2017年01月12日
2016年 〆の山♪
2016/12/30
冬山のスタンダードにして
本格雪山の登竜門♪
赤 岳
(北八ヶ岳エリア)
全山行 530回

赤岳の情報はこちら
標高 赤岳 2899.2m
天気
晴れ
山行時間 9時間(休憩を含む)
〈コース〉美濃戸(赤岳山荘P)-南沢コース-行者小屋-
地蔵尾根-山頂-文三郎尾根-行者小屋-南沢コース-P
帰省した しょうたろう選手と2016年最後の山歩き
過去6年に渡り練習してきた雪山
2010/12/26 入笠山
2011/01/12 北横岳
2012/12/29 蓼科山
2013/01/02 浅間山
2015/01/03 天狗岳
2016/01/24 大菩薩嶺
高校・大学と山岳部に所属し大きく成長した19才の息子と
いよいよ 八ヶ岳最高峰 厳冬期の赤岳にトライする

卓上登山をしながら ちがこさんは
〆の山を編笠山にするか赤岳にするか迷っていた
何も年末に危険な山を登らなくても
大半が樹林帯の編笠山でいいんじゃないですか?
いつものごとく安全パイを押す ひとしさんに反し
いいじゃん 同じくらい山行時間かかるし
しょうたろうも行ったことないから
もう一回赤岳登ろうよ
横で譲ろうとしない人がいる
厳冬期の赤岳に登ったのは2012年
すでに4年の歳月が流れていた

大変だったけど感動した赤岳のピーク

あ~ もう一回
行きたいなぁ~ 赤岳
宿泊をお願いしていた宿のご主人の言葉

年末年始、天気は快晴
いい山歩きができますよ
こーなったら もう誰も ちがこさんを
止めることはできない
〆の山は赤岳に決定
私は納得してなかったんですけどね・・・
ぶつぶつ・・・
それでは本編スタート
山荘の駐車場に車を停め南沢から行者小屋を目指す

年末年始の八ヶ岳は人気があるのでよく踏まれ
道迷いすることもなく行者小屋までの道のりは順調

先頭を歩く ちがこさんの後方にぴったりとつき
子供の頃とは違う息子にお尻を押されているようだ
ひとしさんは そんな二人を見守るかのように静かに最後を歩く

南沢は4年前と同じように凍り氷瀑となっていた

体重の重い しょうたろう選手が乗ってもビクともしない

高度が上がると樹林帯はまるで冷凍庫
木々は霧氷で白く蒼い世界となる

吐く息で髪や帽子も白く凍りついた

白河原から谷間の正面井朝日に輝く
横岳の美しい姿が現れた

アイゼンを使用することなく行者小屋に到着

カラフルなテントが立ち並び装備を整えた登山者たちが
次々と出発していく姿を見ると気持ちが引き締まる
目をキラキラさせながら周囲の様子を
じっと見渡す しょうたろう選手
冬の強者たちが集結する行者小屋独特の雰囲気を
若者はどのように感じたのだろうか?
気温は氷点下15度
露出している肌が寒さで痛い
手早くザックを下ろし背負ってきたヘルメットをかぶった
アイゼン・ピッケル・ハーネス装着
立ち止まっていると足の指の感覚がなくなっていくのがわかる
少しでも早く身体を動かしたい

いよいよアタック開始
皆さんの後ろを追うように先頭の ちがこさんは歩き始めた
と
ちがこさん?
地蔵尾根は反対方向ですよ

え?
しっかりしてよSL
普段は大学のサークルでパーティー山行をしている
しょうたろう選手のそんな一言が頼もしかった
地蔵尾根からピークを目指す

2012年の時と同じコースだ
予想外に雪が多いのにはびっくり
尾根の最初の階段
鉄製の手すりは凍りつきツルツル

グローブが滑りつかめない
急な階段のステップを上手く上れず時間がかかった

下りの登山者数人とすれ違った 地蔵尾根を登る者はいない
ほとんどが文三郎尾根に向かっていった
雪の壁と切れ落ちた細い地蔵尾根には鎖がつけられているが
鎖がない部分は怖さが倍増するポイント
盛り上がった雪の壁にステップをつけてへっぴり腰で這い登る

しょうたろう選手はすぐ後ろにいた
振り向くことなく叫ぶ
ぴったり後ろにつかないで間をあけて
イライラしていたわけじゃない
万が一ピッケルはねたり 転んだ拍子に
アイゼンの歯で怪我をしてはいけないと思ったからだ
まして滑落でもしたら巻き込んでしまう可能性もある
あ ごめん
いつもの癖なんだ
パーティーで列を乱さず登る習慣があるのだろう

いつもなら振り返りながら気遣う余裕があった
今回は自分の身だけで背いっぱい
大丈夫だろうか?

不安を抱きながらも確実に上を目指すしかなかった

見覚えあるお姿
中間地点の小さなお地蔵さん

ようやくホッとできるポイントに

足元の麓の景色と北にのびる八ヶ岳の峰々
なんと美しい眺めだろう

尾根も終盤、稜線には白く凍りついた風車屋根につけた展望荘と
雪煙を上げる赤岳が大きく立ちはだかっていた

あと少しで稜線じゃん

危険な地蔵尾根から脱出
ここまで無事に息子と三人で登れたことを感謝する

どうだった しょうたろう?
しっかりとした足取りで問題ありませんでしたよ
後方で二人を見守っていた ひとしさんも満足そう

人の事より自分の心配してた方がよかったかも

肩からは西面の切り立った岩壁の急登がピークまで続く
高度感があり後方を振り返る余裕もない

ありがたいのは登り下りの登山者がほとんどいなかったことだ
ここでのすれ違いにはかなり神経を使う
アイゼンとピッケルで一歩一歩確実に上を目指す

頂上山荘、北峰に

風もまずまず 青空が広がった八ヶ岳

南西に移動

赤嶽神社のあるピークに三人で立った
富士山・南ア・北ア 360度の大パノラマ

年末〆のピークは最高

文三郎尾根方向に
岩場と鎖場の急なトラバース

事故も多いポイントなので慎重に下る

危険と思いつつもあまりの景色の美しさに
シャッターを切られずにいられない

気温が低いためバッテリー切れ表示が出る
何度も脇の下でカメラを温めた

中岳の分岐までくると ようやく斜面が緩くなる

緩くなったといっても急峻な尾根、滑落しないように
細心の注意を払って下る

いつかは挑戦してみたい阿弥陀岳が左横にいた
見れば見る程 登攀意欲を掻き立てられる峰である

編でひっかかる階段付近が危ないポイント
階段は雪で半分以上埋まり怖さはなかった

風は強く体感温度はかなり低い 鼻が痛くてもげそうだ
風が吹き下ろす方向をフードで防御

樹林帯を抜け強者たちが集う行者小屋に無事戻ることができた

三人でピークを踏めた喜びは大きかった

足取りは軽く長い下山の道のりも苦にならない

後半は足元が危ないですね
疲れちゃったかな?
樹林帯に入り気が抜けたのか 何度となく足がもつれ
転びそうになる しょうたろう選手を見ながら ひとしさんが笑う

午後4時、今年最後の山歩き終了
車が待つ美濃戸に戻った

子供って知らぬ間に一人前になるんだね
泣きながら登った幼い頃が懐かしい
子供の成長と共に自分たちは老化?
いや まだまだ若いもんには負けられない!
あと一日で2017年到来 これからも がんばろ♪

この日の宿泊地はこちら
「和」の旬鮮彩酔な宿 もえぎ野山荘
一日二組限定! 手の込んだお料理と美味しいお酒
ひとちがのお気に入りの宿だよ
冬山のスタンダードにして
本格雪山の登竜門♪
赤 岳
(北八ヶ岳エリア)
全山行 530回



標高 赤岳 2899.2m
天気

山行時間 9時間(休憩を含む)
〈コース〉美濃戸(赤岳山荘P)-南沢コース-行者小屋-
地蔵尾根-山頂-文三郎尾根-行者小屋-南沢コース-P
帰省した しょうたろう選手と2016年最後の山歩き

過去6年に渡り練習してきた雪山

2010/12/26 入笠山
2011/01/12 北横岳
2012/12/29 蓼科山
2013/01/02 浅間山
2015/01/03 天狗岳
2016/01/24 大菩薩嶺
高校・大学と山岳部に所属し大きく成長した19才の息子と
いよいよ 八ヶ岳最高峰 厳冬期の赤岳にトライする

卓上登山をしながら ちがこさんは
〆の山を編笠山にするか赤岳にするか迷っていた

何も年末に危険な山を登らなくても
大半が樹林帯の編笠山でいいんじゃないですか?
いつものごとく安全パイを押す ひとしさんに反し
いいじゃん 同じくらい山行時間かかるし
しょうたろうも行ったことないから
もう一回赤岳登ろうよ

横で譲ろうとしない人がいる

厳冬期の赤岳に登ったのは2012年
すでに4年の歳月が流れていた

大変だったけど感動した赤岳のピーク


あ~ もう一回
行きたいなぁ~ 赤岳

宿泊をお願いしていた宿のご主人の言葉

年末年始、天気は快晴
いい山歩きができますよ

こーなったら もう誰も ちがこさんを
止めることはできない

〆の山は赤岳に決定
私は納得してなかったんですけどね・・・
ぶつぶつ・・・
それでは本編スタート

山荘の駐車場に車を停め南沢から行者小屋を目指す


年末年始の八ヶ岳は人気があるのでよく踏まれ
道迷いすることもなく行者小屋までの道のりは順調


先頭を歩く ちがこさんの後方にぴったりとつき
子供の頃とは違う息子にお尻を押されているようだ

ひとしさんは そんな二人を見守るかのように静かに最後を歩く


南沢は4年前と同じように凍り氷瀑となっていた


体重の重い しょうたろう選手が乗ってもビクともしない


高度が上がると樹林帯はまるで冷凍庫
木々は霧氷で白く蒼い世界となる


吐く息で髪や帽子も白く凍りついた


白河原から谷間の正面井朝日に輝く
横岳の美しい姿が現れた


アイゼンを使用することなく行者小屋に到着


カラフルなテントが立ち並び装備を整えた登山者たちが
次々と出発していく姿を見ると気持ちが引き締まる

目をキラキラさせながら周囲の様子を
じっと見渡す しょうたろう選手

冬の強者たちが集結する行者小屋独特の雰囲気を
若者はどのように感じたのだろうか?
気温は氷点下15度
露出している肌が寒さで痛い

手早くザックを下ろし背負ってきたヘルメットをかぶった

アイゼン・ピッケル・ハーネス装着

立ち止まっていると足の指の感覚がなくなっていくのがわかる

少しでも早く身体を動かしたい


いよいよアタック開始

皆さんの後ろを追うように先頭の ちがこさんは歩き始めた

と
ちがこさん?
地蔵尾根は反対方向ですよ


え?
しっかりしてよSL

普段は大学のサークルでパーティー山行をしている
しょうたろう選手のそんな一言が頼もしかった

地蔵尾根からピークを目指す


2012年の時と同じコースだ
予想外に雪が多いのにはびっくり

尾根の最初の階段
鉄製の手すりは凍りつきツルツル


グローブが滑りつかめない

急な階段のステップを上手く上れず時間がかかった


下りの登山者数人とすれ違った 地蔵尾根を登る者はいない
ほとんどが文三郎尾根に向かっていった

雪の壁と切れ落ちた細い地蔵尾根には鎖がつけられているが
鎖がない部分は怖さが倍増するポイント

盛り上がった雪の壁にステップをつけてへっぴり腰で這い登る


しょうたろう選手はすぐ後ろにいた
振り向くことなく叫ぶ

ぴったり後ろにつかないで間をあけて

イライラしていたわけじゃない
万が一ピッケルはねたり 転んだ拍子に
アイゼンの歯で怪我をしてはいけないと思ったからだ

まして滑落でもしたら巻き込んでしまう可能性もある

あ ごめん
いつもの癖なんだ

パーティーで列を乱さず登る習慣があるのだろう


いつもなら振り返りながら気遣う余裕があった
今回は自分の身だけで背いっぱい

大丈夫だろうか?

不安を抱きながらも確実に上を目指すしかなかった


見覚えあるお姿

中間地点の小さなお地蔵さん


ようやくホッとできるポイントに


足元の麓の景色と北にのびる八ヶ岳の峰々
なんと美しい眺めだろう


尾根も終盤、稜線には白く凍りついた風車屋根につけた展望荘と
雪煙を上げる赤岳が大きく立ちはだかっていた


あと少しで稜線じゃん


危険な地蔵尾根から脱出

ここまで無事に息子と三人で登れたことを感謝する


どうだった しょうたろう?
しっかりとした足取りで問題ありませんでしたよ

後方で二人を見守っていた ひとしさんも満足そう


人の事より自分の心配してた方がよかったかも


肩からは西面の切り立った岩壁の急登がピークまで続く

高度感があり後方を振り返る余裕もない


ありがたいのは登り下りの登山者がほとんどいなかったことだ

ここでのすれ違いにはかなり神経を使う

アイゼンとピッケルで一歩一歩確実に上を目指す


頂上山荘、北峰に


風もまずまず 青空が広がった八ヶ岳


南西に移動


赤嶽神社のあるピークに三人で立った

富士山・南ア・北ア 360度の大パノラマ


年末〆のピークは最高


文三郎尾根方向に

岩場と鎖場の急なトラバース


事故も多いポイントなので慎重に下る


危険と思いつつもあまりの景色の美しさに
シャッターを切られずにいられない


気温が低いためバッテリー切れ表示が出る

何度も脇の下でカメラを温めた


中岳の分岐までくると ようやく斜面が緩くなる


緩くなったといっても急峻な尾根、滑落しないように
細心の注意を払って下る


いつかは挑戦してみたい阿弥陀岳が左横にいた

見れば見る程 登攀意欲を掻き立てられる峰である


編でひっかかる階段付近が危ないポイント

階段は雪で半分以上埋まり怖さはなかった


風は強く体感温度はかなり低い 鼻が痛くてもげそうだ

風が吹き下ろす方向をフードで防御


樹林帯を抜け強者たちが集う行者小屋に無事戻ることができた


三人でピークを踏めた喜びは大きかった


足取りは軽く長い下山の道のりも苦にならない


後半は足元が危ないですね
疲れちゃったかな?
樹林帯に入り気が抜けたのか 何度となく足がもつれ
転びそうになる しょうたろう選手を見ながら ひとしさんが笑う


午後4時、今年最後の山歩き終了

車が待つ美濃戸に戻った


子供って知らぬ間に一人前になるんだね
泣きながら登った幼い頃が懐かしい

子供の成長と共に自分たちは老化?
いや まだまだ若いもんには負けられない!
あと一日で2017年到来 これからも がんばろ♪



「和」の旬鮮彩酔な宿 もえぎ野山荘
一日二組限定! 手の込んだお料理と美味しいお酒

ひとちがのお気に入りの宿だよ

2015年01月05日
2014 年末年始の八ヶ岳 第一弾♪
2014/12/30
期間限定売り切れ御免?
阿弥陀岳
(八ヶ岳エリア)
全山行 430回

阿弥陀岳の情報はこちら
標高 行者小屋 2350m
天気
曇天
山行時間 5時間30分(休憩時間を含む)
〈コース〉
美濃戸・赤岳山荘(8:00)-南沢-行者小屋(10:40-11:10)-
山荘駐車場(1:30)
小屋の前には雪の中に何張ものテント
雪の中に半分埋もれ風に耐えている
氷点下15度まで下がった極限状態の山には
ヘルメット・ハーネス・ピッケルを装備した
強者の登山者たちの姿
かっちょいい~
年末最後の山として選んだのは
南八ヶ岳の一峰 阿弥陀岳
主峰の赤岳の西側に鎮座する山である
八ヶ岳南部の峰はどれを選んでも大変だ
特に冬山の登頂は厳しい
ひとちががこの峰を目指そうと思ったのは
過去 無謀にも赤岳の雪山登山を決行した帰り
荒々しく人を寄せ付けないような山容に
一目惚れ
修行を積んでから と心に決めた

