯爽と登ってくる カラフルな服装の
登山者の大群!

い、いったい ここわ どこ?
思わず顔を見合わせる ひとちが
登ってきた登山者のおじさんに声をかけてみた。
す、すみません この道っていったい
どの道なんでしょうか?
慌てて地図を差し出す
あー、ここは大貝戸道だよ。
えぇぇぇーっ!
大貝戸道?
*大貝戸道は ひとちがが下山ルートに使う予定だった道です。
あのぉー、ちなみに ここわ どの辺りなんでしょうか?
七合目付近だよ、もう少しで休憩地の八合目。
あ゛――
なんと ひとちが、聖法寺道と大貝戸道のど真ん中、白石山
なるものを無理やり直登してきたのであった
(あらららら
)

とんでもない場所から 突然現れて道を聞く 変な登山者に
おじさんもさぞかし驚いただろうが ひとちがだって驚いたのだ
ピラピラした赤テープに騙されて?
(騙されたわけじゃないですよね、ちゃんと登山道と
合流したんだから
)
まあ、いいです
気をとりなおして大貝戸道を途中から登ることにする
しばらく登ると立派な七合目の標識、さっきまで登ってきた道とはエラく
違う整備された登山道。
これぞ正しく花の百名山につながる登山道

あ゛――っ
さっきまで登ってきたルートは いったい何だったのか?

八合目に到着、予定時間より30分もヤブルートのおかげで
ロスしてしまった

ひとちが すでにヘロヘロ気味・・・
たくさんの登山者が休憩中、それにしてもスゴイ人の数

晴れた暖かい春山を想像してきたのに なんと雪まで
降ってきた
(
ぶぅ。)
春山どころぢゃない!

上に登るにつれ雪はどんどん深くなる
雪降るなんて 聞いてないしぃー↓

数珠つながりで登っていく登山者たち、ひとちがも
マケズと後を追う
あっ♪
雪のない山斜面の所々に 黄色い花が

フクジュソウ♪

寒そうに花びらを縮こませ 春を待っている べっぴんさん
ひとしさんのカメラが恥ずかしそうに身を寄せ合って咲いている
花を激写する
(いいですな
)
九合目を過ぎると完全に雪山になった
やたら大変な場所を登ってきたせいか 稜線上の藤原山荘までは
意外にも楽チンだったのが幸いであ~る。

山荘前には・・・
恐ろしい数の登山者、そして まだまだ切れ目なく登ってくる
山荘の中も満パンで とても休憩できるスペースはなさそうなので
稜線から展望台へ向かうことにした

この藤原岳にはピークの標識ってのはないようだ。

緩やかに20分程で展望台に到着、コミコミの中 記念撮影だけして
山荘に戻ることにする。

展望?
あるわけないじゃん!
ガスだよ ガス!

おや?
ちがこさんが面白いものを見つけたよ♪
これ、何に見える?

うほほ!
人の横顔に見えませんか?

山荘から反対方向の天狗岩に向かう
天狗岩付近は これまたフクジュソウの群生地らしい。
でもさ、こんだけ雪があると フクジュソウは まだ雪の下
期待ウスだけど とりあえず行ってみよう。
稜線の樹林帯のない場所は 恐ろしくザブい
ビュー ビュー と風が吹き荒れ
一気に体感温度が下がる
(ひょぇぇぇーっ
)

さ、さぶいじゃん!
そんでもフクジュソウのためなら
がんばりますよぉーっ
うが
うが
うが
うが

歩くこと30分、天狗岩に到着

ここもまた たくさんの登山者で溢れかえっている
雪山で これほどの数の登山者がいるのを初めてみた

妙に感心する ひとちが
やっぱり ここにもフクジュソウの姿はない

春の暖かい日差しの中、雪割りフクジュソウを見るという
ちがこさんの夢は 無残にも撃沈された
(仕方ないですな
)