あれから2年
ひとちがは成長できたのか?
あんま変わんないと思うけど
だよね
山数はこなしてきたものの
一向に技術的にも体力的にも進化していない現実
進化しない原因とは
どこの山岳会にも所属せず 山勉強もほとんどしないし
毎回学習能力に欠けること
年々老体になっていくためか 体力がつくどころか
あちこち不具合が生じ体力低下
で どうするの?
行くの?
行くよ いく いく!
最近のゆるゆる山行から いきなりの
本格的雪山登山に突入 大丈夫なのか?
美濃戸口に車で到着
ひとしさんが駐車場係りの人に声をかけた
すみません
この先車で入れますか?
行けますが
四駆でチェーンがないと厳しいですよ
じっと ちがこさんを見つめる
やや引き気味のマイダーリン
目が泳いでいる
前も同じこと聞いてるじゃん
前回だってちゃんと美濃戸まで行けたし
特に問題ないと思うけどな
不安そうに車をノロノロと発進
いいんですか?
道幅狭いし すれ違えませんよ
皆さん歩いてるし 私も美濃戸口から歩いた方が・・・
行けるしぃー
ワダチだってちゃんとあるし何台も通過してるよ
チェーンもシャベルも持ってるじゃん
そうですが もしも・・・
そのために昨日チェーンつける練習したんでしょ
行こうよ 行けるから

低速10キロ
一向に前に進まない車
いつになったら駐車場につくんだろ?
しばらくすると車を停め再び拒絶反応
やっぱ戻った方がいいと思います
でもUターンする場所がありませ~ん
こーなったらもう戻るしかないか
と一瞬思った
その時だ
運よく後方からすーっと車が一台
前進するのみ
美濃戸にはすでにたくさんの車
さすが八ヶ岳 年末年始に雪山を楽しむ
登山者でいっぱいなのだ

天気は曇天
というより 今にも雪が降ってきそうな
薄暗い雪雲日和
なんじゃい
天気予報は
ピカピカ
の晴れマークが
ついてたのに全然違うじゃん
予報ですからね
仕方ありませんよ
山には雪がたっぷり
どこもかしこも雪が覆いかぶさり白一色の世界

やっぱ雪はいいねぇ~
何のん気なこと言ってるんですか
本当に阿弥陀岳に登る気ですか?
そうだよ
だからヘルメットもハーネスもピッケルも
準備してきたんだもん
家のトイレでガイドを何度も確認しましたが
危険で私達には無理なんじゃないですか?
ん?
行ってみないとわかんないじゃん
あ゛―
いつもの ちがこさんが始まった

ひとしさんは諦めたのか
それから何も言わなくなった
コースはノーアイゼンで歩けるフラットかつ明瞭な
歩きやすい雪道

重い冬靴だから夏道より時間はかかるものの
安心して歩けるのが嬉しい
久しぶりの がっつり雪山 が嬉しくて
ひとりズンズン進んでいく ちがこさん
後方では
サエない表情で足取りの重い人が約一名
へたれですぅー
自分で言うんだから
間違いなく へたれ だね
悪かったですね

登るにつれ 雪は益々多くなり
木につけられた赤テープも消え
白い世界がどこまでも続く

登るにつれ 雪雲が更に下がって
今にもホワイトアウトしそう
吐く息が白い

登山者のカラフルなアウターが
見えたり隠れたりしながら隊列を組んでいく姿

これぞ 雪山
ヤバいよね ひとち
ちがこさん一人で盛り上がってるけど

どうするつもりなんでしょうねぇ~
こんなお天気なのに

心の中で叫んでいる ひとち

行者小屋に到着
あ゛―
さぶさぶ
小屋でコーヒーでも飲んでいこうよ
ありゃ?
山頂は目指さないの?
当たり前じゃん
危ないよ こんな日わ

暖かい小屋の中で 期間限定売り切れ御免のおでんを
フーフー言いながらいただく
ここまででいいよ
ピークは次回への持越しで
よかったですぅ~
ひとち 瞳が輝いてるよ
えへへ
下山して麓のあったかい温泉にいこ!
小屋から出ると ひとりの登山者が
近付いてきた
ひとちがさんですよね?
へ?
どなたですか?
いつもブログを拝見してますよ
あー そうなんですかー

この黄色のアウターの方は あんどうさん
ひとちがが知らない間にまた新しい山友が増えていた
今日は日帰りで赤岳を目指すそうだ
お気をつけて
彼の無事を祈りつつ下山開始
この日は悪天のためか小屋から引き返す人も多く
帰路の道のりの随所にはアートがたくさん残されていた

素直に下山する ちがこさんに安心したのか
ひとしさんの表情は一転し この通り

時間に余裕もあるので遊びながら下る

白く積もった雪はキャンパス
立体アートにふたりとも大満足



展望のない樹林帯も楽しい道のり

これぞ 究極の雪遊び?

最後の山は敗退になっちゃったけど
一年無事がんばれたこと
来年もまた家族でお正月を迎えることができるよね
はい~
また新年から がんばりましょう

麓の村から見た八ヶ岳は雪雲に覆われ
下山したのは正解だったかも

自宅へ車を走らせている途中から見えたのは
すくっと端正な姿を見せる うちの裏山だった

この日の立ち寄り湯はこちら
道の駅 蔦木
道の駅の中に隣接する温泉だよ
新年イッパツ
親子で目指すのは?

次回は八ヶ岳シリーズ第二弾
雪山登山の醍醐味お届けしま~す♪
乞うご期待
期間限定売り切れ御免?
阿弥陀岳
(八ヶ岳エリア)
全山行 430回


標高 行者小屋 2350m
天気

山行時間 5時間30分(休憩時間を含む)
〈コース〉
美濃戸・赤岳山荘(8:00)-南沢-行者小屋(10:40-11:10)-
山荘駐車場(1:30)
小屋の前には雪の中に何張ものテント
雪の中に半分埋もれ風に耐えている

氷点下15度まで下がった極限状態の山には
ヘルメット・ハーネス・ピッケルを装備した
強者の登山者たちの姿

かっちょいい~

年末最後の山として選んだのは
南八ヶ岳の一峰 阿弥陀岳

主峰の赤岳の西側に鎮座する山である
八ヶ岳南部の峰はどれを選んでも大変だ

特に冬山の登頂は厳しい

ひとちががこの峰を目指そうと思ったのは
過去 無謀にも赤岳の雪山登山を決行した帰り

荒々しく人を寄せ付けないような山容に
一目惚れ

修行を積んでから と心に決めた

あれから2年
ひとちがは成長できたのか?
あんま変わんないと思うけど

だよね

山数はこなしてきたものの
一向に技術的にも体力的にも進化していない現実

進化しない原因とは
どこの山岳会にも所属せず 山勉強もほとんどしないし
毎回学習能力に欠けること

年々老体になっていくためか 体力がつくどころか
あちこち不具合が生じ体力低下

で どうするの?
行くの?
行くよ いく いく!
最近のゆるゆる山行から いきなりの
本格的雪山登山に突入 大丈夫なのか?
美濃戸口に車で到着

ひとしさんが駐車場係りの人に声をかけた

すみません
この先車で入れますか?
行けますが
四駆でチェーンがないと厳しいですよ

じっと ちがこさんを見つめる
やや引き気味のマイダーリン

目が泳いでいる

前も同じこと聞いてるじゃん

前回だってちゃんと美濃戸まで行けたし
特に問題ないと思うけどな

不安そうに車をノロノロと発進

いいんですか?
道幅狭いし すれ違えませんよ

皆さん歩いてるし 私も美濃戸口から歩いた方が・・・
行けるしぃー

ワダチだってちゃんとあるし何台も通過してるよ

チェーンもシャベルも持ってるじゃん

そうですが もしも・・・
そのために昨日チェーンつける練習したんでしょ

行こうよ 行けるから

低速10キロ

一向に前に進まない車

いつになったら駐車場につくんだろ?
しばらくすると車を停め再び拒絶反応

やっぱ戻った方がいいと思います

でもUターンする場所がありませ~ん

こーなったらもう戻るしかないか

と一瞬思った

その時だ
運よく後方からすーっと車が一台

前進するのみ

美濃戸にはすでにたくさんの車

さすが八ヶ岳 年末年始に雪山を楽しむ
登山者でいっぱいなのだ




というより 今にも雪が降ってきそうな
薄暗い雪雲日和

なんじゃい

天気予報は


ついてたのに全然違うじゃん

予報ですからね

仕方ありませんよ

山には雪がたっぷり

どこもかしこも雪が覆いかぶさり白一色の世界


やっぱ雪はいいねぇ~

何のん気なこと言ってるんですか
本当に阿弥陀岳に登る気ですか?
そうだよ

だからヘルメットもハーネスもピッケルも
準備してきたんだもん

家のトイレでガイドを何度も確認しましたが
危険で私達には無理なんじゃないですか?
ん?
行ってみないとわかんないじゃん

あ゛―

いつもの ちがこさんが始まった


ひとしさんは諦めたのか
それから何も言わなくなった

コースはノーアイゼンで歩けるフラットかつ明瞭な
歩きやすい雪道


重い冬靴だから夏道より時間はかかるものの
安心して歩けるのが嬉しい

久しぶりの がっつり雪山 が嬉しくて
ひとりズンズン進んでいく ちがこさん

後方では
サエない表情で足取りの重い人が約一名

へたれですぅー

自分で言うんだから
間違いなく へたれ だね

悪かったですね


登るにつれ 雪は益々多くなり
木につけられた赤テープも消え
白い世界がどこまでも続く


登るにつれ 雪雲が更に下がって
今にもホワイトアウトしそう
吐く息が白い


登山者のカラフルなアウターが
見えたり隠れたりしながら隊列を組んでいく姿


これぞ 雪山

ヤバいよね ひとち
ちがこさん一人で盛り上がってるけど


どうするつもりなんでしょうねぇ~
こんなお天気なのに


心の中で叫んでいる ひとち


行者小屋に到着

あ゛―
さぶさぶ

小屋でコーヒーでも飲んでいこうよ

ありゃ?
山頂は目指さないの?
当たり前じゃん

危ないよ こんな日わ


暖かい小屋の中で 期間限定売り切れ御免のおでんを
フーフー言いながらいただく

ここまででいいよ

ピークは次回への持越しで

よかったですぅ~

ひとち 瞳が輝いてるよ

えへへ

下山して麓のあったかい温泉にいこ!
小屋から出ると ひとりの登山者が
近付いてきた

ひとちがさんですよね?
へ?
どなたですか?
いつもブログを拝見してますよ

あー そうなんですかー


この黄色のアウターの方は あんどうさん

ひとちがが知らない間にまた新しい山友が増えていた

今日は日帰りで赤岳を目指すそうだ

お気をつけて

彼の無事を祈りつつ下山開始

この日は悪天のためか小屋から引き返す人も多く
帰路の道のりの随所にはアートがたくさん残されていた


素直に下山する ちがこさんに安心したのか
ひとしさんの表情は一転し この通り


時間に余裕もあるので遊びながら下る


白く積もった雪はキャンパス
立体アートにふたりとも大満足




展望のない樹林帯も楽しい道のり


これぞ 究極の雪遊び?

最後の山は敗退になっちゃったけど
一年無事がんばれたこと
来年もまた家族でお正月を迎えることができるよね

はい~

また新年から がんばりましょう


麓の村から見た八ヶ岳は雪雲に覆われ
下山したのは正解だったかも


自宅へ車を走らせている途中から見えたのは
すくっと端正な姿を見せる うちの裏山だった




道の駅 蔦木
道の駅の中に隣接する温泉だよ

新年イッパツ
親子で目指すのは?
次回は八ヶ岳シリーズ第二弾
雪山登山の醍醐味お届けしま~す♪
乞うご期待

2012年01月10日
素晴らしき八ヶ岳♪
2012/1/8
とうとう登ったどぉーっ!
赤 岳
(八ヶ岳)
全山行 274回

標高 赤岳 2899m
天気
ピーカン晴れ
山行時間 9時間25分
〈コース〉自宅(3:30)-美濃戸・やまのこ村(5:45-6:15)-南沢ルート-
行者小屋(8:30-9:10)-地蔵尾根-地蔵の頭(10:40)-赤岳山頂(11:30-12:00)-
文三郎尾根-行者小屋(1:40)-南沢ルート-美濃戸・やまのこ村(3:40)
うんぎゃぁーっ!
いつになったら出発できるの?
久しぶりにハーネスをつけた。
どこに足を通すのか忘れた。
美濃戸口からの林道を車でゆっくりと走る
ヘッデンをつけ、大きなザックを背負った登山者たちが林道を
ひたすら歩いていた。
やまのこ村の駐車場に到着、小屋は6時からの営業のため
車内で準備する ひとちが。
すでに駐車場には たくさんの車、さすが人気の八ヶ岳
コン コン!
車のガラスを叩く音。
早目の出発に協力しようと駐車料金を わざわざ徴収しに
きてくれた小屋番さん
おはようございます。南沢ルートを歩きたいのですが
大丈夫でしょうか?
予定では・・・
冬場の一般ルートとしてよく紹介されている北沢ルートを
歩くつもりでいた。
時間が早く ヘッデンでいきなり樹林帯に入るより 林道歩きは長いが
北沢ルートの方が安全と考えたからだ。
現実、赤岳までを日帰りで、それも雪道となると時間は余分にかかるはず
足の遅い ちがこさんを連れての長時間の山歩きとなると
少しでも時間は はしょりたい
大丈夫ですよ、トレースも しっかりついてますからね。
小屋番さんの一言で 不安だった南沢ルートから行者小屋を
目指すことにする。
(よっしゃ
)

美濃戸山荘から南沢ルートをとる。
気温、マイナス15度
まだ暗い山道は ヘッデンをつけても微妙に見えにくい
っていうか、他の登山者のヘッデンに比べて ひとちがのは明るさに
欠けていた。
(ぶぅ
)
LEDライトと、60ワット裸電球くらいの差
ダメだこりゃ!
ズンズン歩く
うすぼんやりと辺りが明るくなってきた。
登り始めて20分もすると ヘッデンは必要なくなった。
(よかった よかった
)

夏場とは違う景色の南沢ルートを登っていく。
前にも後ろにも登山者がいる。
沢は凍り、所々スケートリンクのような 分厚い氷の張った
登山道を越えていく
(ふぇーっ
)

シラビソの林は雪が降り積もり白い世界が続いた。
登山道は小屋番さんが言っていた通り、トレースがしっかりあり
迷うこともない。

後方の ひとしさんはゴキゲンだ
八ヶ岳はいいですねぇー、登山者がいて安心です。
お天気もよさそうだし がんばりますかぁー
と ここまではよかった
ようやく足元もしっかり見えてはきたものの、いつものごとく出だし
歩くのが遅い ちがこさんを後方から つっつき始めた
(始まっちゃいました ちがこさんイジメ
)
ペースがおちてませんか?
ん?
そう?
もうちょっと早くあるけませんか?
ん?
無理!
なんで早く歩けないんですか?
ん?
だってよく足元が見えなくて歩きづらいから。
そうなんです、ひとしさんは一刻も早く樹林帯を抜けて
行者小屋に到着したいわけ
危険な森林限界からは どの位時間がかかるかわからない。
まだマシな小屋までの樹林帯をとばしたいってわけだ。
(はぁ、、、)
わかりますよ、わかりますけどね
早く歩けないもんは 歩けないんですぅ
後方の登山者に道を譲り ずんずん遅れていく ひとちが
だって昔っから 歩くのノロいんだもん
ちがこさん しょぼん↓
ようやく右岸の斜面を高巻いて沢床に降り立つと河原が開け
山が見えてきた。
(わぁ~い
)

シラビソの林を抜けると行者小屋であ~る。
小屋の前のテン場には無数のテント
うがぁーぁ!
こんなにサブくてもテントですか?