山荘に戻ると 益々登山者の数は倍増している

当然山荘に入るのは無理なので 隅っちょで パンをかじる ちがこさん

いいもんねぇー
足もそろそろ痛くなってきたことだし、
帰ろっか・・・
たくさんの登山者のおかげで 踏まれた登山道は
ヌカヌカ ドロドロ の最悪状態
(もう笑うしかありません
)

おかげさんで Wストックの ひとちがは四足なので
転ぶこともなかったけど
(下山中に転ぶことはなかったけど、フクジュソウの撮影時に思いっきり
ひとしさんは転んでました
おかげで更に泥だらけ
)
見渡せば ズボンの膝から下、お尻、おまけに手も泥だらけに
なっている登山者がうめきながら下山している姿が
(あはははは。)
同時刻に下っている登山者もまた 恐ろしくたくさんいて
小学校の子供たち10名+引率者を先頭に100名ほどが
数珠つながりでズルズルと下山
追い抜くこともできず、遅れることもできず そのまぁ~んま
下るしかない
大貝戸道は ホント長かった

お疲れぇーっ♪
登山口の無料駐車場では 靴を洗う登山者の長い列。
横目で見ながら観光駐車場に向かう
ひとちががよじ登った白石山も麓から確認できた
白石山ってのに納得
(崩れている山斜面が白く見えるんだよ
)

うぉ?
あはは、朝は数台しかいなかった車も ほぼ満車に近い数に
膨れ上がっているじゃん

今日、聖法寺道から登った登山者は数名?
ヤブコースを歩いたのは ひとちがくらいのもんだ
ドロドロに汚れた靴をトイレの横に設置されている洗い場でゴシゴシ洗う

簡単に登れなかった 花の百名山 藤原岳
今週もやらかしちゃったね ひとちが
(うはははは。)
山行後 ひとちがが立ち寄った温泉はこちら

帰り道はステキな橋がかかる伊勢湾自動車道を爆走したよ
フクジュソウのお山に ひとちが参上!
藤原岳
(鈴鹿山地エリア)
全山行 287回

標高 藤原岳 展望台 1120m 天狗岩 1165m
天気


山行時間 8時間
〈コース〉市営観光駐車場(6:30)-鳴谷神社-聖法寺(6:50-7:20)-
聖法寺道-八合目-藤原山荘(10:30)-展望台-藤原山荘(11:10)-
天狗岩-藤原山荘(12:20-12:30)-大貝戸道-市営観光駐車場(2:30)
うぉ?
左側の山斜面を見て驚いた

歩きやすそうな登山道が目の前に でんとある!
うぉ?
更に驚いた

その登山道を颯爽と登ってくる カラフルな服装の
登山者の大群!
い、いったい ここわ どこ?


今年は準備万端、待ってましたとばかりに春の花を拝みに
行くことにした ひとちが

(わぁ~い

残雪の中から顔を出すフクジュソウ、暖かい春の光と青空を想像
しながら ひとり心の中でニヤニヤしているのは ちがこさん

前日は市営観光駐車場で車泊。
雨も上がり天気は回復するはずであ~る

ふぉ~っ
よく眠れたねぇー・・・
駐車場には綺麗なトイレもあり快適

広い敷地には ひとちがっち車の他には早朝に到着したらしい
車が2台いるだけ

(あらら。。。)
だぁ~れもいない駐車場で ひとりラジオ体操をする
ひとしさん

んが んが んが んが!

コミコミの駐車場を想像してきたのに 意外だ

嬉しいような 悲しいような・・・
まあ、いいです

300円の駐車料金を無人のポストに入れてスタート


着膨れの冬服とはおさらば?
山ガール風の 山おばさんに変身してゴキゲンなのは
ちがこさん

(うひ♪)
ちょっとタイツだけじゃ サブいかな?
ブツブツ言いながら先頭を歩きだした

見上げた空には雲がどんよりとかかり お世辞にも
いい天気とは言えない

(ふぇ~ん

しばらく住宅地の道路を歩き 鳴谷神社に到着

山神さまが祀られている ありがたい神社であ~る

さっそく参拝しよう♪

変な看板みつけた

なぬ なぬ

聖法寺道通行止め?