そして小屋付近には ゴッツイ装備で身を固める登山者の群れ

すご!
小屋は正月の営業を境に春までお休みだ。
シャッターの閉じられた小屋の前にザックを下ろし
マケズに ひとちがも支度する

が・・・
冬用のぶっといグローブでの作業は困難で ちっとも支度が進まない
うんぎゃぁーっ!
いつになったら出発できるの?
久しぶりにハーネスをつけた。
どこに足を通すのか忘れた
でっかいアイゼンを装着しているため ハーネスに
なかなか足が通らない
もた もた もた・・・
グローブをとれば 気温マイナス20度の恐ろしい寒さの中で
指先は凍り 作業は遅くなるばかり。
(あちゃぁー
)
装備を万端に、ハーネス、簡易ロープ、ヘルメット、
目出帽、ゴーグル装着
ここからはピッケルが登場であ~る
やっと出発できる
一時間近く時間をロスしてしまった・・・

と ここで またもや問題が
実は危険を避けるため この先は文三郎尾根をピストンで
山頂まで行こうと計画していた ひとちが。
所がなんだか様子が違う。
皆さん 地蔵尾根方向に向かう人ばかりなのであ~る
(あらら
)
どうする?
どう考えても 地蔵尾根の方が時間は短い。
トラバースする露岩の鎖場は 恐怖ではあるが 下山時に使う
より登りに使う方がいい。
それに できればピストンぢゃなくて周遊したい。
(そう!そう!)
どうする?
しばし顔を見合わせ迷った
が、ちがこさんは ずんずん地蔵尾根の分岐に向かう。
ひとしさんの返事を待ってたら日が暮れちゃいますからね
(うへへ!)
稜線へ突き上げる地蔵尾根にとりつく
樹林帯がシラビソからダケカンバに変わると露岩の鎖場だ。

数名のパーティーが ひとちがの先を行く。
?
撮影?
ビデオカメラで撮影中のようであ~る
お邪魔しないように追い越して ツルツル滑る鉄パイプの
階段の手すりにつかまり、少々邪魔なぶら下がったピッケルを
引きずりながらステップを登って行く
ひょぇぇぇーーーっ
す、滑るぅー・・・
なかなかの急登
手すりが滑ってコワイ

森林限界を超えた景色は素晴らしかった
思わず ひとしさんも声を上げる。


中岳、阿弥陀岳

行者小屋方面
ともかく一生懸命登る
手を放したら一巻の終わり・・・
誰が何と言おうと 手だけは放しちゃダメなのだ

尾根の中腹にあるお地蔵さん。
今日の山歩きが無事でありますように♪
心を込めて祈る

標高が上がるにつれて 景色は更に素晴らしいものとなった

赤岳
進むべき赤岳、阿弥陀岳、中岳 手前には おまけに
ちがこさんの大好きなジェラードが♪
(うひ♪)

さぁ、がんばって登りますよぉーっ!!
うが
うが
うが
うが
キビシーっ!
うが
うが
うが
うが
後ろを振り返れば ひっくりかえりそうな
うが
うが
うが
うが
やっと出た!
地蔵の頭の分岐に到着
ちがこさん、放心状態・・・
ち、ちかれた。。。

ヤセ尾根を歩く。
頭上には赤岳、後方には横岳の ゴジゴジの姿
そして横岳の後ろには 2日、ブリザードの中を登った硫黄岳

赤岳

横岳
富士山だってこの通り

すご~~~い♪
風が強くなった
展望荘の横を通過、いよいよ赤岳最後の急登に突入!
(うりゃ
)

登山者が多い
赤岳山頂から 地蔵尾根を下る登山者、横岳に向かう
登山者たちが下ってくる。
がんばれぇーっ!!
うが
うが
うが
うが

登山者とすれ違うたびに どちらかが道を譲る
大抵は登りが優先なので 下山者が待つことになるのだが
ちがこさんは ありがたくなかった
だって 登るの遅いから・・・
一生懸命登る = 異常に疲れる

あまりのノロさに ひとしさんは先に行ってしまった
がんばって登らなくっちゃ
そう思いつつも なかなか先に進まない足
(はぁぁ。。。)
上部の鎖に おばさんが二人つかまっていた。
どうやってもすれ違いは無理。
待たせるわけにはいかない
ピッケルを左手に持ちかえた。
(これが仇となる。)
右手で鎖をつかみたいので 左手に持ちかえたピッケルは
利き手ではないので力が入らず 深く雪に刺さらない。
不安定極まりない・・・
もっとピッケル使って
頭の上で おぢさんが怒鳴る声がした
えっ?
早く登らなきゃ・・・
焦る ちがこさん
ようやく 冷ややかな目で見る ふたりのおばさんとすれ違う。
そして目の前にいた おぢさんに耳元で再び怒鳴られた
もっとピッケル使って

ご、ごめんなさい・・・
自分なりには がんばって登ったつもりでいた
確かに左手のピッケルの使い方はウマイとはお世辞にも
いえないことは わかっている。
(
ぶぅ。)
でもさ、そんなに怒鳴んなくたって
ちがこさん しょげ しょげ。。。
がんばれぇーっ!!

半ベソで登っていく
ひとしさんも ちがこさんが怒鳴られるのを上から
見ていたようだった

とうとう北峰に到着
ここまできたけど なんだか 怒られてばっかいたような

まあ、いいです
でわぁー、お見せしましょう

本日の絶景でぇ~す♪

硫黄岳・横岳

蓼科山

阿弥陀岳

北アルプス
気温マイナス25度、お天気快晴♪
激サブ!!
口が凍ってパリパリして 話が上手くできません
目出し帽の口元を開けていた ひとしさんが叫ぶ
鼻水もツララになっている
(うはは!!)
そんでも 最高です
とうとう厳冬期、八ヶ岳の主峰に登れたんだから
南峰に向かおう

そこわぁー、カラフルな装備と服装の登山者が集う賑やかな山頂

やったね♪
ひとちが 大・大・大満足!!

権現岳、富士山、山裾に広がる八ヶ岳の牧場や村が見える

権現岳

富士山

下山ルートは文三郎尾根。

山頂直下は 危険であ~る
慎重に鎖とピッケルを使って下っていく。

こちらの景色もまた素晴らしい。
(うん、うん
)
きゃぁーっ!
すごぉ~い♪

目の前には 迫力満点 阿弥陀岳。
次回は 是非とも登ってみたい。
(うん、うん
)

危ない鎖場の下りが続く

見上げるとテカテカに光る登山道

風がなくなった。
無風状態?
あれほどサブかったのに文三郎尾根は 穏やかであ~る

次から次へと登山者が登ってくる。
地蔵尾根とは違い 比較的道幅が広く すれ違うのには困らない。

お腹がすいた。。。
パンをかじる。
げっ↓
凍ってるよ・・・

ここから先は アミアミの階段が続く
夏場は ブカブカとなんとも歩きにくい階段、冬なると一変する。

アミから雪が落ち 自然に雪の階段ができるわけだ。
でもね、所々アミが露出している箇所、これが危険なのだよ

そんでなくても でっかいアイゼンは爪の数が多い。
アミにひっかかり こける可能性大!
慎重に下る・・・

ズボ!
ドテ!
あ゛――――っ
やっちまいました

尻餅で済んだ程度で よかったね ちがこさん
大丈夫でしたか?
上で声がした
見れば雪まみれになっている お兄さんが
さっきアイゼンひっかけて 転がり落ちました。
階段の切り替えの鎖に運よく引っかかって止まったので
よかったですが 危うく下まで滑落する所でした
はぁ、
そりゃ災難でしたな・・・
でも無事で何より、お互い気をつけましょう
行者小屋に到着。
ん?
朝よりテントが増えてるじゃん!

テン場には カラフルなテントが ごちゃまんと並んでいた
小屋の付近は 春のように暖かかった

風もなく快適♪

ゴッツイ装備をはずし 南沢を下山する

次から次へと まだまだ 大きなテントがはいっていると
思われるザックを背負った登山者が登ってくる。
さすが 人気の山!

コケないように慎重に沢沿いを下る。
時間はかかったけど 安全に楽しい雪山歩きができたね ひとしさん
美濃戸からは 朝見えなかった赤岳が
光輝いて見えた

きっと明日もいい天気
テン場の皆さん、お山を満喫してきてね♪
とうとう登ったどぉーっ!
赤 岳
(八ヶ岳)
全山行 274回

標高 赤岳 2899m
天気

山行時間 9時間25分
〈コース〉自宅(3:30)-美濃戸・やまのこ村(5:45-6:15)-南沢ルート-
行者小屋(8:30-9:10)-地蔵尾根-地蔵の頭(10:40)-赤岳山頂(11:30-12:00)-
文三郎尾根-行者小屋(1:40)-南沢ルート-美濃戸・やまのこ村(3:40)
うんぎゃぁーっ!
いつになったら出発できるの?
久しぶりにハーネスをつけた。
どこに足を通すのか忘れた。
美濃戸口からの林道を車でゆっくりと走る

ヘッデンをつけ、大きなザックを背負った登山者たちが林道を
ひたすら歩いていた。
やまのこ村の駐車場に到着、小屋は6時からの営業のため
車内で準備する ひとちが。
すでに駐車場には たくさんの車、さすが人気の八ヶ岳

コン コン!
車のガラスを叩く音。
早目の出発に協力しようと駐車料金を わざわざ徴収しに
きてくれた小屋番さん

おはようございます。南沢ルートを歩きたいのですが
大丈夫でしょうか?

冬場の一般ルートとしてよく紹介されている北沢ルートを
歩くつもりでいた。
時間が早く ヘッデンでいきなり樹林帯に入るより 林道歩きは長いが
北沢ルートの方が安全と考えたからだ。
現実、赤岳までを日帰りで、それも雪道となると時間は余分にかかるはず

足の遅い ちがこさんを連れての長時間の山歩きとなると
少しでも時間は はしょりたい

大丈夫ですよ、トレースも しっかりついてますからね。
小屋番さんの一言で 不安だった南沢ルートから行者小屋を
目指すことにする。
(よっしゃ


美濃戸山荘から南沢ルートをとる。
気温、マイナス15度

まだ暗い山道は ヘッデンをつけても微妙に見えにくい

っていうか、他の登山者のヘッデンに比べて ひとちがのは明るさに
欠けていた。
(ぶぅ

LEDライトと、60ワット裸電球くらいの差

ダメだこりゃ!
ズンズン歩く

うすぼんやりと辺りが明るくなってきた。
登り始めて20分もすると ヘッデンは必要なくなった。
(よかった よかった


夏場とは違う景色の南沢ルートを登っていく。
前にも後ろにも登山者がいる。
沢は凍り、所々スケートリンクのような 分厚い氷の張った
登山道を越えていく

(ふぇーっ

シラビソの林は雪が降り積もり白い世界が続いた。
登山道は小屋番さんが言っていた通り、トレースがしっかりあり
迷うこともない。

後方の ひとしさんはゴキゲンだ

八ヶ岳はいいですねぇー、登山者がいて安心です。
お天気もよさそうだし がんばりますかぁー

と ここまではよかった

ようやく足元もしっかり見えてはきたものの、いつものごとく出だし
歩くのが遅い ちがこさんを後方から つっつき始めた

(始まっちゃいました ちがこさんイジメ

ペースがおちてませんか?
ん?
そう?
もうちょっと早くあるけませんか?
ん?
無理!
なんで早く歩けないんですか?
ん?
だってよく足元が見えなくて歩きづらいから。
そうなんです、ひとしさんは一刻も早く樹林帯を抜けて
行者小屋に到着したいわけ

危険な森林限界からは どの位時間がかかるかわからない。
まだマシな小屋までの樹林帯をとばしたいってわけだ。
(はぁ、、、)
わかりますよ、わかりますけどね

早く歩けないもんは 歩けないんですぅ

後方の登山者に道を譲り ずんずん遅れていく ひとちが

だって昔っから 歩くのノロいんだもん

ちがこさん しょぼん↓
ようやく右岸の斜面を高巻いて沢床に降り立つと河原が開け
山が見えてきた。
(わぁ~い


シラビソの林を抜けると行者小屋であ~る。
小屋の前のテン場には無数のテント

うがぁーぁ!
こんなにサブくてもテントですか?
そして小屋付近には ゴッツイ装備で身を固める登山者の群れ


すご!
小屋は正月の営業を境に春までお休みだ。
シャッターの閉じられた小屋の前にザックを下ろし
マケズに ひとちがも支度する


が・・・
冬用のぶっといグローブでの作業は困難で ちっとも支度が進まない

うんぎゃぁーっ!
いつになったら出発できるの?
久しぶりにハーネスをつけた。
どこに足を通すのか忘れた

でっかいアイゼンを装着しているため ハーネスに
なかなか足が通らない

もた もた もた・・・
グローブをとれば 気温マイナス20度の恐ろしい寒さの中で
指先は凍り 作業は遅くなるばかり。
(あちゃぁー

装備を万端に、ハーネス、簡易ロープ、ヘルメット、
目出帽、ゴーグル装着

ここからはピッケルが登場であ~る

やっと出発できる

一時間近く時間をロスしてしまった・・・

と ここで またもや問題が

実は危険を避けるため この先は文三郎尾根をピストンで
山頂まで行こうと計画していた ひとちが。
所がなんだか様子が違う。
皆さん 地蔵尾根方向に向かう人ばかりなのであ~る

(あらら

どうする?
どう考えても 地蔵尾根の方が時間は短い。
トラバースする露岩の鎖場は 恐怖ではあるが 下山時に使う
より登りに使う方がいい。
それに できればピストンぢゃなくて周遊したい。
(そう!そう!)
どうする?
しばし顔を見合わせ迷った

が、ちがこさんは ずんずん地蔵尾根の分岐に向かう。
ひとしさんの返事を待ってたら日が暮れちゃいますからね

(うへへ!)
稜線へ突き上げる地蔵尾根にとりつく

樹林帯がシラビソからダケカンバに変わると露岩の鎖場だ。

数名のパーティーが ひとちがの先を行く。
?
撮影?
ビデオカメラで撮影中のようであ~る

お邪魔しないように追い越して ツルツル滑る鉄パイプの
階段の手すりにつかまり、少々邪魔なぶら下がったピッケルを
引きずりながらステップを登って行く

ひょぇぇぇーーーっ
す、滑るぅー・・・
なかなかの急登

手すりが滑ってコワイ



思わず ひとしさんも声を上げる。

中岳、阿弥陀岳
行者小屋方面
ともかく一生懸命登る

手を放したら一巻の終わり・・・
誰が何と言おうと 手だけは放しちゃダメなのだ


尾根の中腹にあるお地蔵さん。
今日の山歩きが無事でありますように♪
心を込めて祈る


標高が上がるにつれて 景色は更に素晴らしいものとなった

赤岳
進むべき赤岳、阿弥陀岳、中岳 手前には おまけに
ちがこさんの大好きなジェラードが♪
(うひ♪)

さぁ、がんばって登りますよぉーっ!!






キビシーっ!






後ろを振り返れば ひっくりかえりそうな






やっと出た!
地蔵の頭の分岐に到着

ちがこさん、放心状態・・・
ち、ちかれた。。。

ヤセ尾根を歩く。
頭上には赤岳、後方には横岳の ゴジゴジの姿

そして横岳の後ろには 2日、ブリザードの中を登った硫黄岳

赤岳
横岳
富士山だってこの通り


すご~~~い♪
風が強くなった

展望荘の横を通過、いよいよ赤岳最後の急登に突入!
(うりゃ


登山者が多い

赤岳山頂から 地蔵尾根を下る登山者、横岳に向かう
登山者たちが下ってくる。
がんばれぇーっ!!






登山者とすれ違うたびに どちらかが道を譲る

大抵は登りが優先なので 下山者が待つことになるのだが
ちがこさんは ありがたくなかった

だって 登るの遅いから・・・
一生懸命登る = 異常に疲れる

あまりのノロさに ひとしさんは先に行ってしまった

がんばって登らなくっちゃ

そう思いつつも なかなか先に進まない足

(はぁぁ。。。)
上部の鎖に おばさんが二人つかまっていた。
どうやってもすれ違いは無理。
待たせるわけにはいかない

ピッケルを左手に持ちかえた。
(これが仇となる。)
右手で鎖をつかみたいので 左手に持ちかえたピッケルは
利き手ではないので力が入らず 深く雪に刺さらない。
不安定極まりない・・・
もっとピッケル使って

頭の上で おぢさんが怒鳴る声がした


早く登らなきゃ・・・
焦る ちがこさん

ようやく 冷ややかな目で見る ふたりのおばさんとすれ違う。
そして目の前にいた おぢさんに耳元で再び怒鳴られた

もっとピッケル使って


ご、ごめんなさい・・・
自分なりには がんばって登ったつもりでいた

確かに左手のピッケルの使い方はウマイとはお世辞にも
いえないことは わかっている。
(

でもさ、そんなに怒鳴んなくたって

ちがこさん しょげ しょげ。。。
がんばれぇーっ!!

半ベソで登っていく

ひとしさんも ちがこさんが怒鳴られるのを上から
見ていたようだった


とうとう北峰に到着

ここまできたけど なんだか 怒られてばっかいたような


まあ、いいです

でわぁー、お見せしましょう

本日の絶景でぇ~す♪
硫黄岳・横岳
蓼科山
阿弥陀岳
北アルプス
気温マイナス25度、お天気快晴♪
激サブ!!
口が凍ってパリパリして 話が上手くできません

目出し帽の口元を開けていた ひとしさんが叫ぶ

鼻水もツララになっている

(うはは!!)
そんでも 最高です

とうとう厳冬期、八ヶ岳の主峰に登れたんだから

南峰に向かおう


そこわぁー、カラフルな装備と服装の登山者が集う賑やかな山頂


やったね♪
ひとちが 大・大・大満足!!

権現岳、富士山、山裾に広がる八ヶ岳の牧場や村が見える

権現岳
富士山
下山ルートは文三郎尾根。

山頂直下は 危険であ~る

慎重に鎖とピッケルを使って下っていく。

こちらの景色もまた素晴らしい。
(うん、うん

きゃぁーっ!
すごぉ~い♪

目の前には 迫力満点 阿弥陀岳。
次回は 是非とも登ってみたい。
(うん、うん


危ない鎖場の下りが続く



見上げるとテカテカに光る登山道

風がなくなった。
無風状態?
あれほどサブかったのに文三郎尾根は 穏やかであ~る


次から次へと登山者が登ってくる。
地蔵尾根とは違い 比較的道幅が広く すれ違うのには困らない。
お腹がすいた。。。
パンをかじる。
げっ↓
凍ってるよ・・・

ここから先は アミアミの階段が続く

夏場は ブカブカとなんとも歩きにくい階段、冬なると一変する。
アミから雪が落ち 自然に雪の階段ができるわけだ。
でもね、所々アミが露出している箇所、これが危険なのだよ


そんでなくても でっかいアイゼンは爪の数が多い。
アミにひっかかり こける可能性大!
慎重に下る・・・

ズボ!
ドテ!
あ゛――――っ
やっちまいました


尻餅で済んだ程度で よかったね ちがこさん

大丈夫でしたか?
上で声がした

見れば雪まみれになっている お兄さんが

さっきアイゼンひっかけて 転がり落ちました。
階段の切り替えの鎖に運よく引っかかって止まったので
よかったですが 危うく下まで滑落する所でした


そりゃ災難でしたな・・・
でも無事で何より、お互い気をつけましょう

行者小屋に到着。

朝よりテントが増えてるじゃん!

テン場には カラフルなテントが ごちゃまんと並んでいた

小屋の付近は 春のように暖かかった

風もなく快適♪

ゴッツイ装備をはずし 南沢を下山する


次から次へと まだまだ 大きなテントがはいっていると
思われるザックを背負った登山者が登ってくる。
さすが 人気の山!

コケないように慎重に沢沿いを下る。
時間はかかったけど 安全に楽しい雪山歩きができたね ひとしさん

美濃戸からは 朝見えなかった赤岳が



きっと明日もいい天気

テン場の皆さん、お山を満喫してきてね♪
2012年01月06日
ブリザード・・・
2012/1/2
荒れ狂う山頂・・・
硫黄岳
(八ヶ岳)
全山行 272回

標高 硫黄岳 2742.8m
天気
ブリザード
山行時間 5時間30分
〈コース〉自宅(4:45)-桜平(7:45-8:00)-夏沢鉱泉-オーレン小屋-夏沢峠・やまびこ荘-
山頂避難小屋-硫黄岳山頂-ピストンで下山-桜平(1:30)
いよいよ試される時がきた。
数年に渡り ホームグランドの宝永山付近で雪山修行を
続けてきた ひとちが。
悪天候の硫黄岳に挑む!
そこは・・・
荒れ狂うブリザードの山頂だった↓
ひとしさんの体調はイマイチだった
正月2日の天気予報は 曇りのち晴れ、マズマズだ。
きっと山頂に到着するころには天気は回復するはず
硫黄岳といえば風の山
天候が安定し、晴れた雪山を初心者が楽しむには絶好の山。
冬場、赤岳鉱泉から入るのが一般的だが 今回は夏沢鉱泉から
トライしてみることにする
風は強そうだけど
年始イッパツ 雪山へゴー♪
桜平までの道は尋常ではなかった
三井の森を過ぎ 山の神あたりまでくると林道は雪で覆われ
クネクネと細く曲がりくねった道は狭く悪路が続く・・・

低速で慎重に運転を続ける ひとしさんの横顔にも緊張が走る

ようやく桜平に到着、駐車している車も少ない
数名の登山者が出発準備を始めている。
どんよりとした暗い山
大丈夫なんだろうか?

シラナギ沢沿いの林道を夏沢鉱泉まで歩く。
凍りついた沢は冬の厳しさを物語っていた

アイゼンを使う程でもない、ズンズン歩く。
30分ほどで到着、鉱泉の湯気がぼんやりと立ち上っている。
向かう山方向はガス、不安そうに山を見上げる ひとしさん

装備を整える。
数名の登山者が立ち話をしている、年始といってもこの天気、
登山者は少ないだろう。
アイゼン装着 オーレン小屋に向けて出発

樹林帯を進む。
コースはしっかりしているものの 踏み跡は少ない。
パラパラと降り始めた雪で 先人のトレースはすぐに消えて
しまうようだ
40分ほどで小屋に到着。

入口にかけられた正月飾りが風に揺れている。

冬季は無人となり、一部開放されている小屋は
今年は締め切られている。
仮設のトイレだけが使用可、ここにもまた登山者たちが山頂に
向けて準備する姿が見られた。
小屋からは 峰の松目方向、天狗岳に向かう箕冠山方向、
そして ひとちがが向かう夏沢峠方向に分岐している。
雪山初心者向けのコースとはいえ 今日は天候は怪しく危険かと思われる。
安全を期して無難なコースを選択したつもりだった。
箕冠山方向から下山してきた数名の登山者たちの会話が聞こえる。
「稜線は比較的穏やかだったね、上は凍っていて大変だったけど。
そのうち天気も回復するだろう。」
ちょっと安心した
大丈夫、きっと山頂まで行ける!
樹林帯をひたすら登った
雪が本格的に降り始める
見上げた山の上は 相変わらずガスっぽい
時折 ぼんやりと太陽がガスの切れ間から顔を出している。

夏沢峠に到着。

小屋は営業中、小屋の中でコトコトとスタッフが
仕事をしているのだろうか?
これから登る山斜面が ブキミな姿を現していた

登りがキツくなっていく
雪は益々 ひどく降り始めた。
風が強く叩きつけるように ひとちがを襲う

ブリザード・・・

目が開けられない程であ~る
稜線に出る前に装備を完璧にしておかなくては・・・
目出し帽、帽子をしっかりかぶりゴーグル装着

樹林帯から森林限界に出た。

風が強いことはわかっていた。
山斜面の岩は凍り 風で飛ばされ吹き溜まることのない雪は
くるぶし程の深さ サラサラのパウダースノー。

当然 ストックでは たちうちできない。
ピッケルに変えてはみたものの、雪にズボっと刺さるだけで頼りない。
カツンと岩にあたり 強風が吹けばバランスを崩して山斜面から
滑落するかもしれない

雪を巻き上げながら 縦横無尽に風の渦が山斜面を走り回っていた
ぐぉぉぉーーーっ!!
耐風姿勢でこらえる

風のやみ間を見て 少しずつ前進して登っていく。
ブリザードの中、立派なエビのしっぽがついた 鉄の杭だけが頼り。

緊張で冷や汗が出る。
ゴーグルは曇り先が見えない
ゴーグルをはずす。
視界は まだマシになった
コースは吹き荒れる吹雪で トレースをすべて消している。
トップの ちがこさんは 鉄の杭を目で追いながら登っていく。

ひどくなっていく天候に不安になった。
「ひとしさん、どうする?」
「どうします?」
振り返ることなく ちがこさんは先を進んだ。

きっともう一度確認すれば ひとしさんは
「もう諦めよう」 と言うだろう
黙って進む ちがこさんに ひとしさんは
声をかけることはなかった。

足場が悪い
アイゼンが岩にあたり不安定極まりない。
見上げると大きなケルンが ホワイトアウトした
山斜面でも確認できた。
ぼんやりと太陽が笑っている。

左側には大きく口を開けた爆裂火口が 恐ろしい姿を現す。
天気がよければ それもまた素晴らしい眺めであろうが
今日は余裕などなかった。

一歩一歩慎重に登っていく。

後方の ひとしさんを確認することさえできない。
大声で話そうにも ブリザードの状況では 声は全く
聞こえないのであ~る。

広い山頂に出た
風は更に強くなり 立っているのもやっとだった。
ようやく ひとしさんの状態を確認することができた。
目が泳いでいる!?
すぐにでも この場を立ち去りたい、安全な場所に
きっとそう思っていたに違いない。
身体が凍りついていく。
冬用のグローブでも指先は ほとんど神経が通っていない

指が動かない・・・
写真撮影どころぢゃない!
はずしたゴーグルで視界は確保できたものの まつ毛も凍りつき
目が開けられない状態

気温マイナス20℃、風速は30m以上は確実だ
避難しなければ・・・
避難小屋に向かう。
山頂に立つ 畳2畳ほどの避難小屋であ~る。

夏場、この地を訪れた際、へんてこりんな避難小屋があるもんだと
感心していた ちがこさん
恐ろしく平たく、ボロボロ。
入口は戸もなく狭い
どうやって入るのか?
使う人はいるのか?
疑問に思っていた
しかし、今日 初めてわかった。
この避難小屋がなければ 冬場の風の山のピンチは乗り切る
ことができないことを・・・
一方 ひとしさんは 一刻も早く この場から下山したかったらしい。
しかし、現状 ブリザードでホワイトアウトした山頂から無事山斜面を
下って下山することは困難だと判断したようだ。
小屋の中に逃げ込む。
ザックを下ろし ヤドカリのようにお尻から小屋へ入る。

入口に吹き溜まった雪が サラサラと小屋に雪崩込んだ。

ザックを下ろし ひとしさんもまた 小屋へ避難した。
小さな小屋でも ありがたい
中は意外にも暖かく風が吹き込むこともない。
平たい石が数個、ようやく腰掛けることができた。

見渡せば一面に氷の結晶が ぎっしりと壁や天井を覆っている。

氷は成長するのか まるで白い花火のようだ

すごいねぇー・・・
苦笑いするしかない
外は 変わらずゴーゴーと風が吹き荒れている。
身体を丸めながら しばしブリザードが収まるのを待つ。
どのくらい時間が経っただろう。
長かったかもしれない、短かったかもしれない・・・
どうでもいい、タイミングを見て山頂アタックだ
入口から外を確認する。
回復するはずの天候も どうやら期待はずれ。
いつまで経っても状態はよくなることはないだろう。
決断!
山頂を極める!!
そろり そろりと小屋を出る。


ホワイトアウトした山頂付近は 周りの景色など見えるはずもない。
山頂標識のある場所まで 風、雪と戦いながら進む。

ぐぉぉぉぉーーーーっ!!
突風が ひとちがを襲う
身体が揺れる・・・

そして、とうとう荒れ狂う山頂に立った

ガッツ!!
山斜面を登って 単独登山者がきた。
赤岩の頭方面に抜けていくようであ~る
予定では ひとちがも同様、オーレン小屋へ 峰の松目方面から下山する
予定でいたが 確実に下山をするため危険個所は避けピストンで山を
下山することにした。
とはいえ、同じコースでも山斜面を下ることは容易ではない

爆裂火口のすぐ横は 特に怖かった
ピッケルで身体を支えながら 火口寄りにならないように慎重に下る。



樹林帯に戻るまでは気が抜けない。
後方の ひとしさんも同じように考えていたはずだ。



夏沢峠が確認できた。

樹林帯に入る。
ガンガン降り続く雪も 強風も樹林帯に入れば
なんのこともない。

あれ程恐怖だった 山斜面と山頂を往復してきたことが
信じられなかった。
小屋に到着。
一安心、ザックに降り積もった雪を払いのける。
ピッッケルからストックに、ゴーグルも必要なくなった。
樹林帯をズンズン下る。
オーレン小屋を経て 夏沢鉱泉に到着。
朝と同様 鉱泉の湯気が立ち上っている。
駐車場に戻った。
朝から降り続いた雪で 車には雪がどっかりと積もっていた。

すでに数台あった車はなく ひとちがの車だけが寂しそうに
ポツンと残っているのみ
車で林道を下り原村に出た。
村から見た八ヶ岳、厚い雪雲で覆われ 今日の雪山歩きの
大変さを物語っているようだった。

新年イッパツ とんでもなく大変な雪山歩きになってしまった
無事に下山できて
ホントよかった♪
荒れ狂う山頂・・・
硫黄岳
(八ヶ岳)
全山行 272回

標高 硫黄岳 2742.8m
天気

山行時間 5時間30分
〈コース〉自宅(4:45)-桜平(7:45-8:00)-夏沢鉱泉-オーレン小屋-夏沢峠・やまびこ荘-
山頂避難小屋-硫黄岳山頂-ピストンで下山-桜平(1:30)
いよいよ試される時がきた。
数年に渡り ホームグランドの宝永山付近で雪山修行を
続けてきた ひとちが。
悪天候の硫黄岳に挑む!
そこは・・・
荒れ狂うブリザードの山頂だった↓
ひとしさんの体調はイマイチだった

正月2日の天気予報は 曇りのち晴れ、マズマズだ。
きっと山頂に到着するころには天気は回復するはず

硫黄岳といえば風の山

天候が安定し、晴れた雪山を初心者が楽しむには絶好の山。
冬場、赤岳鉱泉から入るのが一般的だが 今回は夏沢鉱泉から
トライしてみることにする

風は強そうだけど
年始イッパツ 雪山へゴー♪
桜平までの道は尋常ではなかった

三井の森を過ぎ 山の神あたりまでくると林道は雪で覆われ
クネクネと細く曲がりくねった道は狭く悪路が続く・・・
低速で慎重に運転を続ける ひとしさんの横顔にも緊張が走る

ようやく桜平に到着、駐車している車も少ない

数名の登山者が出発準備を始めている。
どんよりとした暗い山

大丈夫なんだろうか?
シラナギ沢沿いの林道を夏沢鉱泉まで歩く。
凍りついた沢は冬の厳しさを物語っていた

アイゼンを使う程でもない、ズンズン歩く。
30分ほどで到着、鉱泉の湯気がぼんやりと立ち上っている。
向かう山方向はガス、不安そうに山を見上げる ひとしさん

装備を整える。
数名の登山者が立ち話をしている、年始といってもこの天気、
登山者は少ないだろう。
アイゼン装着 オーレン小屋に向けて出発

樹林帯を進む。
コースはしっかりしているものの 踏み跡は少ない。
パラパラと降り始めた雪で 先人のトレースはすぐに消えて
しまうようだ

40分ほどで小屋に到着。
入口にかけられた正月飾りが風に揺れている。
冬季は無人となり、一部開放されている小屋は
今年は締め切られている。
仮設のトイレだけが使用可、ここにもまた登山者たちが山頂に
向けて準備する姿が見られた。
小屋からは 峰の松目方向、天狗岳に向かう箕冠山方向、
そして ひとちがが向かう夏沢峠方向に分岐している。
雪山初心者向けのコースとはいえ 今日は天候は怪しく危険かと思われる。
安全を期して無難なコースを選択したつもりだった。
箕冠山方向から下山してきた数名の登山者たちの会話が聞こえる。
「稜線は比較的穏やかだったね、上は凍っていて大変だったけど。
そのうち天気も回復するだろう。」
ちょっと安心した

大丈夫、きっと山頂まで行ける!
樹林帯をひたすら登った

雪が本格的に降り始める

見上げた山の上は 相変わらずガスっぽい

時折 ぼんやりと太陽がガスの切れ間から顔を出している。
夏沢峠に到着。
小屋は営業中、小屋の中でコトコトとスタッフが
仕事をしているのだろうか?
これから登る山斜面が ブキミな姿を現していた

登りがキツくなっていく

雪は益々 ひどく降り始めた。
風が強く叩きつけるように ひとちがを襲う

ブリザード・・・
目が開けられない程であ~る

稜線に出る前に装備を完璧にしておかなくては・・・
目出し帽、帽子をしっかりかぶりゴーグル装着

樹林帯から森林限界に出た。
風が強いことはわかっていた。
山斜面の岩は凍り 風で飛ばされ吹き溜まることのない雪は
くるぶし程の深さ サラサラのパウダースノー。
当然 ストックでは たちうちできない。
ピッケルに変えてはみたものの、雪にズボっと刺さるだけで頼りない。
カツンと岩にあたり 強風が吹けばバランスを崩して山斜面から
滑落するかもしれない