えーっ!
そんなこと聞いてないしぃ

予定では、聖法寺道を登り、山頂をウロウロして
大貝戸道を下山する予定だった

んなこと言っても どうすりゃいいの?
(やや不安になってきた ひとちが


登山者のおじさん登場。
今日は縦走されるんですか?
そう ひとちがに話しかけると ささっと聖法寺
方向に行ってしまった

ということわぁー、通行止めの登山道も通れない
わけぢゃないわけね。
(うひひひひひ)
あ~ よかった!
すぐ横で まだ不安気な表情をした ひとしさんがいる


山神さまの門番は なんとおサル

苔むしていて いい味出てるじゃん!


社の中にあるご神木は2本、不思議なことに 片方の木だけ
苔がびっしりついていた


今日も無事山を下ることができますよ~に♪
階段を登り聖法寺に向かう


階段の脇には ありがたい言葉の立札が所々にある。
そのひとつに ちがこさん じぃーっ と見る

道を問わぬ者 道に迷う

こりゃ ひとしさんのことみたいだ!
(うはは。)
大抵道に迷えば 誰かにすぐ聞くのは ちがこさん

でもさぁー、山ん中で誰もいない場合は いったい誰に
聞きゃいいんだろ?
と 素朴な疑問を持ちながらも寺に到着

横にある鳴谷の滝をちょろりと見学♪
(いいね! いいね!)
まぁ、ここのお寺ったら 境内の中はパワースポットなるものが
満載、思わず山のことをうち忘れてグルグル歩き回る ひとちが

(いつものことですが・・・)


って一時間近く遊んじゃったよ・・・
(とほほ。。。)
まあ、いいです

さあ、さあ 先に進みますよぉ~っ

登山道の入口はどこかな?
ウロウロ探すが よくわからない登山口

いったいいつになったら山にとりつけるのか?
(はぁ、、、)
こっちかなぁー?
ようやく それらしい道をみつけていざ突入

しばらく歩いていくと 黒い土嚢が積んである崩壊地に出た。
雨で消えかけた紙に 崩壊地迂回路 と書いてある

あ~♪ よかった!
ここが聖法寺道なんだ!
と一瞬思った

更によ~く見ると
自己責任の元 通過すること
と小さな文字で書いてあった


えっ!?
そんなにアブナイわけ?
とたんに不安になる ひとちが

すでに先陣の登山者の姿もなく、目の前にある黒い土嚢が
ブキミな姿で ひとちがを手招きしている

(ひょぇぇーっ

おいで! おいで!
怖いよぉ~っ!!
意を決して土嚢に足をかけた

崩壊した山斜面に積まれた土嚢の上部には 溢れんばかりの
土砂と倒木が積もり、今にも崩れてきそうな勢いであ~る


一瞬たじろぐ
ここを渡らなければ先へは進めない、斜めに積まれた土嚢に
かけた足場は狭く不安定

しっかり土嚢につかまっていかなければ山斜面を転げ落ちるに
違いない

ちがこさんは想像した

土嚢が崩れて下敷きになったらどうしよう?

重たい土砂が入った土嚢に押しつぶされれば 一瞬で
ちがこさんは即死する

恐ろしや 恐ろしや・・・
後方で ちがこさんを撮影していた ひとしさんも想像した

つかんだ土嚢の取っ手が切れて山斜面に ゴロン ゴロン と
落ちたらどうしよう?

とても軽傷で済むとはとても思えない

南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏・・・
あ゛――っ

渡りきるまで 生きた心地もしなかった



今度は道が不明瞭

赤テープらしきものはあれど このガレとザレを
登るんかいな?
通行禁止となっているのがよくわかる。
崩れた山には ほとんど人が入っていないように見えた

足場は非常に悪い。
すぐに崩れてしまう山斜面を這うようにして登る。
(はぁ。。。)
進むにつれ 益々道は不明瞭になっていく

枯葉が積もり踏み跡もなく、鹿の歩いた獣道と登山道の
見分けがつかない。
(どうすりゃいいの?)
地図上では右に大きく山を回り込み 大貝戸道との八合目分岐
まで直登するはずであ~る

でもね、よくわかんないんだな これが・・・
ピラピラと頼りなく たまぁ~についている赤テープを頼りに
登ること1時間半、回り込むはずが山を直登していることに気が付いた

これって おかしくない?
下の方に回り込むような道らしきものがあったようだったけど
このまんま登ってもいいのかな?
目の前に例の ピラピラした赤テープが手招きしている

おいで! おいで!