雪を巻き上げながら 縦横無尽に風の渦が山斜面を走り回っていた

ぐぉぉぉーーーっ!!
耐風姿勢でこらえる

風のやみ間を見て 少しずつ前進して登っていく。
ブリザードの中、立派なエビのしっぽがついた 鉄の杭だけが頼り。
緊張で冷や汗が出る。
ゴーグルは曇り先が見えない

ゴーグルをはずす。
視界は まだマシになった

コースは吹き荒れる吹雪で トレースをすべて消している。
トップの ちがこさんは 鉄の杭を目で追いながら登っていく。
ひどくなっていく天候に不安になった。
「ひとしさん、どうする?」
「どうします?」
振り返ることなく ちがこさんは先を進んだ。
きっともう一度確認すれば ひとしさんは
「もう諦めよう」 と言うだろう

黙って進む ちがこさんに ひとしさんは
声をかけることはなかった。
足場が悪い

アイゼンが岩にあたり不安定極まりない。
見上げると大きなケルンが ホワイトアウトした
山斜面でも確認できた。
ぼんやりと太陽が笑っている。
左側には大きく口を開けた爆裂火口が 恐ろしい姿を現す。
天気がよければ それもまた素晴らしい眺めであろうが
今日は余裕などなかった。
一歩一歩慎重に登っていく。
後方の ひとしさんを確認することさえできない。
大声で話そうにも ブリザードの状況では 声は全く
聞こえないのであ~る。
広い山頂に出た

風は更に強くなり 立っているのもやっとだった。
ようやく ひとしさんの状態を確認することができた。
目が泳いでいる!?
すぐにでも この場を立ち去りたい、安全な場所に

きっとそう思っていたに違いない。
身体が凍りついていく。
冬用のグローブでも指先は ほとんど神経が通っていない

指が動かない・・・
写真撮影どころぢゃない!
はずしたゴーグルで視界は確保できたものの まつ毛も凍りつき
目が開けられない状態

気温マイナス20℃、風速は30m以上は確実だ

避難しなければ・・・
避難小屋に向かう。
山頂に立つ 畳2畳ほどの避難小屋であ~る。
夏場、この地を訪れた際、へんてこりんな避難小屋があるもんだと
感心していた ちがこさん

恐ろしく平たく、ボロボロ。
入口は戸もなく狭い

どうやって入るのか?
使う人はいるのか?
疑問に思っていた

しかし、今日 初めてわかった。
この避難小屋がなければ 冬場の風の山のピンチは乗り切る
ことができないことを・・・
一方 ひとしさんは 一刻も早く この場から下山したかったらしい。
しかし、現状 ブリザードでホワイトアウトした山頂から無事山斜面を
下って下山することは困難だと判断したようだ。
小屋の中に逃げ込む。
ザックを下ろし ヤドカリのようにお尻から小屋へ入る。
入口に吹き溜まった雪が サラサラと小屋に雪崩込んだ。
ザックを下ろし ひとしさんもまた 小屋へ避難した。
小さな小屋でも ありがたい

中は意外にも暖かく風が吹き込むこともない。
平たい石が数個、ようやく腰掛けることができた。
見渡せば一面に氷の結晶が ぎっしりと壁や天井を覆っている。
氷は成長するのか まるで白い花火のようだ

すごいねぇー・・・
苦笑いするしかない

外は 変わらずゴーゴーと風が吹き荒れている。
身体を丸めながら しばしブリザードが収まるのを待つ。
どのくらい時間が経っただろう。
長かったかもしれない、短かったかもしれない・・・
どうでもいい、タイミングを見て山頂アタックだ

入口から外を確認する。
回復するはずの天候も どうやら期待はずれ。
いつまで経っても状態はよくなることはないだろう。
決断!
山頂を極める!!
そろり そろりと小屋を出る。
ホワイトアウトした山頂付近は 周りの景色など見えるはずもない。
山頂標識のある場所まで 風、雪と戦いながら進む。
ぐぉぉぉぉーーーーっ!!
突風が ひとちがを襲う

身体が揺れる・・・
そして、とうとう荒れ狂う山頂に立った

ガッツ!!
山斜面を登って 単独登山者がきた。
赤岩の頭方面に抜けていくようであ~る

予定では ひとちがも同様、オーレン小屋へ 峰の松目方面から下山する
予定でいたが 確実に下山をするため危険個所は避けピストンで山を
下山することにした。
とはいえ、同じコースでも山斜面を下ることは容易ではない

爆裂火口のすぐ横は 特に怖かった

ピッケルで身体を支えながら 火口寄りにならないように慎重に下る。
樹林帯に戻るまでは気が抜けない。
後方の ひとしさんも同じように考えていたはずだ。
夏沢峠が確認できた。
樹林帯に入る。
ガンガン降り続く雪も 強風も樹林帯に入れば
なんのこともない。
あれ程恐怖だった 山斜面と山頂を往復してきたことが
信じられなかった。
小屋に到着。
一安心、ザックに降り積もった雪を払いのける。
ピッッケルからストックに、ゴーグルも必要なくなった。
樹林帯をズンズン下る。
オーレン小屋を経て 夏沢鉱泉に到着。
朝と同様 鉱泉の湯気が立ち上っている。
駐車場に戻った。
朝から降り続いた雪で 車には雪がどっかりと積もっていた。
すでに数台あった車はなく ひとちがの車だけが寂しそうに
ポツンと残っているのみ

車で林道を下り原村に出た。
村から見た八ヶ岳、厚い雪雲で覆われ 今日の雪山歩きの
大変さを物語っているようだった。

新年イッパツ とんでもなく大変な雪山歩きになってしまった

無事に下山できて
ホントよかった♪
2011年07月11日
山の花畑は満開なり♪
2011/7/9
高山へゴー♪
八ヶ岳
(横岳・赤岳)
全山行 242回
百名山 40座

標高 横岳 2829m 赤岳 2899.2m
天気
晴れ・
ガス・
雨
山行時間 9時間15分
〈コース〉自宅(4:00)-海ノ口自然郷横岳登山口(6:00-6:15)-三叉峰(9:30)-横岳(10:30)- 三叉峰-地蔵の頭-赤岳(12:00-12:30)-地蔵の頭-三叉峰(1:30)- 海ノ口自然郷横岳登山口(3:30)
ゴロ・・・
「雷です
」
ひとしさんの形相が変わった
さっきまではゴキゲン山歩きを楽しんでいた ひとちが。
突然襲来してきた雷にビビる ひとしさん。
稜線上から樹林帯に入るまでは 少なくとも1時間以上はかかるだろう。
ちがこさん、今回もまたぴ~んち!!
すっかり夏山の季節になった
高山では可憐な花たちが 花畑を作り咲き誇る
もちろ~ん、こんな週末は 花を追っかけて高山に登ろう
(よっしゃ!)
ってなわけで 向かった先は八ヶ岳。
冬の雪山山行の下見も兼ねて 杣添尾根を歩いてみよう♪
横岳に通じるこの尾根は 八ヶ岳の中でも 花畑が点在する素晴らしいルートと記載されている。
期待大!
しかぁ~し、コース案内には樹林帯を抜けるま3時間 展望、ポイントなしの辛抱山行であ~る
満開の花畑を思えば
へっちゃら へっちゃら!
それにぃー、美濃戸みたいな人気の登山口と違い、きっと登山者も少ないはず
快適なお山ライフになりそうな予感♪
(わく わく
)
別荘地を抜け 数台しか駐車できない登山口までやってきた。
ところが すでに駐車場は満車、道に並ぶように車がたくさん停まっていた
がびぃーーーーん↓
時遅しですな こりゃ・・・
甘かった
花狙いは ひとちがだけじゃなかった。
皆さん考えることは一緒、満開のお花畑を目指す人でいっぱいなわけね
負けずに ひとちがも車を道の脇に停め、颯爽と出発、すでに出発した登山者っを追っかけることにしよう
いっくよぉーっ♪

しばらく別荘地帯を縫うようにして道路を横切り登山道は続く。
本格的な登山道に入ってもシラビソが美しい樹林帯、決して暗ぼったい感じではないのだが虫が多いのはいつものごとく
(あちゃぁー
)
さっそく ちがこさんはザックに蚊取り線香をくくりつけ先頭を歩く。
きゃぁー♪
なんとも幻想的!!
屋久島にでも迷い込んだような 苔むした沢、橋を渡ろう。

うひひひ!
なかなかいいペース♪
次々と先ゆく登山者をゴボウ抜きにしていく
イワカガミやヤマオダマキなどの花たちも ちらほら♪

展望がない登山道も尾根に出るまでの辛抱であ~る。
空は青かった

期待していなかった天候も それほど悪いってこともなく ちがこさんはブンブン登っていく
う~ん、我ながら軽快な足取り♪
ちがこさんは花畑を想像して ニヤニヤ足取りも軽いのだよ

「ゆっくりペースでお願いします
」
後方から少し遅れて ひとしさんが苦しそうに登ってくる

あれ?
どうしたの? 調子悪い?
いつもじゃ ちがこさんのお尻をつっつき先を急がせる ひとしさん今日はバテ気味
おぇぇぇぇーーーーっ・・・
ゲボ ゲボ。。。
滝のごとく汗を流し、立ち止まるたびに給水を続ける
3リットルもってきた水も あっという間になくなりそうな勢いであ~る
「大丈夫?」
ポイントのない樹林帯、ひたすら登るっきゃないのだ。

ザワザワと話し声が上から聞こえる。
たくさんの登山者が 樹林帯の開けた場所で休憩していた。
こんにちわぁー♪
いつものごとく 大きな声と笑顔で挨拶する ちがこさん
するとぉー・・・
ちがちゃん!
声がした。
へっ?
こんな樹林帯で ちがこさんを呼ぶ人がいる。
???
いったい誰?
声のする方を見ると なぁ~んと 【みんなの山行記録】時代からのお付き合い、山梨の大先輩、ふるさとウォークさんご夫妻であ~る
「見たことのある顔だと思ったら やっぱりそうだった
」
嬉しそうにウォークさんが話しかける。
倒木に腰を下ろし休憩中のご夫妻とは ほぼ一年ぶりの再会。
それも偶然、お山の中で!
なんとも かんとも 嬉しいハプニング♪

ふるさとウォークさんが登ってるってことわぁー
花が全盛期ってこと!
ウォークさんは 花と富士山を撮影するカメラマンでもあるのだ
(益々 ラッキー♪)
こりゃ 益々期待できる!!
しばらくお話をしてお別れ、先を急ぐ。
ずんずん登る。


うりゃ! うりゃ!!
相変わらず後方では ひとしさんが オエオエやっていた
灌木帯を過ぎ、稜線が近づいてくる

森林限界直前では これから向かう横岳の姿も・・・

樹林帯を抜けた森林限界は ハイマツの群生地、一気に展望が開けた。
わぁ~ぉ♪
夏山だぁーっ!!

赤岳がすぐ近くに見える

今登ってきた尾根を見下ろすと ウォークさんご夫妻の姿が小さく見えた
お~~~~ぃ!!
大きく手を振ろう♪
いよいよ花畑に突入であ~る

三叉峰の分岐から稜線を右に、横岳の奥ノ院を目指す。
この稜線が素晴らしいお花畑なのだよ!

稜線に出ると とたんに登山者の数が激増した
周りを見渡すと お花畑が広がっている

尾根を挟んで東側の景色は 時々ガスの晴れ間から行者小屋が小さく見えたよ。

岩の間から小さな花たちが 色とりどりに咲き誇る。
名前を知っている花、知らない花・・・
とにも かくにも 花だらけ!
さっきまで具合の悪そうだった ひとしさんが一変、写真撮影に大忙し
(よかった よかった
)
今年も ひとしさんの花図鑑が出来上がりそうじゃんねぇー




ゴキゲンで花めぐりを楽しむ ひとちが

花を求めて蝶が舞う、赤い羽根をした綺麗な ちょうちょ

横岳に到着♪
時間はまだ早い、このまま帰るなんてもったいない。

ふんじゃ どうする?
うひひひひ!
八ヶ岳の主峰、赤岳に向かおう!

あ゛――――っ
始まっちゃいましたよぉ~
ひとちがの無謀なる山行が!

天気は 晴れたり ガスったりと忙しい
元来た道を三叉峰の分岐まで戻り 赤岳方向に進む

進めぇーっ!!


稜線歩きといっても 小さなロウソクのような岩峰が連なる八ヶ岳、石尊峰・鉄岳・日ノ岳・二十三夜峰などの鉄の梯子やら鎖場やらと結構激しい箇所だって点在しているのであ~る

うが
うが
うが
うが
赤岳が大きく待ち構えている

登ったり 下ったり・・・
地蔵の頭からは赤岳の急登、赤岳展望荘の横を通過すれば最後の急登。
うが
うが
うが
うが
一年ぶりか?
うっへぇーっ
とうとう頂上山荘に到着♪
たくさんの登山者がランチを楽しんでいる。
横をすすり抜けて 山頂の祠に向かおう

去年の夏は しょうたろう選手と すえたろうさんの四人で登った赤岳。
今年は ひとしさんと花めぐりをしながらの山頂制覇♪
(やったね
)

大・大・大満足♪
満喫して山を下り始めた。
なんだか雲行きが怪しくなってきた
ゴロ・・・
ん?
ゴロ?
も、もしやして
横岳方向を見ると 真っ黒い雲が
げぇぇぇぇーーーーっ↓
あ、あれって もしかして雷雲?
冷たいものが顔に
あ、雨?
ゴロ ゴロ・・・
「か、雷です
」
ひとしさんの形相が変わった。
さっきまではゴキゲン山歩きを楽しんでいた ひとちが。
突然襲来してきた雷にビビる ひとしさん。
ひとしさんは雷が大嫌いなのだ
この稜線上から樹林帯に入るまでは 少なくとも1時間以上はかかるだろう。
ちがこさん、今回もまた ぴ~んち!!
恐ろしい勢いで稜線を突っ走ることとなった。
木もない稜線、あるのは岩の塊のみ。
ってことは 雷は人の上に落ちる確率が高い。
大急ぎでカッパ隊に変身!

急げ! 急げ!!
三叉峰の分岐まで 石尊峰・鉄岳・日ノ岳・二十三夜峰などの鉄の梯子やら鎖場やらを必死で這い登り、生きたここちもしない ひとちが
その間にも ゴロ ゴロ と雷は鳴り続ける・・・
花どころの騒ぎぢゃなくなった
そぉ~れ トレランだぁーっ!!
急げ! 急げ!!
とはいっても 意外にも ちがこさんのペースは遅い
(元々歩くのがノロいんですが 何か?)
「こんなにたくさんの登山者が歩いているんだから ひとちがが雷に狙われる確率は低いんじゃない?」
なんて ブツくさ呟く
ひとしさんが お尻をつっつく。
はい、はい わかってますったら
ようやく三叉峰の分岐に到着

ほっとしたのは もちろん ひとしさん。
それほど ひどい雨に打たれることもなくハイマツの樹林帯に潜り込んだ。
雷は東に抜けていったのか?
登山道は 雨ですっかりドロンコぼっこに変身している。
ぶぅ。。。
登山靴がドロドロだぁー↓
晴れ間が見えてきた

長い長い樹林帯をひたすら下る。
帰りも 登山者たちをゴボウ抜き。
なかなかいいペース♪
それにしても ながぁ~い樹林帯であった

今日も一日中 山を徘徊しちゃったね ひとしさん♪
夏山一番、お花畑は満開 最高に楽しい八ヶ岳でしたぁーっ
高山へゴー♪
八ヶ岳
(横岳・赤岳)
全山行 242回
百名山 40座
標高 横岳 2829m 赤岳 2899.2m
天気



山行時間 9時間15分
〈コース〉自宅(4:00)-海ノ口自然郷横岳登山口(6:00-6:15)-三叉峰(9:30)-横岳(10:30)- 三叉峰-地蔵の頭-赤岳(12:00-12:30)-地蔵の頭-三叉峰(1:30)- 海ノ口自然郷横岳登山口(3:30)
ゴロ・・・
「雷です

ひとしさんの形相が変わった

さっきまではゴキゲン山歩きを楽しんでいた ひとちが。
突然襲来してきた雷にビビる ひとしさん。
稜線上から樹林帯に入るまでは 少なくとも1時間以上はかかるだろう。
ちがこさん、今回もまたぴ~んち!!
すっかり夏山の季節になった

高山では可憐な花たちが 花畑を作り咲き誇る

もちろ~ん、こんな週末は 花を追っかけて高山に登ろう

(よっしゃ!)
ってなわけで 向かった先は八ヶ岳。
冬の雪山山行の下見も兼ねて 杣添尾根を歩いてみよう♪
横岳に通じるこの尾根は 八ヶ岳の中でも 花畑が点在する素晴らしいルートと記載されている。
期待大!


満開の花畑を思えば
へっちゃら へっちゃら!
それにぃー、美濃戸みたいな人気の登山口と違い、きっと登山者も少ないはず

快適なお山ライフになりそうな予感♪
(わく わく

別荘地を抜け 数台しか駐車できない登山口までやってきた。
ところが すでに駐車場は満車、道に並ぶように車がたくさん停まっていた

がびぃーーーーん↓
時遅しですな こりゃ・・・
甘かった

花狙いは ひとちがだけじゃなかった。
皆さん考えることは一緒、満開のお花畑を目指す人でいっぱいなわけね

負けずに ひとちがも車を道の脇に停め、颯爽と出発、すでに出発した登山者っを追っかけることにしよう

いっくよぉーっ♪
しばらく別荘地帯を縫うようにして道路を横切り登山道は続く。
本格的な登山道に入ってもシラビソが美しい樹林帯、決して暗ぼったい感じではないのだが虫が多いのはいつものごとく

(あちゃぁー

さっそく ちがこさんはザックに蚊取り線香をくくりつけ先頭を歩く。
きゃぁー♪
なんとも幻想的!!
屋久島にでも迷い込んだような 苔むした沢、橋を渡ろう。
うひひひ!
なかなかいいペース♪
次々と先ゆく登山者をゴボウ抜きにしていく

イワカガミやヤマオダマキなどの花たちも ちらほら♪
展望がない登山道も尾根に出るまでの辛抱であ~る。
空は青かった

期待していなかった天候も それほど悪いってこともなく ちがこさんはブンブン登っていく

う~ん、我ながら軽快な足取り♪
ちがこさんは花畑を想像して ニヤニヤ足取りも軽いのだよ

「ゆっくりペースでお願いします

後方から少し遅れて ひとしさんが苦しそうに登ってくる


あれ?
どうしたの? 調子悪い?
いつもじゃ ちがこさんのお尻をつっつき先を急がせる ひとしさん今日はバテ気味

おぇぇぇぇーーーーっ・・・
ゲボ ゲボ。。。
滝のごとく汗を流し、立ち止まるたびに給水を続ける

3リットルもってきた水も あっという間になくなりそうな勢いであ~る

「大丈夫?」
ポイントのない樹林帯、ひたすら登るっきゃないのだ。
ザワザワと話し声が上から聞こえる。
たくさんの登山者が 樹林帯の開けた場所で休憩していた。
こんにちわぁー♪
いつものごとく 大きな声と笑顔で挨拶する ちがこさん

するとぉー・・・
ちがちゃん!
声がした。

こんな樹林帯で ちがこさんを呼ぶ人がいる。
???
いったい誰?
声のする方を見ると なぁ~んと 【みんなの山行記録】時代からのお付き合い、山梨の大先輩、ふるさとウォークさんご夫妻であ~る

「見たことのある顔だと思ったら やっぱりそうだった

嬉しそうにウォークさんが話しかける。
倒木に腰を下ろし休憩中のご夫妻とは ほぼ一年ぶりの再会。
それも偶然、お山の中で!
なんとも かんとも 嬉しいハプニング♪
ふるさとウォークさんが登ってるってことわぁー

花が全盛期ってこと!
ウォークさんは 花と富士山を撮影するカメラマンでもあるのだ

(益々 ラッキー♪)
こりゃ 益々期待できる!!
しばらくお話をしてお別れ、先を急ぐ。
ずんずん登る。
うりゃ! うりゃ!!
相変わらず後方では ひとしさんが オエオエやっていた

灌木帯を過ぎ、稜線が近づいてくる

森林限界直前では これから向かう横岳の姿も・・・
樹林帯を抜けた森林限界は ハイマツの群生地、一気に展望が開けた。
わぁ~ぉ♪
夏山だぁーっ!!
赤岳がすぐ近くに見える

今登ってきた尾根を見下ろすと ウォークさんご夫妻の姿が小さく見えた

お~~~~ぃ!!
大きく手を振ろう♪
いよいよ花畑に突入であ~る

三叉峰の分岐から稜線を右に、横岳の奥ノ院を目指す。
この稜線が素晴らしいお花畑なのだよ!
稜線に出ると とたんに登山者の数が激増した

周りを見渡すと お花畑が広がっている

尾根を挟んで東側の景色は 時々ガスの晴れ間から行者小屋が小さく見えたよ。
岩の間から小さな花たちが 色とりどりに咲き誇る。
名前を知っている花、知らない花・・・
とにも かくにも 花だらけ!
さっきまで具合の悪そうだった ひとしさんが一変、写真撮影に大忙し

(よかった よかった

今年も ひとしさんの花図鑑が出来上がりそうじゃんねぇー

ゴキゲンで花めぐりを楽しむ ひとちが

花を求めて蝶が舞う、赤い羽根をした綺麗な ちょうちょ

横岳に到着♪
時間はまだ早い、このまま帰るなんてもったいない。
ふんじゃ どうする?
うひひひひ!
八ヶ岳の主峰、赤岳に向かおう!
あ゛――――っ
始まっちゃいましたよぉ~
ひとちがの無謀なる山行が!
天気は 晴れたり ガスったりと忙しい

元来た道を三叉峰の分岐まで戻り 赤岳方向に進む

進めぇーっ!!
稜線歩きといっても 小さなロウソクのような岩峰が連なる八ヶ岳、石尊峰・鉄岳・日ノ岳・二十三夜峰などの鉄の梯子やら鎖場やらと結構激しい箇所だって点在しているのであ~る






赤岳が大きく待ち構えている

登ったり 下ったり・・・
地蔵の頭からは赤岳の急登、赤岳展望荘の横を通過すれば最後の急登。





一年ぶりか?
うっへぇーっ

とうとう頂上山荘に到着♪
たくさんの登山者がランチを楽しんでいる。
横をすすり抜けて 山頂の祠に向かおう

去年の夏は しょうたろう選手と すえたろうさんの四人で登った赤岳。
今年は ひとしさんと花めぐりをしながらの山頂制覇♪
(やったね

大・大・大満足♪
満喫して山を下り始めた。
なんだか雲行きが怪しくなってきた

ゴロ・・・

ゴロ?
も、もしやして

横岳方向を見ると 真っ黒い雲が

げぇぇぇぇーーーーっ↓
あ、あれって もしかして雷雲?
冷たいものが顔に

あ、雨?
ゴロ ゴロ・・・
「か、雷です

ひとしさんの形相が変わった。
さっきまではゴキゲン山歩きを楽しんでいた ひとちが。
突然襲来してきた雷にビビる ひとしさん。
ひとしさんは雷が大嫌いなのだ

この稜線上から樹林帯に入るまでは 少なくとも1時間以上はかかるだろう。
ちがこさん、今回もまた ぴ~んち!!
恐ろしい勢いで稜線を突っ走ることとなった。
木もない稜線、あるのは岩の塊のみ。
ってことは 雷は人の上に落ちる確率が高い。
大急ぎでカッパ隊に変身!
急げ! 急げ!!
三叉峰の分岐まで 石尊峰・鉄岳・日ノ岳・二十三夜峰などの鉄の梯子やら鎖場やらを必死で這い登り、生きたここちもしない ひとちが

その間にも ゴロ ゴロ と雷は鳴り続ける・・・
花どころの騒ぎぢゃなくなった

そぉ~れ トレランだぁーっ!!
急げ! 急げ!!
とはいっても 意外にも ちがこさんのペースは遅い

(元々歩くのがノロいんですが 何か?)
「こんなにたくさんの登山者が歩いているんだから ひとちがが雷に狙われる確率は低いんじゃない?」
なんて ブツくさ呟く

ひとしさんが お尻をつっつく。
はい、はい わかってますったら

ようやく三叉峰の分岐に到着

ほっとしたのは もちろん ひとしさん。
それほど ひどい雨に打たれることもなくハイマツの樹林帯に潜り込んだ。
雷は東に抜けていったのか?
登山道は 雨ですっかりドロンコぼっこに変身している。
ぶぅ。。。
登山靴がドロドロだぁー↓
晴れ間が見えてきた

長い長い樹林帯をひたすら下る。
帰りも 登山者たちをゴボウ抜き。
なかなかいいペース♪
それにしても ながぁ~い樹林帯であった

今日も一日中 山を徘徊しちゃったね ひとしさん♪
夏山一番、お花畑は満開 最高に楽しい八ヶ岳でしたぁーっ

2010年08月05日
ぴ・ん・ち!
2010/07/31
八ヶ岳
赤岳
全山行 191回
百名山 37座

標高 赤岳 2899m
天気
晴れ・
曇り・
ちょっと雨
山行時間 11時間30分
距離 14.00km
〈コース〉自宅(3:30)-やまのこ村(6:00-6:30)-行者小屋(9:30-10:00)-赤岳展望荘(11:50)-山頂(1:10-1:45)-行者小屋(3:20)-やまのこ村(6:00)
ハプニングの連続!!
はっきり言わせてもらいますが ピンチでした・・・
何がピンチだったかって?
さてさて、中央高速をぶっ飛ばし 美濃戸口、やまのこ村から八ヶ岳の最高峰、赤岳を目指すメンバー、それぞれ思うことがある。
ひとちが
安全第一! すえたろうさんと しょうたろう選手を山につれていこう♪
夏の思い出になるような山歩きができるといいな
すえたろうさん
心臓の具合が悪くなってから 登りが辛くなったなぁー
無理は禁物、のんびり登れる所まで がんばろう
赤岳かぁ、行ってみたいなぁ・・・
しょうたろう選手
八ヶ岳ってどんな山かな
トミーが一緒に行けなくて残念だけど 夏休みの研究で 高山植物の葉っぱを研究したいから がんばろうっと!
友達にも山の石を頼まれてるしね
と それぞれ目標や想いがあるわけであ~る
じゃじゃぁ~ん!
最初のピンチは ひとしさんだった
「お、お腹痛いです・・・
」
美濃戸口に到着、駐車予定の やまのこ村へは林道方面へ行かなくてはいけなかった。
ちがこさん、間違えて別荘地方向へ向わせてしまう・・・
「もうダメですぅー
」
ひとしさんには 小さな別荘がトイレの建物に見えるらしい・・・
ごめん、ひとしさん ここにはトイレはないよ。
(あちゃっ
)
顔がひきつった ひとしさん、ものすごい勢いでUターン、大慌てで美濃戸口にある山荘のトイレ前に急停車すると 風のように消えた・・・
(だはははは。)
「なんとか 間に合いました・・・
」
苦笑いしながら車に戻る。
子供のころからお腹の弱い ひとしさん、朝一発ピンチをどうやらクリアできた。
美濃戸口は大混雑だった
すえたろうさん、しょうたろう選手のペースを考え 日帰りで赤岳を山行するには 一番近い駐車場のある やまのこ村に駐車するのがベスト、たくさんの登山者が歩いている林道を車ですり抜けていく。
近場の駐車場は満車に近い状態であ~る。
(ほぇぇぇぇ、、、)

さっそくゲートから南沢コースを歩こう♪

元気なのは しょうたろう選手、部活で絞られているせいか 最近、
ちびっこメタボ代表から やや脱出 ひとしさんが譲ってくれた 山用タイツをはいてゴキゲンだ。
「なかなかカッコイイよねぇー♪」
足取りも軽く なだらかな行者小屋までの道を ブンブン飛ばして歩いていく。

ここもまた原生林の
樹林帯が美しい・・・
沢沿いの道は 風も爽やか、下界の町場生活をしているより ずっと快適だねぇー


すえたろうさんは マイペース、ゆっくりとした足取りで登っていく。
後ろからたくさんの登山者に抜かれても 気にする様子もない。
ひとちがは二人のペースに合わせて バラバラにならないよう声をかけながら進む

ようやく行者小屋に到着、ここからは これから目指す赤岳が大きく構えている
阿弥陀岳には雲がかかり、晴天とはいえないが きっと稜線に出れば素晴しい展望を拝めるはずであ~る。

小屋の前には たくさんの登山者でテーブルベンチは満席、次々と出発していく人たちを見送りながら おむすびをパクついた。
(これがピンチの元でした・・・
)

ちがこさんは お気に入りの帽子に ヒラヒラをつけた
首が日焼けするので 可愛い花柄のハンカチで直射日光を防御しようってわけ!
(後日、帽子の紹介しますね♪)
そしてこれが またもやピンチの元になるとは予想もしなかった ちがこさんであ~る
森林限界まで ひとちが一行、それぞれマイペースに登っていった・・・

ところが・・・・
木がなくなる直前、ちがこさんのピンチが始まる
「お腹痛い
」
そう・・・・
トイレに行きたくなった。
(げっ
)
ちがこさんは数年前、癌の手術で直腸がないのだ
直腸がない=ウンチが固まらない=がまん不可能
山ではトイレの場所は限られている=ピンチ!!
一度トイレに行きたくなったら すぐに行かないと間に合わない ちがこさんの体
絶体絶命!!
ピーーーーンチ!
ここから険しい梯子、鎖場って時に どうしれってか
(ぶぅ。)

ゆっくりペースで登る すえたろうさんには ひとしさんがついていた。
「ひとしさん、お腹痛いから 隠れる場所探すから先に行くよ、すえたろうさんのペースに合わせていたら 大変なことになりそうだから・・・」
そういい残して ちがこさんはペースを上げる
しょうたろう選手は ちがこさんのやや先を歩いている。

うが
うが
うが
うが
ひょえぇぇぇーーー・・・
どうすりゃいいんじゃぁー
森林限界を超え、隠れる場所を探そうにも 岩場しかないんだから隠れようがないじゃん
目を白黒させながら必死に隠れる場所を探す ちがこさん。
おっ♪
ちがこさんが目をつけたのは ハイマツ帯と反対側、いわゆる谷のザレた斜面だった。
『ちょびっとコースアウトして入り込めばなんとかなるかも!』
あ゛―――っ
危ないよ ちがこさん・・・
赤岳の斜面はもろく崩れやすいことなど お腹がピンチの ちがこさんにはどうでもよかったのであ~る。
さっそく危険防止のためにコースの脇につまれている石をまたぐ。
(やらかしました
)
そう! そう!
あとちょっと入り込めば 他の登山者の目にはつかない隠れ場所だ
ところが・・・・
ゴロゴロ・・・
小さな石が 大きな石を巻き込み谷底に ガラガラと崩れていった
ひょぇぇぇぇーーーーっ!!
固まる ちがこさん。
思わず座り込む。
(これが運をわけましたな
)
一歩でも動こうものなら 連鎖的に石が崩れ 今まさに ちがこさんは石と共に滑落しようとしている
ちがこさん、最大のピーーーンチ!!
そのころ・・・
数十メートル下を すえたろうさんのペースに合わせて登っている ひとしさんがいた。
「大丈夫ですかぁ?」
すえたろうさんの体調を心配しながら ゆっくり一歩一歩登る。