完全に間違ってるわけじゃないようだ。
山斜面を右よりに進むことにした ちがこさん

急登は続き 足がパンパンになってきた

踏み跡は望めない、登りやすそうな場所を選んで登っていくが
とにもかくにも崩れやすい山斜面。
その上、昨日の雨でヌルヌルじゃん

(最悪ですな

あっ!
ひとしさんの小さな叫び声がした

ずるりんこ!
山斜面を滑落しかけている

きゃぁーっ!
大丈夫?
なんとかね、でも危険すぎませんか?
方向的には このまま進めば山頂付近には出られそうですが
あまりに道がひどすぎます

尻餅をついおかげで ズボンもザックの底も泥だらけ

怪我しなくてホントよかった


どうする?
このまま がんばって登りきる?
ひとしさん 無言

山斜面の途中、動きがとれない状態で うじゃうじゃ
話し合う ひとちが

花の時期にはたくさんの人が登るはずの藤原岳、なのに
いったいこのルートってなに?
こんな大変な登山道をみんな苦労して登るのかな?
おかしい・・・
おかしすぎる・・・
と

目の前になんかある

よぉ~く見ると 山の名前が刻まれた 小さな石塔が立っていた

白石山


そんなの地図に載ってないしぃー、いったい私たちは
どこを登っているのか?
前回の 鉢伏山 に続き どうやら またよくわからない違う山
を登っているらしい・・・
(あちゃぁー

と、ともかく登りきるよ!
赤テープもあることだし、行けないこともないっしょ!
んが




あ゛―――っ↓
大変だった
ようやく平たい場所に出た

いったいここわ どこなんだろ?
でも危険地帯を登りきったから ちょっと安心

左の下手から声がする。
うぉ?
左側の山斜面を見て驚いた

歩きやすそうな登山道が目の前に でん とある!
うぉ?
更に驚いた

その登山道を颯爽と登ってくる カラフルな服装の
登山者の大群!

い、いったい ここわ どこ?
思わず顔を見合わせる ひとちが

登ってきた登山者のおじさんに声をかけてみた。
す、すみません この道っていったい
どの道なんでしょうか?
慌てて地図を差し出す

あー、ここは大貝戸道だよ。
えぇぇぇーっ!
大貝戸道?
*大貝戸道は ひとちがが下山ルートに使う予定だった道です。
あのぉー、ちなみに ここわ どの辺りなんでしょうか?
七合目付近だよ、もう少しで休憩地の八合目。
あ゛――

なんと ひとちが、聖法寺道と大貝戸道のど真ん中、白石山
なるものを無理やり直登してきたのであった

(あらららら


とんでもない場所から 突然現れて道を聞く 変な登山者に
おじさんもさぞかし驚いただろうが ひとちがだって驚いたのだ

ピラピラした赤テープに騙されて?
(騙されたわけじゃないですよね、ちゃんと登山道と
合流したんだから

まあ、いいです

気をとりなおして大貝戸道を途中から登ることにする

しばらく登ると立派な七合目の標識、さっきまで登ってきた道とはエラく
違う整備された登山道。
これぞ正しく花の百名山につながる登山道


あ゛――っ

さっきまで登ってきたルートは いったい何だったのか?
八合目に到着、予定時間より30分もヤブルートのおかげで
ロスしてしまった


ひとちが すでにヘロヘロ気味・・・
たくさんの登山者が休憩中、それにしてもスゴイ人の数


晴れた暖かい春山を想像してきたのに なんと雪まで
降ってきた

(

春山どころぢゃない!

上に登るにつれ雪はどんどん深くなる

雪降るなんて 聞いてないしぃー↓

数珠つながりで登っていく登山者たち、ひとちがも
マケズと後を追う


雪のない山斜面の所々に 黄色い花が

フクジュソウ♪
寒そうに花びらを縮こませ 春を待っている べっぴんさん

ひとしさんのカメラが恥ずかしそうに身を寄せ合って咲いている
花を激写する

(いいですな

九合目を過ぎると完全に雪山になった

やたら大変な場所を登ってきたせいか 稜線上の藤原山荘までは
意外にも楽チンだったのが幸いであ~る。
山荘前には・・・
恐ろしい数の登山者、そして まだまだ切れ目なく登ってくる

山荘の中も満パンで とても休憩できるスペースはなさそうなので
稜線から展望台へ向かうことにした


この藤原岳にはピークの標識ってのはないようだ。

緩やかに20分程で展望台に到着、コミコミの中 記念撮影だけして
山荘に戻ることにする。

展望?
あるわけないじゃん!
ガスだよ ガス!


ちがこさんが面白いものを見つけたよ♪
これ、何に見える?
うほほ!
人の横顔に見えませんか?

山荘から反対方向の天狗岩に向かう

天狗岩付近は これまたフクジュソウの群生地らしい。
でもさ、こんだけ雪があると フクジュソウは まだ雪の下

期待ウスだけど とりあえず行ってみよう。
稜線の樹林帯のない場所は 恐ろしくザブい

ビュー ビュー と風が吹き荒れ
一気に体感温度が下がる

(ひょぇぇぇーっ


さ、さぶいじゃん!
そんでもフクジュソウのためなら
がんばりますよぉーっ

うが




歩くこと30分、天狗岩に到着


ここもまた たくさんの登山者で溢れかえっている

雪山で これほどの数の登山者がいるのを初めてみた


妙に感心する ひとちが

やっぱり ここにもフクジュソウの姿はない


春の暖かい日差しの中、雪割りフクジュソウを見るという
ちがこさんの夢は 無残にも撃沈された

(仕方ないですな


山荘に戻ると 益々登山者の数は倍増している


当然山荘に入るのは無理なので 隅っちょで パンをかじる ちがこさん


いいもんねぇー

足もそろそろ痛くなってきたことだし、
帰ろっか・・・
たくさんの登山者のおかげで 踏まれた登山道は
ヌカヌカ ドロドロ の最悪状態

(もう笑うしかありません


おかげさんで Wストックの ひとちがは四足なので
転ぶこともなかったけど

(下山中に転ぶことはなかったけど、フクジュソウの撮影時に思いっきり
ひとしさんは転んでました


見渡せば ズボンの膝から下、お尻、おまけに手も泥だらけに
なっている登山者がうめきながら下山している姿が

(あはははは。)
同時刻に下っている登山者もまた 恐ろしくたくさんいて
小学校の子供たち10名+引率者を先頭に100名ほどが
数珠つながりでズルズルと下山

追い抜くこともできず、遅れることもできず そのまぁ~んま
下るしかない

大貝戸道は ホント長かった

お疲れぇーっ♪
登山口の無料駐車場では 靴を洗う登山者の長い列。
横目で見ながら観光駐車場に向かう

ひとちががよじ登った白石山も麓から確認できた

白石山ってのに納得

(崩れている山斜面が白く見えるんだよ


うぉ?
あはは、朝は数台しかいなかった車も ほぼ満車に近い数に
膨れ上がっているじゃん


今日、聖法寺道から登った登山者は数名?
ヤブコースを歩いたのは ひとちがくらいのもんだ

ドロドロに汚れた靴をトイレの横に設置されている洗い場でゴシゴシ洗う



簡単に登れなかった 花の百名山 藤原岳

今週もやらかしちゃったね ひとちが

(うはははは。)