その時だぁー!!
ガラガラ ガラガラ ガラガラ・・・・
スゴイ勢いで横の谷間が崩れ始めた
何事かと上を見上げる ひとしさん。
「ひとしさぁ~ん 助けてぇー
」
ちがこさんの悲痛の叫び声が・・・
「ちがこさん、大丈夫?」
下から大きな声がする。
だ、大丈夫なわけないじゃん
それどころじゃない
なんとかせねば・・・
座り込んだ斜面は いつ崩れてもおかしくなかった。
一点に力を加えれば 確実に石と共に落ちるだろう
お腹が痛いどころの騒ぎじゃない!
そぉーっと斜面の上向き方向に体を這わせ 静かに這って登る。
ザリザリザリ・・・
その間にも石は どんどん崩れていく・・・
(きゃぁぁーーーっ
)
なんとかコースに戻ることができた。
冷や汗
タラタラの ちがこさん。
(あぶなかったぁー、、、)
ようやく追いついた すえたろうさんと ひとしさんは何がなんだかわからず ただ ちがこさんがピンチだったということだけしかわからない
(あは。)
はっ!
思い出してしまった・・・
お腹痛いんだっけ!
「じゃっ
」
再び すえたろうさんと ひとしさんを残し ちがこさんは必死で登る
うが
うが
うが
うが
怖い梯子や鎖場も 今の ちがこさんにとっては 1・2ジャンプ!
そのころ・・・
しょうたろう選手はひとり 危険な場所をクリアし満足だった。
「やったね! 富士山とは随分違う山だなぁー、僕にもこんなスゴイ山を登ることができるんだなぁー
」
振り返れば登ってきた
深い森、先には大きな赤岳の山頂が目の前であ~る

ようやく しょうたろう選手に追いついた ちがこさん。

「お腹痛い・・・
」
半泣き状態で しょうたろう選手を見る。
「大丈夫?」
ちがこさんの体を よく知っている しょうたろう選手、でも どうすることもできないもんねぇー・・・
ん?
下ってきた白髪のおじいちゃん、ちがこさんと しょうたろう選手の会話を耳にしたらしい。
「ちょっと待ってなさい、薬をあげるから
」
そう言ってザックを降ろし 薬を探し始めた。
『
げっ。ちがこさんのお腹は トイレに行けば治るんだけど
』
待たされること5分。
お腹の痛さは益々悪化、一秒でも先に行きたい ちがこさん
「これは 万能薬
」
そういって出されたのは 湿気で袋に ガビガビに張り付いた ケロリンだった
(だはははは。)
「あ、ありがとうございます・・・
」
とにもかくにも先に進まねば
お礼は 礼儀正しい しょうたろう選手にまかせ ちがこさんは猛スピードで 地蔵の頭まで登る。

うが
うが
うが
うが
目の前に赤岳展望荘が見えている

『あ、あとちょっとでトイレだぁー
』
ちがこさん
走る!
もう誰にも ちがこさんを止めることはできない
と。
「随分軽やかに登ってきたわねぇー
」
そう話しかけてきたすれ違いのおばちゃん。
「その帽子、とってもステキね
特にその ヒラヒラがいいわぁー♪ 手作り? ちょっと見せてくれない?」
ひょぇぇぇぇーーーーっ
ちがこさんを止めないでぇー!!
帽子の説明をして5分
ちがこさんは 瀕死の状態であ~る
ようやく展望荘についた
『トイレ! トイレ!』
そしてここにも難関がぁー
張り紙がしてある。
【トイレをご利用の方は ザックを降ろして中へ】
もう ちがこさん泣くしかない


そして小屋の中からトイレまでの クネクネした迷路のような通路を最後の力を振り絞って歩く ちがこさんがいた。
はぁぁぁぁ・・・・
間に合った・・・・
展望荘に次に到着したのは しょうたろう選手。

お目当ての高山植物、チシマギキョウや コマクサを初めて見ることができて大感激


小屋の外にあるベンチで すえたろうさんと ひとしさんを待っていた。

ようやくお腹も落ち着いた ちがこさんと合流、ひとりで登ってきた ひとしさんに すえたろうさんのピンチを知らされる。
「太ももがつってしまって歩けなくなってます
」
えええええーーーーっ!
すえたろうさん ピーーーンチ!
慌てて すえたろうさんの動けなくなっている場所まで戻る。
地蔵の頭まで 痛む足を引きずるように登ってきた すえたろうさん。
目の前に赤岳の山頂、あと一息なのに

「調子があまりよくないから 戻ろうかと。みんなに迷惑をかけるといけないし、足が動かなくなったら下ることもできなくなりそうだから
」
残念そうにつぶやく。
小屋の前でしばらく休憩、ここから先は しょうたろう選手と ひとしさんがペア、山頂を目指すことにした。
すえたろうさんも休憩で 少し足の具合がよくなったのか ゆっくりペースで ちがこさんと山頂を目指すことに。
(よかった よかった
)
小屋の物資を運ぶヘリがきた。
登山者たちは みな立ち止まり珍しそうに眺めている・・・

軽快に山頂まで登りきった しょうたろう選手&ひとしさんペア。
すえたろうさんと ちがこさんが待てど暮らせど登ってくる気配がないので しびれをきらしていた。
「もしかすると おじいちゃん登れないかもしれないから 南と北の峰を見てこよう
」
携帯電話で ちがこさんに様子を聞いてみるから・・・

ザックの中で携帯電話が鳴っている
きっと ひとしさんに違いない、ゆっくりペースだけど すえたろうさんも登ることができそう。

あっ! おじいちゃぁーん!!
おめでとう♪
山頂から しょうたろう選手の声が響いた
おーーーっ!やったぁー!!
嬉しそうな すえたろうさん。

「電話に出ないから心配してました、登ってこないかと思ったので下ろうとしていた所です。」
ひとしさんも嬉しそうであ~る
山頂から美しい稜線を眺めよう
雲はでてるけど 景色は十分に眺めることはできるからね♪

込み合っている山頂で
記念撮影。
親子三代で八ヶ岳の最高峰に登ることができた
(やったね♪)
みんなよくがんばりました

山頂で お友達に頼まれた石を採取し、夏休みの宿題も順調で ホクホクなのは しょうたろう選手だった。
帰りのコース、文三郎尾根を恐々下る。

なかなか手ごわい下りコース
ガレた登山道、何度も滑り尻餅をつく しょうたろう選手、転んだ拍子に ひとしさんから譲り受けた山タイツを岩にひっかけやぶいてしまった。
「あーーーっ。。。 やぶけちゃった
」
残念そうな しょうたろう選手。
いいんだよ、タイツはやぶけても あなたが怪我をしなかった事の方が大事なんだから
なんとも歩きにくい鉄梯子、しょうたろう選手も 必要以上に用心しながら下るので足元がふらついている。

行者小屋からは
雨がショボついた。
カッパを着て 長い登山道を下る。
ムシムシ暑くていただけない

沢沿いの急斜面に出た。
滑りやすいとは思ったが ここでピンチが起きた。
うわぁぁぁぁーーーっ!!
先を行く しょうたろう選手、足を滑らせ危うく滑落寸前
運良く尻餅でズルズル滑って止まったからよかったけど 長い下りは 一番元気だった しょうたろう選手の疲れをピークにしたようであ~る。
そろそろ夕暮れ、時刻も6時。
登山道が暗くなり始めることに やまのこ村の駐車場に到着できた ひとちが一行。
長い 長い 山歩きだったねぇー・・・
(うん、うん
)
ピンチの連続だったけど 最後までがんばれた 今年の夏の八ヶ岳山行
これに懲りず、また行こう♪
(うはは!)
ちがこさんの帽子の情報はこちら
八ヶ岳
赤岳
全山行 191回
百名山 37座
標高 赤岳 2899m
天気



山行時間 11時間30分
距離 14.00km
〈コース〉自宅(3:30)-やまのこ村(6:00-6:30)-行者小屋(9:30-10:00)-赤岳展望荘(11:50)-山頂(1:10-1:45)-行者小屋(3:20)-やまのこ村(6:00)
ハプニングの連続!!
はっきり言わせてもらいますが ピンチでした・・・
何がピンチだったかって?



安全第一! すえたろうさんと しょうたろう選手を山につれていこう♪
夏の思い出になるような山歩きができるといいな



心臓の具合が悪くなってから 登りが辛くなったなぁー

無理は禁物、のんびり登れる所まで がんばろう

赤岳かぁ、行ってみたいなぁ・・・


八ヶ岳ってどんな山かな

トミーが一緒に行けなくて残念だけど 夏休みの研究で 高山植物の葉っぱを研究したいから がんばろうっと!
友達にも山の石を頼まれてるしね

と それぞれ目標や想いがあるわけであ~る

じゃじゃぁ~ん!
最初のピンチは ひとしさんだった

「お、お腹痛いです・・・

美濃戸口に到着、駐車予定の やまのこ村へは林道方面へ行かなくてはいけなかった。
ちがこさん、間違えて別荘地方向へ向わせてしまう・・・
「もうダメですぅー


ひとしさんには 小さな別荘がトイレの建物に見えるらしい・・・

ごめん、ひとしさん ここにはトイレはないよ。
(あちゃっ

顔がひきつった ひとしさん、ものすごい勢いでUターン、大慌てで美濃戸口にある山荘のトイレ前に急停車すると 風のように消えた・・・

(だはははは。)
「なんとか 間に合いました・・・

苦笑いしながら車に戻る。
子供のころからお腹の弱い ひとしさん、朝一発ピンチをどうやらクリアできた。
美濃戸口は大混雑だった

すえたろうさん、しょうたろう選手のペースを考え 日帰りで赤岳を山行するには 一番近い駐車場のある やまのこ村に駐車するのがベスト、たくさんの登山者が歩いている林道を車ですり抜けていく。
近場の駐車場は満車に近い状態であ~る。
(ほぇぇぇぇ、、、)
さっそくゲートから南沢コースを歩こう♪
元気なのは しょうたろう選手、部活で絞られているせいか 最近、

「なかなかカッコイイよねぇー♪」

足取りも軽く なだらかな行者小屋までの道を ブンブン飛ばして歩いていく。
ここもまた原生林の

沢沿いの道は 風も爽やか、下界の町場生活をしているより ずっと快適だねぇー

すえたろうさんは マイペース、ゆっくりとした足取りで登っていく。
後ろからたくさんの登山者に抜かれても 気にする様子もない。
ひとちがは二人のペースに合わせて バラバラにならないよう声をかけながら進む

ようやく行者小屋に到着、ここからは これから目指す赤岳が大きく構えている

阿弥陀岳には雲がかかり、晴天とはいえないが きっと稜線に出れば素晴しい展望を拝めるはずであ~る。
小屋の前には たくさんの登山者でテーブルベンチは満席、次々と出発していく人たちを見送りながら おむすびをパクついた。
(これがピンチの元でした・・・

ちがこさんは お気に入りの帽子に ヒラヒラをつけた

首が日焼けするので 可愛い花柄のハンカチで直射日光を防御しようってわけ!
(後日、帽子の紹介しますね♪)
そしてこれが またもやピンチの元になるとは予想もしなかった ちがこさんであ~る

森林限界まで ひとちが一行、それぞれマイペースに登っていった・・・
ところが・・・・
木がなくなる直前、ちがこさんのピンチが始まる

「お腹痛い

そう・・・・
トイレに行きたくなった。
(げっ

ちがこさんは数年前、癌の手術で直腸がないのだ

直腸がない=ウンチが固まらない=がまん不可能
山ではトイレの場所は限られている=ピンチ!!
一度トイレに行きたくなったら すぐに行かないと間に合わない ちがこさんの体

絶体絶命!!
ピーーーーンチ!
ここから険しい梯子、鎖場って時に どうしれってか

(ぶぅ。)
ゆっくりペースで登る すえたろうさんには ひとしさんがついていた。
「ひとしさん、お腹痛いから 隠れる場所探すから先に行くよ、すえたろうさんのペースに合わせていたら 大変なことになりそうだから・・・」
そういい残して ちがこさんはペースを上げる

しょうたろう選手は ちがこさんのやや先を歩いている。





ひょえぇぇぇーーー・・・
どうすりゃいいんじゃぁー



目を白黒させながら必死に隠れる場所を探す ちがこさん。
おっ♪
ちがこさんが目をつけたのは ハイマツ帯と反対側、いわゆる谷のザレた斜面だった。
『ちょびっとコースアウトして入り込めばなんとかなるかも!』
あ゛―――っ
危ないよ ちがこさん・・・
赤岳の斜面はもろく崩れやすいことなど お腹がピンチの ちがこさんにはどうでもよかったのであ~る。
さっそく危険防止のためにコースの脇につまれている石をまたぐ。
(やらかしました

そう! そう!
あとちょっと入り込めば 他の登山者の目にはつかない隠れ場所だ

ところが・・・・
ゴロゴロ・・・
小さな石が 大きな石を巻き込み谷底に ガラガラと崩れていった

ひょぇぇぇぇーーーーっ!!
固まる ちがこさん。
思わず座り込む。
(これが運をわけましたな

一歩でも動こうものなら 連鎖的に石が崩れ 今まさに ちがこさんは石と共に滑落しようとしている

ちがこさん、最大のピーーーンチ!!

数十メートル下を すえたろうさんのペースに合わせて登っている ひとしさんがいた。
「大丈夫ですかぁ?」
すえたろうさんの体調を心配しながら ゆっくり一歩一歩登る。
その時だぁー!!
ガラガラ ガラガラ ガラガラ・・・・
スゴイ勢いで横の谷間が崩れ始めた

何事かと上を見上げる ひとしさん。
「ひとしさぁ~ん 助けてぇー

ちがこさんの悲痛の叫び声が・・・

「ちがこさん、大丈夫?」

下から大きな声がする。
だ、大丈夫なわけないじゃん

それどころじゃない

なんとかせねば・・・

座り込んだ斜面は いつ崩れてもおかしくなかった。
一点に力を加えれば 確実に石と共に落ちるだろう

お腹が痛いどころの騒ぎじゃない!
そぉーっと斜面の上向き方向に体を這わせ 静かに這って登る。
ザリザリザリ・・・
その間にも石は どんどん崩れていく・・・
(きゃぁぁーーーっ

なんとかコースに戻ることができた。
冷や汗

(あぶなかったぁー、、、)
ようやく追いついた すえたろうさんと ひとしさんは何がなんだかわからず ただ ちがこさんがピンチだったということだけしかわからない

(あは。)

思い出してしまった・・・

お腹痛いんだっけ!
「じゃっ

再び すえたろうさんと ひとしさんを残し ちがこさんは必死で登る






怖い梯子や鎖場も 今の ちがこさんにとっては 1・2ジャンプ!

しょうたろう選手はひとり 危険な場所をクリアし満足だった。
「やったね! 富士山とは随分違う山だなぁー、僕にもこんなスゴイ山を登ることができるんだなぁー


振り返れば登ってきた


ようやく しょうたろう選手に追いついた ちがこさん。
「お腹痛い・・・

半泣き状態で しょうたろう選手を見る。
「大丈夫?」

ちがこさんの体を よく知っている しょうたろう選手、でも どうすることもできないもんねぇー・・・

下ってきた白髪のおじいちゃん、ちがこさんと しょうたろう選手の会話を耳にしたらしい。
「ちょっと待ってなさい、薬をあげるから

そう言ってザックを降ろし 薬を探し始めた。
『


待たされること5分。
お腹の痛さは益々悪化、一秒でも先に行きたい ちがこさん

「これは 万能薬

そういって出されたのは 湿気で袋に ガビガビに張り付いた ケロリンだった

(だはははは。)
「あ、ありがとうございます・・・

とにもかくにも先に進まねば

お礼は 礼儀正しい しょうたろう選手にまかせ ちがこさんは猛スピードで 地蔵の頭まで登る。





目の前に赤岳展望荘が見えている

『あ、あとちょっとでトイレだぁー

ちがこさん

もう誰にも ちがこさんを止めることはできない

と。
「随分軽やかに登ってきたわねぇー

そう話しかけてきたすれ違いのおばちゃん。
「その帽子、とってもステキね

ひょぇぇぇぇーーーーっ
ちがこさんを止めないでぇー!!
帽子の説明をして5分

ちがこさんは 瀕死の状態であ~る

ようやく展望荘についた

『トイレ! トイレ!』
そしてここにも難関がぁー

張り紙がしてある。
【トイレをご利用の方は ザックを降ろして中へ】
もう ちがこさん泣くしかない



そして小屋の中からトイレまでの クネクネした迷路のような通路を最後の力を振り絞って歩く ちがこさんがいた。
はぁぁぁぁ・・・・
間に合った・・・・
展望荘に次に到着したのは しょうたろう選手。
お目当ての高山植物、チシマギキョウや コマクサを初めて見ることができて大感激

小屋の外にあるベンチで すえたろうさんと ひとしさんを待っていた。
ようやくお腹も落ち着いた ちがこさんと合流、ひとりで登ってきた ひとしさんに すえたろうさんのピンチを知らされる。
「太ももがつってしまって歩けなくなってます

えええええーーーーっ!
すえたろうさん ピーーーンチ!
慌てて すえたろうさんの動けなくなっている場所まで戻る。
地蔵の頭まで 痛む足を引きずるように登ってきた すえたろうさん。
目の前に赤岳の山頂、あと一息なのに

「調子があまりよくないから 戻ろうかと。みんなに迷惑をかけるといけないし、足が動かなくなったら下ることもできなくなりそうだから

残念そうにつぶやく。
小屋の前でしばらく休憩、ここから先は しょうたろう選手と ひとしさんがペア、山頂を目指すことにした。
すえたろうさんも休憩で 少し足の具合がよくなったのか ゆっくりペースで ちがこさんと山頂を目指すことに。
(よかった よかった

小屋の物資を運ぶヘリがきた。
登山者たちは みな立ち止まり珍しそうに眺めている・・・
軽快に山頂まで登りきった しょうたろう選手&ひとしさんペア。
すえたろうさんと ちがこさんが待てど暮らせど登ってくる気配がないので しびれをきらしていた。
「もしかすると おじいちゃん登れないかもしれないから 南と北の峰を見てこよう

携帯電話で ちがこさんに様子を聞いてみるから・・・
ザックの中で携帯電話が鳴っている

きっと ひとしさんに違いない、ゆっくりペースだけど すえたろうさんも登ることができそう。
あっ! おじいちゃぁーん!!
おめでとう♪
山頂から しょうたろう選手の声が響いた

おーーーっ!やったぁー!!
嬉しそうな すえたろうさん。
「電話に出ないから心配してました、登ってこないかと思ったので下ろうとしていた所です。」
ひとしさんも嬉しそうであ~る

山頂から美しい稜線を眺めよう

雲はでてるけど 景色は十分に眺めることはできるからね♪
込み合っている山頂で

親子三代で八ヶ岳の最高峰に登ることができた

(やったね♪)
みんなよくがんばりました

山頂で お友達に頼まれた石を採取し、夏休みの宿題も順調で ホクホクなのは しょうたろう選手だった。
帰りのコース、文三郎尾根を恐々下る。
なかなか手ごわい下りコース

ガレた登山道、何度も滑り尻餅をつく しょうたろう選手、転んだ拍子に ひとしさんから譲り受けた山タイツを岩にひっかけやぶいてしまった。
「あーーーっ。。。 やぶけちゃった

残念そうな しょうたろう選手。
いいんだよ、タイツはやぶけても あなたが怪我をしなかった事の方が大事なんだから

なんとも歩きにくい鉄梯子、しょうたろう選手も 必要以上に用心しながら下るので足元がふらついている。
行者小屋からは

カッパを着て 長い登山道を下る。
ムシムシ暑くていただけない

沢沿いの急斜面に出た。
滑りやすいとは思ったが ここでピンチが起きた。
うわぁぁぁぁーーーっ!!
先を行く しょうたろう選手、足を滑らせ危うく滑落寸前

運良く尻餅でズルズル滑って止まったからよかったけど 長い下りは 一番元気だった しょうたろう選手の疲れをピークにしたようであ~る。
そろそろ夕暮れ、時刻も6時。
登山道が暗くなり始めることに やまのこ村の駐車場に到着できた ひとちが一行。
長い 長い 山歩きだったねぇー・・・
(うん、うん

ピンチの連続だったけど 最後までがんばれた 今年の夏の八ヶ岳山行

これに懲りず、また行こう♪
(うはは!)


2010年07月29日
夏山だぁー!!
2010/07/24
八ヶ岳
峰の松目・硫黄岳
全山行 189回
百名山 37座

標高 峰の松目 2567m 硫黄岳 2742m
天気
晴れ
山行時間 8時間30分
距離 14km
〈コース〉自宅(4:00)-桜平(7:00-7:20)-夏沢鉱泉(7:50-8:00)-オーレン小屋(8:40-9:00)-峰の松目(9:50-10:00)-赤岩の頭(10:50-11:00)-硫黄岳(11:20)-硫黄岳山荘(12:00-12:45)-硫黄岳(1:00-1:40)-赤岩の頭(2:10)-オーレン小屋(2:45-3:00)-夏沢鉱泉(3:30)-桜平(3:50)
夏山だぁー!!
ときたら やっぱし稜線が美しい高山、八ヶ岳へ行こう♪
うりゃ!
ってなわけで 今週はお花見登山と称し、ひとちがが八ヶ岳の中で唯一山頂を踏んでいない 峰の松目を経由してコマクサに会いに行くことにしたのであ~る
夏休みに入った週末、高速はちょびっと混雑しているような・・・
一般道に入った。
車のナビ通りに進んだら な、なんと通行止め
(がぁ~ん
)
げっ、、、
またかいな・・・
慌ててUターン、迂回路を探して八ヶ岳の畑しかない 信号もほとんどない だだっ広い道をブンブン飛ばす!
ひょえぇぇぇぇーーーーっ、
お腹痛くなってきた・・・
高原の畑にトイレがあるわけないじゃんねぇー・・・
ひとちが二人でぴ~~~んち
桜平までの 凸凹した狭い林道をブンブン車をとばす!
じゃなかった・・・
慎重派の ひとしさんのこと、ゆっくり安全運転ですな
(きゃぁーっ
早くトイレを探してぇ~っ
)
長い長い林道を走り、ようやく桜平付近に到着できた
ところが・・・
すでに駐車場は満車状態、溢れた車は道の脇っちょに停めるしかない。
運良く ひとちがの後から到着した車を最後に 正規の駐車できるスペースは埋まってしまったってわけ。
(ラッキーでしたな
)
さっそく山歩き開始♪
(よっしゃ
)
気持ちのよい
緑の樹林帯。
夏沢鉱泉、オーレン小屋までは 標高差もなくゴキゲンハイキング

中学の集団登山の生徒たちが 元気よく山を下っていく。
大きなオーレン小屋に宿泊したのかな?
小屋の前は たくさんの登山者で賑わっていたよ。

夏沢鉱泉 オーレン小屋
さ~てと、ここからは皆さんとはお別れして 登山者の少ない峰の松目に向おう
うが
うが
うが
うが・・・
う~~ん、なかなか楽しい登り、分岐に出た。
(うは うは
)
反対方向に向えば 硫黄岳方面、しっかし ひとちがは峰の松目へ向う。
と。
ふんがぁーーーっ!
ず、ずいぶん急な登りぢゃあ~りませんか
ふへ
ふへ
ふへ
ふへ
・・・
あぢぃーーーーっ
峰の松目の山頂は展望がない
でもね、山頂付近には 南八ヶ岳を一望できる展望地があることを発見したよ♪
こんなじゃぁー!!

ようやく山頂に到着
狭くて地味な山頂だけど ひとちが大満足。

だって八ヶ岳、最後に残してあった峰の松目に ようやく登ることができたんだもん。
(うん、うん
)

一息入れて 分岐まで戻る。
下った分登るけど 硫黄岳で ちがこさんが楽しみにしていた コマクサが待ってますからねぇー
がんばっちゃいますよぉー
うが
うが
うが
うが・・・
稜線に出た♪
ほぇぇぇーーーっ・・・
ここもまた素晴しい展望スポットであ~る

赤土が目を引く赤岩の頭。
硫黄岳が 青空の下 どでんと構えている。
(立派なもんだ!)

さっき登ったばかりの峰の松目は こんな姿

樹林帯を抜けたので山の稜線は照りつける日差しで焼け付くようであ~る

一昨年 硫黄岳を山行した時は ガスガスで な~んにも見えなかった。
(しょげ
)
危ないと言われている爆裂火口付近も ケルンを頼りに進むしかなかった。
(しょげ
しょげ
)
硫黄岳山荘付近の お花畑に咲いていた シーズン終了間際の 年寄りコマクサが霧と
強風の中 うっすらと姿を見せた記憶が蘇る。
(ふぇぇーーん
)
そ・れ・が!
本日ピーカン晴れ♪
最高の夏山、稜線歩き

登りきった広い山頂は 風もなく登山者で溢れかえっている・・・

さらりと山頂を通過、爆裂火口はスゴイ迫力であ~る。


天狗岳を眺めながら 大ダルミまで下る。

そ♪ し♪ て♪
ひっさしぶりぃー!
コマクサと再会!!

きゃぁーーーっ
山の花畑には うようよと いました いましたコマクサが。

チシマギキョウも負けてはいません。

「ひとしさぁ~ん、いっぱいいるねぇー♪」
ちがこさんはゴキゲンだ

でもねぇー
イマイチなんだよねぇー
一昨年より コマクサの数が少ないような・・・
(はぁ、、、)
株が全体的に小さいような・・・
(はぁーーっ、、、)
花に元気がないような・・・
(はぁーーーーーーっ、、、)
う~~~ん
迫力に欠ける・・・


硫黄岳山荘の前にある植物園も一周したけど 花が少ない・・・
(
ぶぅ。)

いいの、いいの♪
念願のコマクサに会えたんだから
ねっ ひとちが。
再び硫黄岳のケルンに沿って登る。

山頂からの最高の展望を満喫♪
おもいっきり くつろぐ ひとちが。
気っ持ちいい♪

ぐわぁぁぁーーーっ!!
ひとしさんも この通り。
(うはははは
)

モクモクした入道雲が青空いっぱいに広がっていく・・・

小さな夏の花たちが 短い夏を一生懸命生きている姿が微笑ましい。

帰りは 赤岩の頭からオーレン小屋を通過して桜平までの緑の樹林帯を下ることに。
(ヒュッテ夏沢方面へ向う予定が 間違えました・・・)
駐車場はすでに車の数も半減、ひとちがの後からきた登山者の車が延々と林道沿いに停められている。
はっ はっ はっ!
長い時間遊んじゃったからねぇー・・・
やっぱりコマクサの全盛期は 硫黄岳は人気
もっと もっと コマクサの数が増えたらまた花見物にこようじゃん。
(うん。うん。)
車で移動、町のスーパーに立ち寄って
食料調達。
(うしししし。)
今夜は 北横岳の麓、ピラタスロープウェイの駐車場に車中泊だもんねぇー
明日も天気になぁ~れ♪
原生林の北八ヶ岳を歩こう
わくわく ドキドキ 八ヶ岳の山歩きは続く・・・
翌日の山歩きはこちら
八ヶ岳
峰の松目・硫黄岳
全山行 189回
百名山 37座
標高 峰の松目 2567m 硫黄岳 2742m
天気

山行時間 8時間30分
距離 14km
〈コース〉自宅(4:00)-桜平(7:00-7:20)-夏沢鉱泉(7:50-8:00)-オーレン小屋(8:40-9:00)-峰の松目(9:50-10:00)-赤岩の頭(10:50-11:00)-硫黄岳(11:20)-硫黄岳山荘(12:00-12:45)-硫黄岳(1:00-1:40)-赤岩の頭(2:10)-オーレン小屋(2:45-3:00)-夏沢鉱泉(3:30)-桜平(3:50)
夏山だぁー!!
ときたら やっぱし稜線が美しい高山、八ヶ岳へ行こう♪
うりゃ!


夏休みに入った週末、高速はちょびっと混雑しているような・・・

一般道に入った。
車のナビ通りに進んだら な、なんと通行止め

(がぁ~ん

げっ、、、
またかいな・・・
慌ててUターン、迂回路を探して八ヶ岳の畑しかない 信号もほとんどない だだっ広い道をブンブン飛ばす!
ひょえぇぇぇぇーーーーっ、
お腹痛くなってきた・・・
高原の畑にトイレがあるわけないじゃんねぇー・・・
ひとちが二人でぴ~~~んち

桜平までの 凸凹した狭い林道をブンブン車をとばす!
じゃなかった・・・

慎重派の ひとしさんのこと、ゆっくり安全運転ですな

(きゃぁーっ


長い長い林道を走り、ようやく桜平付近に到着できた

ところが・・・
すでに駐車場は満車状態、溢れた車は道の脇っちょに停めるしかない。
運良く ひとちがの後から到着した車を最後に 正規の駐車できるスペースは埋まってしまったってわけ。
(ラッキーでしたな

さっそく山歩き開始♪
(よっしゃ

気持ちのよい

夏沢鉱泉、オーレン小屋までは 標高差もなくゴキゲンハイキング

中学の集団登山の生徒たちが 元気よく山を下っていく。
大きなオーレン小屋に宿泊したのかな?
小屋の前は たくさんの登山者で賑わっていたよ。
夏沢鉱泉 オーレン小屋






う~~ん、なかなか楽しい登り、分岐に出た。
(うは うは

反対方向に向えば 硫黄岳方面、しっかし ひとちがは峰の松目へ向う。
と。
ふんがぁーーーっ!
ず、ずいぶん急な登りぢゃあ~りませんか

ふへ




あぢぃーーーーっ
峰の松目の山頂は展望がない

でもね、山頂付近には 南八ヶ岳を一望できる展望地があることを発見したよ♪
こんなじゃぁー!!
ようやく山頂に到着

狭くて地味な山頂だけど ひとちが大満足。
だって八ヶ岳、最後に残してあった峰の松目に ようやく登ることができたんだもん。
(うん、うん

一息入れて 分岐まで戻る。
下った分登るけど 硫黄岳で ちがこさんが楽しみにしていた コマクサが待ってますからねぇー

がんばっちゃいますよぉー





稜線に出た♪
ほぇぇぇーーーっ・・・
ここもまた素晴しい展望スポットであ~る

赤土が目を引く赤岩の頭。
硫黄岳が 青空の下 どでんと構えている。
(立派なもんだ!)
さっき登ったばかりの峰の松目は こんな姿

樹林帯を抜けたので山の稜線は照りつける日差しで焼け付くようであ~る

一昨年 硫黄岳を山行した時は ガスガスで な~んにも見えなかった。
(しょげ

危ないと言われている爆裂火口付近も ケルンを頼りに進むしかなかった。
(しょげ


硫黄岳山荘付近の お花畑に咲いていた シーズン終了間際の 年寄りコマクサが霧と
強風の中 うっすらと姿を見せた記憶が蘇る。
(ふぇぇーーん

そ・れ・が!
本日ピーカン晴れ♪
最高の夏山、稜線歩き

登りきった広い山頂は 風もなく登山者で溢れかえっている・・・
さらりと山頂を通過、爆裂火口はスゴイ迫力であ~る。
天狗岳を眺めながら 大ダルミまで下る。
そ♪ し♪ て♪
ひっさしぶりぃー!
コマクサと再会!!
きゃぁーーーっ

山の花畑には うようよと いました いましたコマクサが。
チシマギキョウも負けてはいません。
「ひとしさぁ~ん、いっぱいいるねぇー♪」
ちがこさんはゴキゲンだ

でもねぇー

イマイチなんだよねぇー

一昨年より コマクサの数が少ないような・・・

(はぁ、、、)
株が全体的に小さいような・・・

(はぁーーっ、、、)
花に元気がないような・・・

(はぁーーーーーーっ、、、)
う~~~ん

迫力に欠ける・・・



硫黄岳山荘の前にある植物園も一周したけど 花が少ない・・・
(

いいの、いいの♪
念願のコマクサに会えたんだから

ねっ ひとちが。
再び硫黄岳のケルンに沿って登る。
山頂からの最高の展望を満喫♪
おもいっきり くつろぐ ひとちが。
気っ持ちいい♪
ぐわぁぁぁーーーっ!!
ひとしさんも この通り。
(うはははは

モクモクした入道雲が青空いっぱいに広がっていく・・・
小さな夏の花たちが 短い夏を一生懸命生きている姿が微笑ましい。
帰りは 赤岩の頭からオーレン小屋を通過して桜平までの緑の樹林帯を下ることに。
(ヒュッテ夏沢方面へ向う予定が 間違えました・・・)
駐車場はすでに車の数も半減、ひとちがの後からきた登山者の車が延々と林道沿いに停められている。
はっ はっ はっ!
長い時間遊んじゃったからねぇー・・・
やっぱりコマクサの全盛期は 硫黄岳は人気

もっと もっと コマクサの数が増えたらまた花見物にこようじゃん。
(うん。うん。)
車で移動、町のスーパーに立ち寄って

(うしししし。)
今夜は 北横岳の麓、ピラタスロープウェイの駐車場に車中泊だもんねぇー

明日も天気になぁ~れ♪
原生林の北八ヶ岳を歩こう

わくわく ドキドキ 八ヶ岳の山歩きは続く・・・