帰り道はステキな橋がかかる伊勢湾自動車道を爆走したよ

Posted by ひとちが at 15:57│Comments(3)
│鈴鹿山地エリア
この記事へのコメント
又やらかしてくれましたねぇ。
けっして期待を裏切らないドタバタぶりが良いっすよ!
けっして期待を裏切らないドタバタぶりが良いっすよ!
Posted by 賢パパ at 2012年04月04日 17:19
ひとちがさん、こんばんは。
ガスに人混みに泥道に福寿草もつぼんでいてまさかの雪山・・・
さらに道間違い。う~ん、鈴鹿の魅力を知って頂くには条件が良くなかったようですね。
私も捜索を兼ねて登りましたが、山荘付近の人の多さと下りの泥道には驚きました。
この時期の藤原はお祭りみたいに賑やかなんですね~。
ちがこさんがパンをかじっている場所でちょうど私達も昼食をとったんですよ。
あの岩場の辺りも福寿草が群生していて踊子草なども見れるそうです。
あと一週~二週遅いとベストかもしれませんね。
ガスに人混みに泥道に福寿草もつぼんでいてまさかの雪山・・・
さらに道間違い。う~ん、鈴鹿の魅力を知って頂くには条件が良くなかったようですね。
私も捜索を兼ねて登りましたが、山荘付近の人の多さと下りの泥道には驚きました。
この時期の藤原はお祭りみたいに賑やかなんですね~。
ちがこさんがパンをかじっている場所でちょうど私達も昼食をとったんですよ。
あの岩場の辺りも福寿草が群生していて踊子草なども見れるそうです。
あと一週~二週遅いとベストかもしれませんね。
Posted by zizou
at 2012年04月04日 23:06

賢パパさんへ♪
はい、いつものことですが 迷い 迷って無事正規ルートと合流しました。
あはは。。。
フツーに歩けば フツーに下山できるのに いつもフツーに行かないのが ひとちがの山歩き。
ホント今回も笑っちゃいました。
しばらく前に鈴鹿では道迷いの遭難があったそうで ひとちがも新聞に載らなくてよかったですわ!
zizouさんへ♪
びっくりしました!
すごい人!!
花の時期はホントお祭りみたいになっちゃうんですね。
zizouさんの山記録で聖法寺道を歩いた記録がないので まさかとは思いましたが あの土嚢の崩壊地は怖かった!
これまでの山行の危険地帯とは違う 別の意味で怖かったです。
(修復されるまでは あの道は避けた方がいいですね。)
しっかり雪山だったのにも驚き!
もう少し雪は少ないかと予想していたのですが 雪はガンガン降ってました。
ドロドロ、ヌカヌカもハンパじゃなかったです。
靴洗い場が設置されているのにも納得しましたよ。
鈴鹿のお山、なんだかんだ言っても面白かったです。
次回はもうちょっと勉強して道に迷わないようにお邪魔しま~す。
はい、いつものことですが 迷い 迷って無事正規ルートと合流しました。
あはは。。。
フツーに歩けば フツーに下山できるのに いつもフツーに行かないのが ひとちがの山歩き。
ホント今回も笑っちゃいました。
しばらく前に鈴鹿では道迷いの遭難があったそうで ひとちがも新聞に載らなくてよかったですわ!
zizouさんへ♪
びっくりしました!
すごい人!!
花の時期はホントお祭りみたいになっちゃうんですね。
zizouさんの山記録で聖法寺道を歩いた記録がないので まさかとは思いましたが あの土嚢の崩壊地は怖かった!
これまでの山行の危険地帯とは違う 別の意味で怖かったです。
(修復されるまでは あの道は避けた方がいいですね。)
しっかり雪山だったのにも驚き!
もう少し雪は少ないかと予想していたのですが 雪はガンガン降ってました。
ドロドロ、ヌカヌカもハンパじゃなかったです。
靴洗い場が設置されているのにも納得しましたよ。
鈴鹿のお山、なんだかんだ言っても面白かったです。
次回はもうちょっと勉強して道に迷わないようにお邪魔しま~す。
Posted by ひとちが
at 2012年04月05日 09:04

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